最終部11章「闇への回帰」5話 「大魔女」
なんで? 何が起こっているの? 嘘よ、お姉ちゃんのお腹からあんなに血が・・・
どろりとした感覚が私の手の中に残っている。今までの魔法だけの戦闘では1度も味わったことのない感触にその傷が! その血が! 目に見えて近寄っている死が!! 他でもない私のせいだと訴えてくる
「大丈夫。あなたは何も悪くない。全部あたしが悪い」
呆然とする私を慰めるように、私を攻撃しようとしてきた敵を焼き払い、私に対してしたようにあの女が恐らくそう言う能力でお姉ちゃんもたぶらかそうとしたのを一蹴した後に言う
「まだもう少しの間は死ぬわけには行かないさね。あんたたちを皆殺しにするまでは!」
まだ? 皆殺しにするまで? 違う、そうじゃないでしょう? もっと、もっとずっと死んじゃ嫌だよ
「グスッ、お、お姉ちゃん・・・」
「何も気にすることも心配することもないわ。あなたはただ悪い魔女を退治しただけ、それは正しい事よ」
いつもの、ルナさんを真似たものとは違う口調。それは最初の少しの間だけ、ルナさんが生きていた間だけ聞いた覚えのあるお姉ちゃんの本当の口調
「正しいわけ、正しいわけ・・・ない・・・」
「いいのよ、正しいの。はぁはぁ、正しいのよ」
正確に、これ以上無く的確に操られた炎が敵を燃やしていく。魔法使いとしての才はあのエルフに負けているなんてお姉ちゃんは言うけれど、魔法使いの技術では圧倒的にお姉ちゃんが勝っている。あのエルフには最小の力で的確に当てていくなんて真似は出来ない。でも
「クハッ・・・」
お姉ちゃんが血を吐いた。竜や鬼、悪魔などの頑丈すぎる肉体をもっている種族と違って、私達元人間、それも魔法使いの肉体的な強度はこのレベルの戦いになるとないも同然。刺したのが私程度とはいえ、ルナさんが残した上級魔道具でもあるこの仕込み杖で斬られた傷は十分に致命傷。それも治療もせずに命をさらに削るように戦っていれば、いずれ・・・
「ふふっ、そう・・・あなたの復讐の相手はむしろ私達だったかしら? いいわ、その命の炎が燃え尽きるまで暴れなさい」
嫌だよ、誰か・・・
「お願い、助けて・・・誰か、助けて」
自分でも敵うはずがないと分っている願い。私が今まで復讐のためにどれだけのことをやってきたのか。竜神や光の女神じゃない、本当の神様がいたってとっくの昔に見放されている
「はぁまったく、何時までも世話がかかる子たちさね」
呆れたように、でも優しく響く声。お姉ちゃんじゃない、もう聞こえるはずのない声。最後に聞いたのは随分と昔で、それでもけして忘れるはずのない声
「ルナ・・・さん?」
その言葉を発したのは私か、お姉ちゃんか。それさえも分らないほどに、私達は目の前にいる一時だって忘れたこともないその姿に目を奪われていた。かつて大魔女と呼ばれたその人に
当然、彼女たちの所に駆けつけてくる人はこの人しかいません
ルーン「懐かしい顔ね・・・でもなんで今回も私がゲストなのよ」
一言と話しただけでいきなり後書きに呼ぶわけには行きません。ネタバレになっちゃうじゃないですか
ルーン「ここまで言っておいてネタバレも何もないと思うわよぉ? まぁ、あなたが良いならば良いけど」
魔女の姉妹の所へ母親が戻ってきて救いはあるのか!? ひっ!? な、なに? この魔法の嵐は!?
ルーン「母親とか言ったからじゃないかしら? 本人の認識、姉よ、あの子」
ここにも姉を主張する人が!? 姉多過ぎじゃないですか!? っていうか、この魔法なんとかして・・・
ルーン「作者君が大変なことになったから今回はここまでね。じゃあね」
第5回AIで作成してみよう アイ=フリーシア
アイ「あっ、ボクだね。かっわいい女の子でしょ」
短い髪、中性的な顔、今回は描かれていないけどぺったんこな胸
アイ「ボクは女の子だよ!?」
グッハ!? まだ言っていないのに殴らなくても!? とまぁ、可愛い女の子ではありますが、同時に初対面では男の子に間違われやすいアイなのです。今回は補足説明はほぼ無いですね、服は本来はファンタジー色の強い感じの服は着てますがってぐらいです




