私の魔法
私がこの世界に来て5日目の朝。2日目、3日目に畑を耕してじゃがいも畑を作り、4日目にはエネルギーを一点に集中させることができるようになった。今日の目標は、自分の魔力量、属性を知ることである。
今日の朝ごはんはパン、マルベリージャム、ボイルポテトである。パンは昨日、強力粉、砂糖などを使い焼いた簡単なものだが、山で採ったマルベリーを使ったジャムをのせると、丁度いい朝ごはんになった。ボイルポテトのほうは毎回味付けが塩なので、前の世界でよく食べていたマヨネーズが恋しくなっていた。この世界にはマヨネーズはないのだろうか...。
朝ごはんを食べたあと、私は外へ出た。家の前には大きな草原が広がっている。家に被害が出ないように、草原の真ん中に行くと、昨日やったように体の中のエネルギーを人差し指の先に集中させた。だんだんと人差し指の先が熱くなっていくのを感じる。そしてライターに火を付けるイメージでその熱を火に変えた。その瞬間、目の前に大きな火柱が上がった。私はびっくりして尻もちをつき、それと同時に火柱も消えてしまった。
「びっくりした...」
心臓がバクバクしている。最初、大きくても1mくらいかと思っていたが、今のは3m、いや4mだった...。すごい能力や魔力量を持っているっていうのがお決まりというが、まさかこんなに魔力量を持っているなんて...。
そういえば、さっきの火の色は”赤”、”緑”の2種類の火が絡み合った感じであった。
魔法書にはこう書かれていた。
『〈属性について〉魔法を使うにあたって、自分の得意な属性を知っておくのは必ずといっていいほど必要なことでしょう。私達は魔力量の違いはあったとしても、どの属性の魔法も使うことができます。しかし、どの属性を使えたとしても得意、不得意があり、ある属性がものすごい威力が出たとしても、ある属性は目に見えないくらいしか変化がない場合もあります。まず、魔法は”火”、”水”、”風”、”土”、”光”、”闇”の6種類に分けられます。属性を調べる方法として、さきほど書いたように、エネルギーを一点に集中させたあと火に変えます。火の色は人によって違い、”火→赤”、”水→青”、”風→緑”、”土→茶”、”光→白”、”闇→黒”といったかんじです。ちなみに1種類の人もいれば、2種類、すごい人では全種類の人もいます。ただし、得意な属性というだけなので、魔力量と違い、努力次第で変化する可能性があります。』
私の火の色は”赤”、”緑”の2種類。つまり”火”と”風”が得意ということだ。魔法書で調べてみると、火属性に分類される魔法として、”ファイアーボール”、”肉体強化”、”思考妨害”、風属性では、”雷”、”浮遊”、”結界”などがあった。かなり役に立つ属性である。
「よし、まずは簡単なファイアーボールから。」