表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女転生―悪役令嬢REPLAY―  作者: せおはやみ
REPLAY―学園友情編―
46/75

破りませんわ

「ヒルデガルド嬢……どうしても駄目なのだろうか?」

「ええ、これは最初から決まっておりましたもの」

「残念ですが、仕方がないですね」

「でも、できれば一緒に……」

「我らも一緒が良かったのだが」

「致し方ないのだな……」


 まったく、突然詰め掛けられたと思いましたら。「なんとかして魔法小物同好会に入会したいのだが!」と全員で仰られても。ええ、学校で唯一私とお付き合い頂いている方々とは言えど、この規則は最初に設けたものですわよ。

 決して破りませんわ。第一考えれば判ることでしょう、レイチェル様がいらっしゃる同好会に男子生徒を入会させる訳が御座いませんでしょうに。


「王太子殿下と言えど無理でございます、他の方々も同様、作品の受付は致しますが同好会の会員は女性限定ですわ」


 最近は、お名前でお呼びしても良いのかもと思ってましたが、判断を間違えておりましたわね。王太子殿下はこれから次期生徒会で生徒会長もしくは勉強の為にと生徒会へと入られるのではないのですかっ!


「スカーレット領での体験でな、思いのほか私にも出来る物だと思って……」

「僕もです!」「私もだ」「ええ、意外に……嵌りました」「精神統一に良かった」


 ええ、口々にその思いを告げていただくのは良いのですが……


「王太子殿下……」

「は、はい」

「殿下は生徒会が御座いますわよね」

「はい……」

「他の方々も! 其々に目標とされる事が御座いますでしょ?」

「「「「はい……」」」」


 ご理解頂けたかしら?

 規約を守る事に加えてやる事がありますでしょうに。王太子殿下は言わずもがな、バートレット様は優秀な成績を目指しておられますし、クリストフ様も同様にご自分の兄を越えるという目標を掲げておられますでしょう、デイヴィッドは外交官を目指しているのだとか、エルリッヒは将来の近衛騎士ですわよね。


 手間が掛かりますわ……


 この部屋に全員が集まっていれば警備も楽にはなりますが、そういう問題では御座いませんもの。己を高めるのが学生の間の仕事ですのよ。趣味は趣味として別になさいませんと、本分を怠れば趣味などなんの意味もなくなりましてよ。


「ですが、作品は公表しております通りです。作品だけの持込は歓迎しておりますし、その技術も役に立つかもしれませんわ。正式な会員ではなくとも私共の会で取り扱いますので受け渡しの際に来て頂くのは問題御座いませんわ」


 ええ、レイチェル様もジャンヌもそしてエーリカもおりますからね。

 この同好会に入りたい理由なので御座いましょう?

 人のお付き合いに関して不埒な振る舞いをされなければ私も何をいうでも御座いませんわ!


 きっと来年になれば更に増えますもの。


 人の恋路に杭をさしてもトウフの角で死んでしまいます……

 違いましたか、ウドンで窒息するのでしたか。とにかく貴族として間違った行動さえ取らなければ構いませんわ。私も無粋では御座いませんわ、ええ、私が恋出来ないのは別問題でしてよ?


 王太子殿下は立場が御座いますから別とすれば、一夫一婦制を破らないならば問題になりませんわ。ええ、今のエーリカはあのエーリカでは御座いませんし、ジャンヌにも素敵な相手ではありますもの。


 オホホホ、私が取り持つならば幸せになって頂きませんといけませんわー。


 何故かお母様と伺う茶会やサロンのご夫人の気分が……

 自重しますの。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ