転生無双⑤ 爆発と代償
岩の上で俺はグレアートとコルミーネに胸で挟まれていた。何が何だかわからなかったが、言われた通りの姿勢で静止した。
俺は膝をついて中央で座っている。身長が低いコルミーネは防御役として両手を上にあげている。その反対側でグレアートが両手を挙げて魔法を唱えている。魔術師二人の両手を同時に俺が掴むことで、同時に魔素を供給できる姿勢だ。
ヴィレオ、ランダリル、ウィネットは俺たちの真下の岩の影で盾を防魔の盾で構えている。少しでも下に爆発の影響を減らそうとしている。
「私がオキタに合図したら、思いっきり私に魔素を流し込んで」
「爆発魔法を発動させる少し前にコルミーネに合図を送るから、そうしたら防魔で真下を全力で守ってね」
「そこからはオキタは、私ではなく防魔のコルミーネに残った魔素を全て渡して。それで上手くいくから」
「「わかった」」
俺とコルミーネは返事をした。
「二人の胸、あたってるのだが……」
「そんなことは終わった後に好きなだけさせてあげるから、今は渡すことに集中して」
グレアートは冷静で、コルミーネは少し赤面した。
「では始めるわ。大爆発魔法まで10秒くらい準備がかかる。それまでは何とか耐えてね私」
コルミーネが天にかざした両腕の先に、小さな闇の球体が浮き出た。
グレアートはぼそぼそと呪文を唱え、どんどん両手の先の黒い球体は大きくなる。
「オキタ! 流して!」
言われた後、9割の魔素を素早くグレアートの両手に流し込む。恐ろしい勢いで吸われていく。眩暈で気を失いそうだった。
闇の球体は直径1メートル程に大きくなり、色が青くなる。
「コルミーネ! 防魔を張って!」
「はい!」
コルミーネの上にかざした両手から、光の壁が一瞬見えた。俺はコルミーネの手に残りのすべての魔素を流しこんだ。
「宇宙爆発!!」
コルミーネの防魔の光よりもどす黒い暗黒が周囲を包み、暗闇になる。爆音とともに、あたりは真っ白に散った。眩しくて見えない。
「……」
意識を取り戻した後、周りを見渡すと何もかもがなくなっていた。地面は足場の岩以外は全て3メートルほど削られ、見る先全てが茶色い地面が広がっていた。草木一本残っていない。
「みんな無事か!?」
足元の岩から、3人が顔を出した。コルミーネと俺は無事だ。グレアートは倒れていた。
「グレアート!大丈夫か!?」
グレアートを抱きかかえると、意識がなく左手が出血している。
左手の血をぬぐうと、2本の指がなくなっていた。血が止まらない。
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