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13.懲りないな

 

 それを見ていた俺たちだが、メイソンとノアが震えていた。

「うわぁ・・・」

「・・・俺たちもああなるところだったのか・・・?」


「あのままあの女に傾倒してたら、お前たちの未来もああなってたぞ」


「「よかった・・・」」


「わたくしたちに感謝してくれてもよくってよ!」

とファイブラス嬢。

婿をとる立場で、ノアは元々頭が上がらなそうだったがより頭が上がらなくなっただろう。


「そうですわね。まあ、馬鹿には変わりありませんし。二度目はありませんわよ?」

とにっこり笑いながら首を傾げてメイソンを見るハーシャー嬢。普通に目が笑っていない。


「「もちろん!もう懲りた・・・」」

という2人に。


「0点ですわね」

とロッティ。


「「0点とは?」」

と首を傾げる2人。


「そこは、言い訳がましいが俺には君しかいない!それがよくわかった!

ぐらい言えないと。懲りた、だと懲りなかったらまたするのか?と思われるぞ」


「「そういうとこですわ」」

と2人とも扇子を広げて口元に充てている。


「あれだけあの方を褒められたのですもの。できないとは言わせませんわ」


「まあ暫く2人は、ご令嬢方の信頼を回復すべく精進することと。言い回しを勉強しようか」

言い回しはめちゃくちゃ大事だからな。

同じようなことを言っても言い方ひとつでポジティブにもネガティブにもなるからな。

この2人は今まで婚約者に何も考えず言葉を発してたんだろうな。


「マリアはどうなるんだろうな・・・」

とメイソンがポツリと呟いた。


おいーーーー!!!

ハーシャー嬢のこめかみに青筋が見えるぞ!


「社交界からは消えるだろうな。良いとこ年齢が釣り合わない相手の後妻だろう」


「そうだよな・・・」

とノア。


お前たちが心配するとこじゃないんだよ!!そこは!!!

今反省したとこだろうが!!!


「へえ。よくわかりました。ではわたくしこれで失礼いたしますわ」

「わたくしも。疲れました。ではごきげんよう」

と2人でさっさと帰ってしまった。


ほら~!


「早く婚約者追いかけろよー!!この期に及んで元浮気相手の心配するか?普通はしないぞ。学べよ!!」

とケツを叩いてやると、急いで追いかける2人。



「はあ~」

「お疲れ様でした」


「ほんとあいつら何であんな馬鹿なの?」

とロッティを抱きしめる。


「婚約者に好意はあっても恋や愛ではないからでしょうね」


「だけど婚約者だろ」


「今まで最低限の交流しかないのであればあんなものなのかもしれないわね」


「わからん」


「わたくしにもわからないけれど。ふふ。マイロはずっとこうですもの」


「当たり前と俺は思ってるけど、根本的な考え方があいつらとは違うのかもな」


「ふふ。マイロはずっと変わらないでね」


「ああ。もちろん」

と額に口付ける。

ああ。俺のロッティは可愛い。


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