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5.男前


「こういう具合です。ご令嬢方はお父上相手ですが効果があったでしょう?これを男女間でしかも好意を持った相手にやられると?」


「そういうことか・・・」

と陛下。


「ご令嬢方からしたらはしたなくて絶対やらない適度なボディタッチ、甘えた声色、上目遣い。これだけでも大体の年頃の令息は落ちるでしょう。そこで思い通りにならないときは目を潤ませる。するとどうでしょう。あっという間に鼻の下を伸ばした男のできあがりです」


「これは確かに男には有効であろうな。わしもさっきの妃には逆らえん」


「まあ陛下」


「父上、母上甘い空気を出すのはやめてください。今は兄上や貴族令息たちの話です」


「そうだな。しかし、どうしたものか。ちなみに先ほどを以てジェネシスとクインの婚約は解消となった。シャンティ嬢は妃教育を長年頑張ってくれた。許せぬだろう?エレイン嬢も幼き頃から仲睦まじかった婚約者の裏切りは苦しかったであろう?」


「わたくしたちはもう婚約者への恋心や愛情など消え失せました」

ノーブル公爵令嬢シャンティ嬢が答える。


「始めは辛くて辛くてたまらなかったのですが、もう涙も出ないのです」

とグレイス侯爵令嬢エレイン嬢。



「ノーブル公爵令嬢、私と婚約していただけませんか?

あなたがずっと努力していたのを私は知っています。

兄を好いておられたのも、あの女が現れてから辛い思いをしていらしたのも。私なら絶対にあなただけを大切にします」


とセイン殿下が求婚した!

妃教育終えてるし、政略結婚としては普通なんだよな。

まあセイン殿下が今まで婚約者を作らなかったのはそういうことだろう。


「セイン殿下・・・わたくし、可愛げもありませんし隙もありませんし、強いですよ?」

ノーブル公爵令嬢、やっぱり話聞いてたか。


「私からみれば、兄のため心を傾けるあなたはいじらしく可愛らしいと思いますし、隙はきっと仲良くなれば生まれると思いますし、強くないと国母にはなれません。あなたが大変な時私は頼られたいと思う。私と一緒にこの国を盛り立てていただけませんか?」


セイン殿下男前!

実際お顔もお美しいのだが。


「・・・はい」


ノーブル公爵令嬢嬉しそうだ。

よかったよかった。



「それではシャンティ嬢はセインの婚約者とするが公爵よいか?」


「娘が幸せになれるなら私に否やはありません」


「公爵、必ずシャンティ嬢を幸せにすると誓う」


「殿下。その言葉お忘れなきよう」


「セインとシャンティ嬢は本日より婚約者となった。そなたたちはこの二人を支えてもらえたらと思う」


「「「「「「「御意」」」」」」



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