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12.こちらでも

 ジェネシスが悲しみに暮れている頃、こちらでも。


グレイス嬢がクインの元へと歩み寄る。

嬉しそうなクインににっこり笑ったグレイス嬢。


「エレイン、綺麗だ!!」


「ありがとう存じます」


「エレインをエスコートできなかったのが残念でならないよ」


「まあ。クイン様、わたくしたちの婚約も解消されておりますので」


「は?」


「何を不思議そうな顔をされているので?」


「どういうことだ。聞いてない」


「まあ。そうでしょう。ですがクイン様のご両親も納得の上ですわ」


「この間デートだってしただろう。あんなに楽しそうだったじゃないか」


「まあ楽しそうに見えまして?」


「楽しかっただろ」


「いいえ。演技でしてよ。どうしてわたくしを裏切った相手と楽しそうにしなくてはなりませんの?」


「裏切ってなど」


「ないと言いますの?どの口が?

どこぞの令嬢と毎日それはそれは楽しそうにしていらっしゃったではありませんか」


「それは・・・」


「まあわたくしにはもう関係ないことですけれど、どの女性にでも優しいのは勝手ですけれど婚約者の方ができたのならその方を大事にしてさしあげなくてはわたくしの二の舞でしてよ」


「エレイン、やり直せないか。

俺はお前が美しく可愛いと思っているし所作も綺麗で話題も豊富だし、完璧な婚約者だと思っている。

俺ともう一度・・・」


「顔は綺麗だが可愛げも隙もないのでしたかしら。

わたくしはあなたのことは女ったらしの最低男と思っておりますの。ですからわたくしたちうまくいきませんわね」


「それは・・・」


「ではごきげんよう。フラーク侯爵令息様」


とカーテシーをして去って行った。



グレイス嬢かっこいいーー!!!

上手く笑顔を作ったり、小首を傾げたり。小技使ってるのも流石だ。

そらみろ。逃した魚は大きいんだぞ!


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