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カレンデュラ  作者:
聖女と少年
34/42

青色のカレンデュラ

すみません。なかなか体調戻らず...

もう少し不定期で更新させてもらいます。

読んでくれてる人申し訳ないです。

応援お願いします(>人<;)

馬車が静かな路地へと差し掛かる。

石畳の上で車輪が控えめに音を立て、街のざわめきも遠のいていた。


『見えた!あの家です!』

アルの声に、みんなが顔を上げる。


そこは一見、何の変哲もない普通の家だった。

唯一の目印は、玄関先に置かれた植木鉢──青く染まったカレンデュラの花が静かに咲いている。


『……ごめんくださーい』

馬車を止め、不安げな声で呼びかけると、扉がわずかに開いた。


中へ入ると、そこには椅子に座って待っているルナとヘクターの姿があった。


『あの子の様子は!?』

焦ったように駆け寄るニーナに、ヘクターが少し顔を伏せて答える。


『……まだ、なんだ』


ルナは視線を前に向けたまま、落ち着いた声で続ける。


『奴隷紋が……完全には消えないらしい。たとえ消せたとしても、効果は一週間程度しか保たないそうだ』


『そんな……』

ニーナは言葉を飲み込むように肩を落とす。


『ユリオスさんによると、とりあえず一週間は普通に生活できるように処置してくれてる。洗脳も、奴隷紋が消えれば一時的に解除されるみたい』


その時、奥の扉が開き、ガチャリと小さな音を立てて一人の男が姿を現した。


『お待たせしました。あの子の処置はひと通り終わりました』


現れたのは、どこか落ち着いた雰囲気を持つ男──ユリオスだった。


彼の姿を見るなり、ニーナは思わず駆け寄り、問いかける。


『ユリオスさん!……永遠に奴隷紋を消すことは、やっぱり無理なんですか!?』


ユリオスは目線を伏せながら、静かに答えた。


『申し訳ありません。僕ではまだ完全に封印することはできません。……でも、僕に封印術を教えてくれた師匠なら、きっと』


その言葉を聞き、ヘクターが前のめりに詰め寄る。


『その師匠って……どこにいるんだ!? 連絡は?』


ユリオスは少し困ったような顔を浮かべながら答えた。


『……実は、18年前から行方が分かっていないんです』


『行方不明……?』


『はい。ずっと探してるんですが、手がかりがなくて……』


一瞬、場に沈黙が落ちる。

その中で、ノエルがふと前に出て、口を開いた。


『……その、師匠の名前を教えてもらえますか?』


『えぇ。──ヴァルティス様という方です』

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