表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女転生―悪役令嬢REPLAY―  作者: せおはやみ
REPLAY―乙女恋愛遊戯編―
69/75

合宿ですわ

 本当でしたら飛び出したい気持ちを抑えていました。

 ですが私には私にしかできない事がございますもの。


「アルフレッド殿下、レイチェル様ご無事にご到着されまして安心しましたわ」

「心配をかけてしまったかな」

「ご心配をおかけしました、お姉さま」

「皆様も」

「迅速な手配をしてもらって助かりましたよ」

「お祝いが遅れましたが、ご婚約おめでとう御座います、クリストフ様、エーリカ嬢、此方を宜しければお使いなさって」


 コウギョクへ到着された皆様をお迎えでき、無事を確認できた時は心より安堵致しましたわ。

 皆様の力量も知っておりますし、なによりも夜の妖精がついております。

 ですが、私の時のように……

 何が世の中起きるか等分かりませんものね。


「これは?」

「緊急連絡用の魔法具ですわ、二人の分は特製のアクセサリーにしましたわ、これがあれば即座に護衛に連絡が可能ですのよ」

「有難う、ありがたく頂くよ」

「皆様の分も御座いますが、お二人の分とジャンヌとデイヴィッドにはペアでお作りしましたから」





 後は皆様のご予定を少々変更して頂きますわ。


「ヒルデ……それは、まあ仕方が無いなうむ」

「えっと、私もですよね?」


 念には念を入れておきませんとね。

 ジャンヌは良く理解しておりますわね、私の事。

 そしてエーリカ、貴方がメインですのよ?


 そういう事になりましたので、夏季休暇、改め夏季合宿に変更ですわ。

 一番重点を置いて鍛えるのは狙われる可能性が高いエーリカとクリストフには特に頑張ってもらう予定ですわ。

 シャロンとテッサロッサは基礎メニューの続きをこの里で仕上げましょう、素材も悪くないですからみっちり扱くメニューでいきましょう。

 私は一人で、魔法具の開発をいたしておりますの。

 ええ、色々とですわ……

 終わりませんでしたのよ、敢えて言えば増えましたわ。

 例のアクセサリーなど、ウフ、多重構造のセル……

 ハッ、あの悪夢がまた。もう過ぎたことですわ。


 勿論、アルフレッド殿下やレイチェル様達にも防御中心の魔術展開の修行を課したりと全員が己の身を守る事を前提に特訓を重ねました。

 とは言いましても、せっかくの夏季休暇。

 庭でバーベキューや湖での釣り、乗馬や狩りなども楽しみましたわ。後から合流した妹のクラウディアと弟のブルーノも混ざって遊んだりと楽しく過ごせました。


 その時に意外にもバートレットが面倒見が良くて驚きましたわ。

 聞きましたら奉仕活動での孤児院訪問や従兄弟などが多くて世話を良くしていたのだとか……

 正直に言いましょう。

 意外すぎますわよ!

 貴方、今まで見た中で一番の笑顔でしたわよ。

 そう、私の事を笑ったときの様な笑いよりもなんというかそう、微笑みです、微笑みを浮かべているだなんて……

 驚いていたのは私だけでなくデイヴィッドとクリストフを除いて全員でしたのよ。

 アルフレッド殿下なんて、目を見開いておりましたもの。

「まさかバートレットの微笑みをみるとは」そう仰いましたわ。

 私、その科白に我慢が出来ずに笑いが零れましたのよ。


 ああ、そうですわ、幾ら気に入ってもクラウディアは差し上げませんわよ!

 もしも願うのでしたらお父様とお兄様、そしてそこで可愛がっているブルーノ、最後に私を倒してからにして頂きますわよ。

 まあ、バートレットの微笑ましい光景をみているとそういう気にもなりませんが。



 年の差も有り……

 貴族では普通の年の差ですわね。

 フフフ、やはり、クラウディアを欲しいなら私共を倒してからですわ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ