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ソラ  作者: maiko
第2章 アキコイ
9/19

秋空「優也と俊介」

9話目です。長いこと続いてしまいました・・・

ピピピピピピ・・・

朝が来た。

昨日は電話のあと、すぐに眠りについた。

今日、俊介がどんな顔をしてくるのか。

楽しみでもあり、複雑。

起きてから空を見上げる。これも、日課。

「今日は晴れだ。」

涼しい秋風が頬に触れる。

「舞ー、起きてんのー??」

母親が呼んだ。いつもならこの声で目が覚めるんだけど・・・

「起きてるよー、今行くー」

今日はいい日になりそうな予感がした。



「舞、おっはよ~」

「あ、花奈、おはよ。」

「今日、安藤来るらしいじゃん。」

「相変わらず情報早いね・・・」

「昨日話したの?」

「うん。電話した。来るってさ。」

「よかったね。久しぶりじゃん。」

「うん、なんか元気なかったぽかった。」

「マジ・・・彼女となんかあったんじゃない?」

「そこは情報通がなんとかしてよ。」

「いや、まだ仕入れてませんよ。」

そんな会話を続けていると俊介が来た。

「おー、俊介久しぶりじゃん!!」

「お前、なんで休んでんだよー」

「てか、顔どしたん?」

「俺、寂しかったぞー」

クラスの男子が口々に俊介に話しかける。

「わりっ、ズル休み?」

「んだよ、お前なぁー」

よかった、いつもの俊介だ。

こっちに来た。

「舞、おはよ。」

「おはよ、俊介。」

「昨日サンキューな。」

「?」

「なんか、電話もらえて嬉しかった。」

「なにそれ(笑)」

「いや、マジ。」

「それより、ほっぺた腫れてる?」

「あ、まぁな・・・ちょっと。」

「大丈夫?」

「全然問題ないっす!!」

「なら、よかった」

私たちもいつものように接していられる。

よかった。なんともなくて。

「あの~・・・私いるの忘れてません?」

「あ、花奈・・・ごめん・・・」

「いいけどぉ・・・ブー・・・」

「竹田、そんな顔してっとモテないぞー」

「あんたに言われたくないわよ、安藤!!」

「うっせーよ(笑)じゃ、後でな。」

手を振り去っていく。

私、やっぱり俊介が好きだ。

「よかったね、彼氏元気そうで」

「か、彼氏じゃないよ・・・まだ・・・ってかニヤニヤしない!!」

この関係も変わらなく続いて欲しいな。

私は俊介のほうを見た。男子たちと騒いでいる。

可愛いなぁ・・・なんて思いながら見ていると。

「舞。」

誰かが私を呼んだ。ドアの方からだった。

「優也・・・」

「ちょ、来て。」

私がしぶしぶ行こうとすると俊介がこっちを見ていた。


「どうした?」

「いや、俊介来てたからどんな顔してるか見に来た。」

「わざわざそんな・・・別に普通だよ?」

「宮間も来てたぜ。」

「・・・そっか。」

「舞、何してんの?」

急に俊介が入ってきた。

「おぉ、俊介。久しぶりじゃん。」

「あぁ、優也。お前、舞に何もしてないだろうな。」

「さぁね?お前には関係ないじゃん?」

「関係なくねんだよ。」

ちょちょちょちょっと待って。

なにこれ。なんか険悪・・・。

「舞、向こうで話そうぜ?」

「おい、待てよ。もうすぐHR始まるんだよ。」

「ちょっとぐらいサボってもいいじゃん、ねぇ?」

「お前、勝手に決めるなよ。」

「お前も同じだろ?」

「ちょっと待って!!何喧嘩してるの!!」

「別に喧嘩じゃねーよ。」

「舞、ちょっと戻っとけよ。」

「え、ちょ、ちょっと俊介!!」

私は無理やり教室に戻された。

そのあと2人が何を話していたのかはわからない。

だけど、帰ってきた俊介が相当怒っているのがわかった。

「俊介、大丈夫?」

「ん?あ、あぁ。大丈夫だよ。」

「そう?」

「うん、舞。あんまり優也と関わるなよ。」

「なんで?」

「いや・・・なんか・・・」

「?」

全く意味がわからなかった。

俊介が口ごもる意味も。

花奈がニヤニヤ笑っている意味も。

「ま、とりあえず、あれだよ!!あの、あいつあほだから!!」

「・・・はぁ・・」

「あんまり関わんじゃねーぞ?」

そう言って優しく微笑んだ。

その笑顔がずっと見たかったんだよ、俊介。


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