表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カレンデュラ  作者:
聖女と少年
20/42

初任務 買い出し

『おー!いたいた!』

向こうからヘクターが手を振りながら小走りで駆け寄ってきた。


『ルナたちが回復薬買って、次は食料の調達なんだけど──ちょっと離れるから探してきてって言われててさ。....お!ノエルもニーナも似合ってんじゃん。髪型!』


伝言を伝えた後ふと髪型の変化に気づいて笑顔を向ける。


『うん。ノエルは結んでる方が男前だな!』


そう言われてノエルは、少し恥ずかしそうに目を伏せた。


『お、男前だなんて...そんな...ヘクターさんやフェリスさんみたいには...』


『そんな事ねーぞ?ノエルは綺麗な顔してるもん!な?ニーナ!』


『だよねー。可愛い顔立ちだし、もっと自信持っていいと思うよ〜?』


ふたりに褒められ、ノエルの頬がほんのり赤く染まる。


『あ!ノエル!俺の事は「ヘクター」でいいからな!気軽に呼んでくれよ?』


その言葉にノエルは少し驚きつつも、自然と笑みが溢れた。


『......わかった。ヘクター。改めてよろしく!』


言葉を交わして笑い合うふたりの距離は、ぐっと近づいたようだった。


『──で、シリウスさんたちは今どこに?』


ノエルの問いに、ヘクターは親指で背後を指す。


『おう、中央の噴水広場で待ってるよ。俺はたまたまニーナの寄り道先を知ってたから、ふたりには先に行ってもらってる』


『そうだったんだ!じゃあ、早く行こう!』


三人は噴水目指して歩き出しす。


『今日のお弁当...どんなのにしようかな〜』


ニーナが考え事のように呟くと、


『今回の任務って、結構遠いの?』

ノエルが横で聞いた。


『確か──海が見える町だったと思う。着くのは明け方かな?荷物は商人さんの荷馬車に積んでもらえるけど、まあまあ距離はあるよー』


『海の町──か...初めて行くな。』

ノエルがぽつりとつぶやくと、


『いいとこだぞ!魚介、めちゃくちゃうまいんだ!報酬もあるし帰りにうまい飯でも食べようぜ!』

と、ヘクターが満面の笑みで言った。


──そうこうしているうちに、噴水広場へ到着した。

そこにはルナとシリウスが、荷物をまとめて待っていた。


『おーい。連れてきたぞ!』


『ヘクター、ありがとう。それに.....ニーナもノエルも、凄く似合ってるな』


ルナがにこやかにそう言うと、


『ニーナが、プレゼントしてくれたんです』

ノエルは少し照れながらも、嬉しそうに答えた。


『じゃじゃーん!実は──私たちからもノエルにプレゼントがあるんだ〜♪』


そう言って、シリウスは紙袋をノエルに手渡す。


「何だろう?」と袋を開けると、中には水色のウエストポーチが入っていた。


『回復薬とか、持ち歩くのに便利かな?って。気に入ってくれると嬉しいな』

ルナの言葉に、ノエルは満面の笑みでうなずいた。


『はい!本当にありがとうございます!』


『気に入ってもらえて良かった。初任務は緊張するかもしれないけど、私たちがついてるから安心してね。』


『本当に...これからもよろしくお願いします』


ノエルは微笑む四人に頭をさげると、一緒に食材売り場へと歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ