第8話
「あった、あれだ!」
リンゴ太郎達は、ビュンビュン丸の所に辿り着きました。
「ん?」
そこに、一人の少年が座っていました。
「悪魔どもの罠かもしれん!切り伏せるぞ!」
リンゴ太郎は刀を抜きましたが、ランディがそれを止めました。
「おいおいリンゴ太郎よ、人間の心を失ったらイカンぞ☆」
「・・・」
リンゴ太郎はとりあえず、ランディを一刀両断しました。
「アギャーッ!はいはいまたですかー!」
「こんにちは皆さん、僕はピエロっていいます」
「(可愛いではないか・・・)」
桃太郎のゲイ心をくすぐるほどの、可愛い少年でした。
「って私はゲイじゃねー!」
桃太郎はランディを斬りつけました。
「アギャーッ!またかよ!」
「そろそろオイラ本気で馬刺しになるぞ・・・」
馬鹿は放っといて、話は進みます。
「お兄さんたち、ヘルハザード様に刃向かうつもりなんでしょ?」
「!」
「やっぱ悪魔の手先だったか・・・バカ馬が!止めやがって」
今回最初からハードな攻撃を受けすぎたランディは、ふて寝してしまいました。
「僕の攻撃はトランプを使って行うんだ・・・」
ピエロはポケットからトランプを出して、シャッフルし始めます。
「気を付けろ!」
リンゴ太郎と桃太郎は刀を抜き、ランディはいびきをかき始めました。
「えい!」
ピエロはダイヤのカードを引きました。
するとどこからか、光線がリンゴ太郎たちを狙いました。
「『玄武ハリケーン』!」
ランディは目を覚まして砂嵐を起こし、それを防ぎました。
「危なかったな、二人とも」
「か、家畜・・・」
三人の結束力が、再び高まりました。
「とおっ!」
ピエロはハートのカードを引きました。
するとどこからか、炎がリンゴ太郎たちを狙いました。
「『TSUNAMI』!」
桃太郎はかの名曲を歌って大津波を巻き起こし、それを防ぎました。
「あいつ結構やるな」
軍師・リンゴ太郎は、作戦を考え始めました。
「やあっ!」
ピエロがカードを引こうとすると、リンゴ太郎は素早くピエロにタックルしました。
「うわあっ」
「よしっ」
そしてトランプを奪い取りました。
「説明書が付いてる!読むぜ」
スペードが出れば剣の攻撃。
ハートが出れば魔法の攻撃。
ダイヤが出れば光線の攻撃。
クラブが出れば岩石の攻撃。
「・・・なるほどねー」
「へっ、わかった所で何もできないよ」
ピエロはリュックから、もう一つのトランプを取り出しました。
「岩石は俺が切る、光線はランディ、魔法は桃太郎に任せるぞ!」
「わかった!」
「剣はどうするんだ?」
「それを考えるのは後だ、来るぞ!」
ピエロはカードをシャッフルし始めました。
ピエロはクラブのカードを引きました。
するとどこからか、岩石がリンゴ太郎たちを狙いました。
「はっ!」
リンゴ太郎は素早くジャンプし、岩石を一刀両断します。
続いてピエロはハートのカードを引きました。
今度は竜巻がリンゴ太郎たちを狙い、桃太郎は神風でそれを防ぎます。
更にピエロはダイヤのカードを引きました。
ランディは砂嵐を起こし、それを防ぎます。
「守ってばかりじゃ勝てないよ!」
ピエロは遂にスペードのカードを引きました。
すると大きな大剣が現れて、リンゴ太郎たちを狙います。
「こっこれはヤバい!どうするんだ!?」
「・・・こうするんじゃー!」
リンゴ太郎はランディを蹴飛ばし、盾としました。
「えええええっ!?・・・アギャーッ!」
「行くぜ兄貴!」
「うむ!」
リンゴ太郎と桃太郎は、兄弟奥義『月交』を繰り出し、ピエロを倒しました。
しかし・・・
「ま、まだ負けちゃいないさ」
ピエロはジョーカーのカードを引きました。
「ヒャヒャヒャヒャヒャ!オレは悪魔だったのさー!」
何とピエロは、悪魔になってしまいました。
「へー」
しかし皆、もう何か今更じゃん?って感じでした。
「喰らえ!」
悪魔ピエロは毒霧を吐き出しました。
「大丈夫かランディ!」
「大丈夫じゃ・・・ない・・・」
「もう一活躍できるぞ!頑張れ!」
「えっ!?えっ!?」
「吸ええええ!」
「アギャーッ!」
毒霧は全てランディに吸い込まれ、ランディは瀕死になりました。
「(ポケモンセンターに行きたい気分だぜ・・・)」
「ウシャシャー!死ねい!」
ピエロは無数のナイフを投げ付けてきました。
「今度は俺がッ!」
リンゴ太郎は前方に飛び出し、大爆発を起こしました。
ナイフは四方八方へと飛んで行き・・・ランディと桃太郎を大いに傷付けました。
「(リンゴ太郎・・・殺す!)」
「ヘヘッ、見たか俺の力!」
リンゴ太郎がキメている後ろで、ピエロは大鎌を振り上げています。
「あ、危ねぇ!」
何だかんだ優しいランディは、無我夢中で突進しました。
すると何と羽が生え、物凄い速さでピエロに近付きます。
「な、何ぃっ!?」
更に角が生え、大鎌を止めました。
「なっ・・・こいつただの馬ではないのか!?」
「やったぜリンゴ太郎、桃太郎・・・」
ランディは語りました。
「これが戦いの中で身についたオイラの能力!『ペガサスウィング』と『ユニコーンブレード』だ」
「そうだランディ、今までのドS攻撃はそのための修行!」
リンゴ太郎は大ウソをついて、混乱しているピエロに近付きます。
「そして何で俺が主人公なのに、一番技が少ないんじゃー!」
遂にピエロを一刀両断しました。
「・・・『ライオンヘッド』!」
そして頭突きを喰らわせ、適当な新技にしてしまいました。
「よし!空中要塞に突っ込むぞ!」
三人はビュンビュン丸へと乗り込みました。