表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/31

24

そして翌週の月曜日から働きはじめた。

ただただ毎日必死で覚える事も多く家に帰れば家事に娘にと目まぐるしく過ごした。

ありがたいことに娘は学童にすぐに馴染め、他学年のお姉さんたちにも可愛がって貰えているようだった。


11月も半ばになり何となく今の生活ペースが掴めてきはじめた。

有希家族とは日曜日に一緒にランチを食べに行った。

そこで有希と旦那さんに稗田さんとのことを改めて報告した。

離婚したばかりでもうっ!?て呆れられるかと思っていたのに2人はすごく喜んで祝福してくれた。

いつでも娘をお泊まりに来させてもいいからって言ってくれたけど私自身、今の生活でいっぱいいっぱいであれから稗田さんとは会えていない…

メールが主でたまに時間が合えば電話をするくらいだった。


今まではそれで満足できていたのにあの夜以来会いたくてたまらない。

でも付き合ってるってだけでメールや電話が楽しくて忙しい日々の癒やしの時間になっていた。


そんな稗田さんへの気持ちを募らせていたら夏川くんからメールが来た。


『お久しぶりです!昨晩日本に帰ってきました☆社長とラブラブすぎて僕のことなんて忘れてたでしょう(笑)早速キューピッドな僕にご馳走してくださいね!2人でなんて言うと社長から嫉妬されちゃうので社長も一緒に行きましょう。香織さんの都合の良い日を教えて下さいね。夏川』


相変わらず夏川くんらしいメールに心が弾む。

稗田さんに会える!


『お帰りなさい。夏川くんには本当に感謝してるよ。ありがとう。娘がいるからすぐに返事出来ないけどまた連絡するね!菊池』


夏川くんに返信してすぐに有希に娘のお泊まりを頼めないか確認のメールをした。

ありがたいことに娘は今度のお泊まりはいつかと催促されていたのだ。

パパのお家へお泊まりもしたいと言っていたけどまだそちらは実現できていない…

働き始めて一度も話してもなくてたまに娘の様子を訪ねるメールがくるくらいだ。


その日の夜に早速有希から電話があった。


『うちはいつでもいいわよ~!もともとこっちから誘おうと思ってたのよ。そろそろ香織も仕事のペース掴めてきたでしょ?そっちの管理者の緒方さんが褒めてたよ~!やるじゃない。』


「え~!そんな褒められることなんてなにも…どちらかというと足を引っ張ってないかな?」


『そんな事ないわよ~!わざわざ連絡してきて褒めてたから。あの人も顔にあまりでないしさっぱりしてるからね。それでね、働き出して爽やかイケメンと会ってないんじゃない?』


爽やかイケメンって…


「う、うん…稗田さんね。」


『ハハッそう!稗田さん!だからかすみんに土曜日お泊まりきてもらって、日曜日に遊園地に行って翔太と遊ばせようかと思ってたのよ。うちの旦那もかすみんが可愛くて一緒に行きたがってるのよね~!』


何だか旦那さんにまで気遣ってもらって申し訳ない…

私って友達に恵まれてるなぁ。


「ありがとう。なんて言っていいか、本当に感謝してます。私の事なのに旦那さんまで気にかけてもらって。」


『何言ってるのよ~!香織だって私が困ってるときは助けてくれてたじゃない!お互い様よ!しかもうちには女の子いないし旦那は女の子欲しがってたし、かすみん旦那にも懐いてくれてるでしょ?嬉しいのよ~!』


「うん。旦那さんにもお礼言っててね。じゃあ土曜日にお願いします。香澄はお泊まりを心待ちにしてるから遊園地まで行けるなんて喜ぶわ。」


『私は土日休みだから、フフッ、金曜日の夜からでもいいのよ。香織も土日休みでしょ?稗田さんとゆっくりしたら?』


なっ!そんな!

すごく惹かれるお誘いだけど娘のための土日休みだから土曜日だけでも娘と過ごそう。

最近バタバタしてちゃんと話を聞いてあげれてないし、何より私にとって何よりの癒やしだもの。


「う~ん、それは私が寂しくなるから土曜日の夕方からお願いします。日曜日にお迎え行くね。」


そう言って電話を切った。

振り返ってみるとここ最近娘のことを抱きしめることもしてなかったなぁ。

そう思い、リビングのソファーに座ってテレビを見ていた娘によっていき思いっきり抱きしめた。


「も~ママテレビ見えないよぉ~!」


「ヘヘッたまにはいいじゃない。香澄にぎゅってしてもらいたいのよ~!大好き。」


「私も!でもね、私翔太くんも好きなんだ。ママだけに教えてあげるね。翔太くんにも有希ちゃんにも言ったらダメだよ!」


そっか、こんなにまだ小さいと思ってたのにもう好きな子ができたなんて!

私が小学生のときに好きな子なんていたかな?


「フフッ、オッケー!じゃあ2人だけの秘密ね。それと、土曜日の夕方から翔太くんのお家にお泊まり出来ることになったよ!しかも日曜日に翔太くんのパパが遊園地に連れて行ってくれるって!」


「やったー!!え~っと、あと3回寝たらお泊まりだね。楽しみ。」


こんなに喜んでくれるなんて少し安心する。

どこか稗田さんと会うことに罪悪感があるから…。


それから夏川くんにも土曜日の夜に食事に行けるとメールした。

良く考えたら稗田さんに予定聞かずに決めちゃったけど何か予定あったりして…

ちょっと後悔…


それから娘とお風呂に入ったりして、9時過ぎに娘が眠ったのを確認してリビングに出てきた。

ケータイを見ると夏川くんから了解しましたってメールと稗田さんからメールが来ていた。


『今晩は。土曜日の件夏川から聞いたよ。嫉妬しちゃうなぁ~!俺とも会えてないのに夏川と約束するなんて。香織ちゃん不足でやる気でないよ…。土曜日会えるの楽しみにしてるね。おやすみ。稗田』


思わず口元が緩む。

拗ねてる稗田さんもかわいい。

声が聞きたいなぁ~!電話したら迷惑かな?


『今忙しいですか?』


悩んだ末とりあえずダメ元でメールしてみた。

すぐに返って来なかったらあきらめよう!

そう思ってたのに、すぐに稗田さんから電話がかかってきた。

スマホを手に持ったままだったから私もすぐに電話に出た。


「はい!こんばんは。」


少し声がうわずってしまった…


『フフッ元気そうだね。今は忙しくないよ。最近落ち着いてるから電話だけ転送で自宅に帰ってきてるよ。どうしたの?』


「ただ、稗田さんの声が聞けたらなぁって思って…」


『だからかぁ、ワンコールぐらいで電話に出たよね。フフッ嬉しいよ。俺も香織ちゃんの声が聞きたかった。』


何だか相変わらずな稗田さんの声は心地良い。


「手に、スマホ持ってたんです…でも電話をかけてきてくれるなんて思ってなかったから、嬉しかったです。」


『素直な香織ちゃんかわいいなぁ。今すぐ抱きしめたいぐらい。』


稗田さんはすぐ笑ってそういうこと言うから本気で言ってるのかからかってるのかわからないところがある。


「そうだ!稗田さん土曜日の夜は何か予定ないですか?」


『フフッ、香織ちゃんとご飯に行く予定が入ってるよ?』


「またからかう!ではその他の予定はないですか?」


『その他はないよ。きっとそのまま田邉たちに付き合わされそうだよ。最近はほとんど夜も仕事の連絡ないし、よく飲みに行ってるよ。』


「そっかぁ…じゃあ私もそこにお邪魔させてもらおうかな?娘は有希の家にお泊まりに行って日曜日も遊びに連れて行ってもらえるんですよ。」


『えっ?じゃあもしかしてこれは香織ちゃんからお泊まりのお誘い?フフッ大歓迎だよ!』


「あっ、いや、その、お誘いっていうほどの事でもないんですけど…少しでも一緒に居れたらいいなって思って。」


恥ずかしい…

確かに自分から誘ってるみたいだ。


それから少し話をして電話を切った。

これで土曜日まで頑張れそうだ!

何だかフワフワと浮かれているのが自分でもわかる。

私って単純だな…


それから木・金曜日と私も娘もとても元気に過ごした。

娘は遊園地もすごく楽しみな様でかなりご機嫌だった。


土曜日は午前中に娘と公園で縄跳びやフラフープ、鉄棒などで遊んでと言っても私はもっぱら見るだけだけど…

お昼は一緒にオムライスとサラダを作った。

娘は切ったりちぎったり担当で火を使うのは私の担当。

午後に娘が少しだけソファーで眠ってしまったのでその間に洗濯物をたたんだり出来ることを済ませた。

起きてからは学校の宿題と言っても学童で終わらせてくるので音読や毎日の漢字練習を済ませた。

お泊まりの準備をリュックに詰めて、お土産のお菓子も詰めた。

そして17時頃有希の家に連れて行った。

旦那さんはまだ帰ってなくて有希にお礼と夕飯のおかずにと娘と一緒に作ったポテトサラダを渡した。

きっとお金も渡したって受け取らないとわかってたから遊園地代プラス食費をおかずを入れた紙袋の中に忍ばせた。


別れて家に着くとお金に気づいた有希から電話がかかってきた。

でも預かって貰う以上そこはきちんとしたかったから受け取ってもらうようにお願いをした。

この事についてはまた時間がある時に話し合わなければと思っていたのだ。

私には両親がいない分有希夫婦にはお世話になってしまうから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ