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カレンデュラ  作者:
聖女と少年
16/42

教会 2

そこには──フェリスが立っていた。


『...なんで、ノエルがここにいるの??』

『フェリスさん!?どうしたんですか!?』


驚くノエルの後ろからシエルが顔を出す。


『あ!フェリス!迎えに来てくれたの?ちょっと中で待っててね〜!』


『......お邪魔します。』


部屋に入ったフェリスは、もう一度ノエルの姿を見て口を開く。


『それで...なんでノエルがシエルの家に??』


『えっ......シエルが、泊めてくれてて...』


『泊まってる、って......』


フェリスの声が少し低くなる。


『ノエルが慣れるまでは一緒に住むつもりだよー♪部屋も空いてたし、昔から一緒だったからね♪』


『でも......』


フェリスは何かを言いたげに口をつぐみ、俯いてしまった。


(なんか....変な事言ったかな?私...)

シエルは不思議そうに首を傾けるが、フェリスは何も言わなかった。



『....あ、そうだ。シエル、神父様が今日、花束4つ用意して欲しいって。種類は任せるって言ってたよ。』


『わかった!じゃあ。今から行こうか!

ノエル。戸締りお願いね♪』


『お、おう.....』


そう言ってシエルとフェリスは部屋を出ていく。

玄関に残されたノエルは、扉の前で少し複雑な気持ちを抱えていた───


*****


『ねぇー...フェリスってキス....した事ある?』

花屋へ向かう道すがら、シエルふと問いかけた。


『キ、キス!?何でまた...』

少し戸惑いながらフェリスは聞き返した。


『ほ、ほら。私恋した事ないからどんな感情なのかな?って気になって...』

少し戸惑いながら俯いてフェリスが答える。


『どんな感情って....大切で、誰にも取られたくない。その人の事を幸せにしたい。って思う感情、か..な??』



『そ、そうなんだ!フェリスはそんな人...今いるの?』

俯いたフェリスの顔を、シエルは小さく首を傾け、覗き込む。

その姿にフェリスの心臓がドクン。と跳ねた。


『そ、それは...いる。かなーー...』


『フェリスも、恋してるんだー』

少し悲しそうな表情でシエルは言った。


『え..シエル...どうゆう───』

『あ!フェリス!花屋さんに着いたよー!どんな花にする??』


フェリスは戸惑いながら花を選ぶ。

『き、黄色と、青の花束を2本ずつ作ってもらおうか。』

(シエル...さっきのどう言う意味だろ...)


『教会の何処に飾るんだろうね?綺麗な花束が出来るといいなー。』

微笑むシエルに

『シエルはお花、好きなの?』


シエルは満面の笑みでフェリスに答える。

『うん!すきぃ!』


その笑顔を見た瞬間フェリスの顔にも自然と笑みが溢れた。

『じゃあ。俺が後でシエルにプレゼントであげるよ。』

『ほんと!?ありがとう。フェリスー!』


そう言いシエルはフェリスの手を握った。

シエルさん。いい感じに小悪魔ですね。

幸せな時間は続いて欲しいもんですね。

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