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カレンデュラ  作者:
聖女と少年
4/40

再開 4

風呂を出てボーッと考えるノエル。

『今から....一緒に寝るんだよな。

いや待て、無理だろ。俺の理性、大丈夫か...?』


『ノエル〜♪おまたせ〜!』

風呂から出てきたシエルは、ふわふわ素材のうさぎ柄パジャマ姿。手足がすらっと覗くその姿にノエルは思わず息を呑んだ。


(....やば。可愛すぎる。)

飛びかけた理性に追い討ちのように、シエルがニコニコと言う。


『さて。明日も早いしもう寝るよ〜♪おいで。ノエル〜♪』

布団に入ったシエルは、横を1人分開けて隣をポンポンと叩いて呼びかける。


(本当に、俺大丈夫か...?)

『.....お邪魔します。』

『えへへ。ノエル〜♪』

そう言って、シエルは自然に抱きついた。

(....無理だって、これ。)

『...ごめん!!シエル。やっぱり俺....ってシエル??』


振り向くと、シエルは幸せそうな顔でもう眠っていた。

スーッと寝息がノエルの頬にかかる。


ノエルはそっとシエルの額にキスを落としてみたが、シエルはまったく起きる気配がなかった。


(...こんなに無防備に寝られるなんて...)


ふとノエルの脳裏に初めて出会った頃のシエルの姿が浮かぶ。


傷だらけでボロボロで...俺が隣で寝ても安心して眠れるようになるまで時間がかかった。


(1人だから心配してたけど昔のように戻ってなくて本当に良かった...)

今、隣で微笑んで眠るシエルは、穏やかで、優ししくてーーー


ノエルは悶々とした思いを抱えたまま、気付けば朝を迎えていた。


***


『...エル!ノーーー!エル!』


『...シエル??』


『起きてー!ノエル♪朝ごはん作ったよ〜♪』


『...待って。もう少し寝かせ...』


『ダーメっ。今日はギルメンに会うんだから♪』


『さっ。ご飯食べるよ〜♪』


(...俺さっき寝たばっかなのに..)


眠い目をこすりながら、ノエルはシエルに言われるままイスに座る。

目の前に並べられる色とりどりの料理が並んでいた。


『..これ全部シエルが作ったの??』

『あったり前じゃん♪この2年で色んなもの作れるようになったんだよぉー。さっ食べよ??』


『『全ての恵みに感謝し、頂きます。』』

ノエルは1口目を運んで、思わず目を見開いた。


『...うまっ!!!』

(シエルと一緒に住むと毎日この料理が食べれるって...幸せだな。)

『気に入って貰えて良かったよ!』



『シエル。ありがとう。』

ノエルは朝日が差し込むキッチンでそう呟いた。


こうして二人は食事を終え、身支度を整えてーー

ギルメンたちが待つギルドホームへと向かっていった。

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