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14.それから

 

 あの夜会から2ヶ月、俺達は学園を卒業する。


メイソンとノアは婚約者に日々怒られながら、それでも何とか挽回に努めるべく俺に色々と聞いてくる。

メイソンもノアも卒業から1年後のほぼ同時期に婚姻予定である。

本来は婚約者が同級生であることから卒業と同時だったらしいのだが、色々やらかしたため少し延びたのだ。

卒業したらそれぞれ婚約者と共に住むらしいので、まあ存分に鍛えられるだろう!

馬鹿なところはあるが、仕事はできるはずだ。せめて仕事面ではいいところを見せてほしいものである。



第一王子のジェネシスは、あの後ノーブル嬢を追いかけまわしていたが本人、セイン殿下と陛下に怒られ接近禁止令を出された。

それからは辛そうな顔をしながら淡々と過ごしていた。

正直ジェネシスの今後はわからない。継承権を手放し公爵位を賜って臣下にくだるのか、王子の肩書を残したままセイン殿下を王宮内で支えるのか。

それとも政略結婚の駒として扱われるのか。あんなでも友人ではあるから正しい事であれば手助けしたいとは思う。根は悪い奴じゃないのだから。



クインに関しても、あの夜会の後グレイス嬢を追いかけまわしていたがこちらも軽くあしらわれていた。

ジェネシスと違って引き際がうまいので接近禁止命令までは出されていない。

クイン自体もグレイス嬢に婚約者がいないことから、心を入れ替えたらまた婚約者に戻れるんじゃないか と思っていそうだが無理である。

あれからグレイス嬢は王妃殿下から良い人の紹介があり、少しずつ交流を深めているのだとか。

知らぬはクインのみ。

グレイス嬢もちょっと楽しんでいるところがあるのだから悪い人である。

そんなクインは一応まだ侯爵家の跡取りではある。しかし、現侯爵がお怒りであるため卒業後は領地でしごかれるのだとか。こちらも知らぬは本人のみである。



そしてあの女は、あの醜聞で学園にいられなくなり男爵家もろとも没落の一途を辿っていた。

だが、ただでは起きないあの女はうまく商人を釣り上げたのだとか。実家は社交界ではもうやっていけなそうだが、あの女のおかげで一家が路頭に迷うことはなさそうなのだとか。

ただでは起きない。

むしろあっぱれである。逞しい。

商人の妻にはふさわしいのでは?さすがに取引相手に手は出さないだろう。



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