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第2話

作戦D――めったに選ばれる事のないその作戦

なぜならそれは―――ある種の、裏切り行為でもあるからだ





















戦場



血が飛び、矢が飛び、人が死ぬ



そんな戦場をあなたは見た事があるだろうか



―――はある



何も移さない、黒く、赤く、濁る瞳を



そして求める、生と死の境にある



刺激を求めて、【戦人】は戦場を駆ける―――





















その場所は、戦場、と言っても良い程の場所であった

その場所には、もはや何も無く、死体のみがその辺に転がっている

さて、今彼等は集落を散策している

集落と言えどもそこそこの広さがあり、一回りでもそこそこ時間がかかる

今彼等は案内の女性含め4人

・・・一人足りないようだが



「ミデル殿」

「何ですの?」

「エンジュ殿は一人で良かったのであるか?」



素朴な疑問、だが誰もが気になる事だろう

それを聞いて彼女―軍師が答える



「大丈夫ですわ、彼は少々なら魔法―詠唱も出来ますし

 ・・・私の策に不安がありまして?」

「そう言う意味では無いのであるが・・・」

そういう少年の顔はまだすっきりしない

まだ幼い心では親しい人間が一人危険の中歩むのが不安なのだろうか

・・・いや、きっと別の、迷子にならないかなー程度の悩みだろう

その程度の付き合いでは無いのだから



「それに一つ、頼み事をしておりますしね」



そんな呟きは誰の耳にも届かずに通り抜けた













「歩きにくいなー」



時同じくして集落を駆ける人影がいた

侍風の青年である

風のように駆け抜ける彼には探し物があった

探し物は、ただ一つ



「この集落の人々の名簿、かぁ

 っくそー!わいはホンマは暴れたいのにーっ!」




目の前に、壁



止まる仕草の無い、青年



スラっと引き抜いた刀で一振り



ソレは、豆腐のように



本来の役目を全うする事無く壁だったモノとなった













集落の中央には大きなやぐらがあった

祭り事で使われる高いやぐらであった

しかし、今は朽ち果てボロボロで

その頂上には異形の怪物が陣取っているのであった



「・・・アレが、魔物ですの?」

「そうです、アレです。アレなんです!」



案内の女性は声を張り上げて行く

女性の形相が、みるみる鬼のように変わって行く

怒りが彼女の心に巣くっているのだろうか



「殺して!アレを殺してください!」

「魔物を、ですか?」

「そう、殺して!」



ソレが開始の合図であったかのように魔物が飛び降りて来た

ズドン・・・!重い着地音とともに腐ったような臭いが漂って来た

六本足の蜘蛛のような、化け物―魔物が、そこにはいた



「人形―」



美麗な女性―メビアが声を発する



「体温、振動ともに確認出来ません

 あれは―――人形です」



明確な声の意味はなんだったのか

声を聞いてすぐ、幼い騎士―キッシェは走っていた



「我が輩が前に出る!後方支援を頼んだである!」

「人形ならば核があるはず!ソレを見つけてくださいまし!

 メビアは彼女を守って、お願い出来ますね?」

「了解しました」










小柄な体に身長の半分はあるだろう大剣を振るい少年は地を駆ける

注意すべきは六本足、口、穴という穴

探すべきは、核、赤黒い血の色をした核である






一線目は足






六本ある足の前足と思われるモノを切り落とした






焦らず、一歩後退






先ほどまで自身がいた場を鋭い刃のような魔物の足が通り過ぎた






もう一歩、後ろへ






まだまだ襲いかかってくる足を受け流しつつ一歩後退する








そして、この一歩!







足を受けた瞬間、身を屈める

頭上をとおり不思議なカードが魔物の顔に当たった






刹那――爆発








小規模の爆発は魔物の顔に当たり、精神と視界を閉じさせ

幼い騎士の、一撃必殺をお見舞いする隙を作ったのであった





地面にひれ伏す魔物

側にはまだ幼き少年の姿

魔物の引き裂かれた内側には歯車のようなものがのぞいている



たまたま出会ったのが【騎士】だった



その【騎士】は、たまたま強くて村を助けてくれた



だからこそ、自分も【騎士】になろうと思った



だが未だ生き物を引き裂いた事の無いこの両手でどれだけの者を救えるのだろうか



―――未だ、答えは出ない














「・・・倒しちゃった」

「そうですね、倒せましたね」



地に伏せる魔物の姿を確認出来る

そんな位置にいながらにして彼女等は無傷であった

特に守る必要も無かったらしい

だが、そんな意味の無い事に二人も彼女が人材を裂くわけが無い



「さて、あなたに聞きたい事がありますの」



軍師が、こちらに歩んで来た











「あなた、何者ですの?」

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