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プロローグ
初投稿です。
星の降る夜、私は荒野を歩いている。
鍵は見つけた、あとは開くだけ。
積年は晴らされる。
軽やかとは言いがたい足取りで、悪魔は歩を進める。手に持った小さなメモ帳はかつての同期であり、上司であったものから贈られた物だ。
いつもこうなればという妄想を記していたが、もうその必要はなくなるのだ。
私は、いや。
我々は報われる。
奴等に終焉を与えられる。
悪魔は表情を変えないが、悪魔の踏みしめる大地は歓喜に震えた。
一度たりとて忘れられないあの地獄は、今からやつらを迎え入れる牢獄となるのだ。
王よ、同胞よ、安らかに。
悪魔は扉を開いた。
ありがとうございました。