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第1話 人生山登りあり遭難あり谷なし

 人生山あり谷あり、という言葉は俺 佐藤蓮斗には当てはまらない。

 今日、好きな子にフラれた。

『なんで?』と電話を送り続けていたら、電話番号変えられた。

 続いてはLINEの作戦。

 でも——。

 LINEを、ブロックされた。


 ギャンブルに溺れた。

 ギャンブルに溺れて、パチンコをやる。

 負けが混んできてやめた。

 酒を飲もうとした。

 借金の取り立てに遭遇してやめた。

 まさに人生どん底だった。


      ____

    


 無理じゃんって思った。

 こんなどん底から? 脱却を? ——どうしろと?

 

「それは…………考えます」目の前の店員 佐藤は答えた。

 俺は店長だった。佐藤の態度が気に食わないと、連日客からクレームが相次いでいる。

 だから、今日付で、俺は佐藤を解雇する。

 その宣言を、今日言い渡しに来た。


「だから、お前は——」


 一番スカッとするところで、自動ドアが開いて、客が入ってくる。接客用の笑顔を慌てて作り直したがもう遅い。

 透明な自動ドアの奥から、見られていたらしい。


「大丈夫ですか」


 店員さん、と言いかけて客はやめたようだった。そして驚いた様子を見せた。

 慌てて佐藤を見た。佐藤も口を開けていたが、膝から崩れ落ちた。


       ____

「山本」


 久しぶりだな……俺はおもう。

 高校の同級生の山本。


「佐藤を、店長さんはどうするつもりだったんですか」


 山本は聞いた。

 店長が答に窮していると、俺は崩れた状態のまま山本に連行される。

 慌てて俺は立ち上がる。

 新しい人生のスターターピストルが、いま鳴った——

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