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僕のクラスメイトは暗殺者。

 僕のクラスメイトは暗殺者です。


「dhfwfijvklsjvsajvkjsfjfjklsfijsuagvuhvujhvbjhlvsfjvuydfhvhavjvhv」


 今、語堂君は結界を張るための解放コードを唱えている。


「hygtraghvbhjiywgztftsmsksfvjkfiwj ddtyajgyfafjrdedkyrjfdxj,kdsfh」


 そう。作戦はもう開始されている。


 結界を張ってからわずか『5分』で戦場ヶ原元成を仕留めなくてはならない。


 しかも戦場ヶ原は簡単に落とせるやつじゃない。プロの暗殺者を暗殺するようなやつだ。


「抑制結界!」


 戦場ヶ原の自宅に、抑制結界が張られる。


「さあ、行きますか!」


 語堂君は、大型のサバイバルナイフを腰から抜き、高台から飛び降りる。


「『パーフェクトスキル』『神速』『鷹の目』『レッドブレード』!」


 なんでも、『パーフェクトスキル』を一回に三つ発動させることはすごいらしい。これを、『トリプルパーフェクト』というらしい。これができる人が上級暗殺者になれるということだそうだ。二つ発動は『ダブルパーフェクト』。

<豆知識> 一回に四つ発動できるひとは、この世界にまだ7人。この7人を、『ゴットセブン』と呼ぶそうだ。


『神速』 スピードアップ 『鷹の目』 動体視力アップ 『レッドブレード』 ナイフに赤いオーラが纏われる。攻撃力アップ


 語堂君は目に見えない速さで戦場ヶ原の自宅に向かう。


 戦場ヶ原宅に潜入完了した語堂君。


 僕の視界に語堂君は映らなくなった。


「あれならだいじょう・・。」


 さっきのことを思い出す。


『ゴ・ド・ウ・ガ・ア・ブ・ナ・イ』


 気になる。ただの夢とは思えない。

 

……。語堂君なら、大丈夫だよね……。



 俺は戦場ヶ原を探す。たくさん部屋があってなかなか見つからない。


「クソッ!」


 たぶんもう気づかれてるぞ。


 早く探さなくては!


「ここか!」


 ドアを開ける。


 そこには人影があった。


 ビンゴッ!


■『パーフェクトスキル』発動! 『ブラッドエンド』(血液を凝固させる)効果適応範囲 3メートル以内


「ぐああああああああああああああっ!」


 よし! やったか!


 近くによって確認をする。


 俺は驚いた。


「これは一昨日行方不明になった人じゃないか!」


 その人は、柱に縛りつけられていた。


 やはりあいつがさらっていたのか。


「あい・・。」


 俺は固まる。


 首筋に冷たいものを感じる。


 そして後ろから伝わってくる殺気。プレッシャー。


「ふふ。君語堂君だよね。」


 おそらく、戦場ヶ原だ。


「いやあ、困るなあ。部屋を汚されちゃあ。」


 首筋にナイフが強く食い込む。


「戦場ヶ原元成だな。」


「ああそうだよお。大正解!おめでとう!」


 『五分』という時間で済ませなければならない。そうなれば焦りも当然感じる。そういう気持ちに急かされて、早とちりをした。そしてこの状況。


 もっと冷静になるべきだ。


 俺は考える。簡単に抵抗などできないからな。


 時間はない。集中だ!


・・・・・・・・・・・・・・・・。



■『パーフェクトスキル』発動! 『閃光』『紫電』『一閃』


『閃光』ナイフが光を帯びる。ナイフスピードアップ。

『紫電』紫色の電光がナイフを伝う。ナイフスピードアップ。

『一閃』究極の一撃。ナイフスピードアップ。


 この状況を打破するためには、やつのスピードを上回る必要がある。


 だから俺は極限まで『一振り』をスピードアップさせた。一振りだけだが、やつのスピードは越えられる。


「っ!」


 キンッ!


 俺は戦場ヶ原の長いファイティングナイフを払う。


 よし!


 このまま一気に勝負を賭ける。


■『パーフェクトスキル』発動! 『神速』『迅速』『一閃』


『神速』スピードアップ

『迅速』スピードアップ

『一閃』ナイフスピードアップ


「おおおおおおおおおおおおおお!」


 刹那―


 ズバ!





 斬ったのではない。


 斬られたのだ。


「甘いよ☆」


 戦場ヶ原は見たところまだ学生のようにみえる。背中のあたりまである銀の髪の毛が目立つ。


 痛みは、不思議と感じない。しかし、体はどんどん動かなくなっていく。


 俺は斬られた腹部を押さえて倒れる。

 

 多量に血が流れる。


 終わりなのか? これで。


 はは。さすが戦場ヶ原さん。只者じゃないね。


「いやあ久しぶりに『クアトロパーフェクト』したよ~♪」


 『クアトロパーフェクト』。それは『トリプルパーフェクト』を超える。四つの『パーフェクトスキル』を発動させることだ。


 へえ。あの『ゴットセブン』のうちの一人だったとはね。そりゃ勝てないわ。


 はあ。短い人生だった。


 戦場ヶ原は俺に止めを刺そうと、長いファイティングナイフを振り上げる。


「Seeyou☆」


 死を覚悟したそのときだった。


「語堂君!」



「佐々木!」


 語堂君は、腹部から大量に血を流して倒れている。


 やっぱりあの夢は……。


「佐々木! 来るなあ! 逃げろ!」


 語堂君は、苦しそうにして言う。


 僕はそれにたいして、


「僕は仲間を置いて逃げたりなんかしない!」


「ふふふ。面白い子だねえ♪君☆」


 銀髪で長いナイフを持った人は、笑顔で言う。おそらく、戦場ヶ原だろう。


「いきなりで悪いけど、死・ん・で・くださいDEATH!!」


 戦場ヶ原は長いナイフで斬りかかってきた。


「佐々木!」


 


■スキル発動! 「最弱最強!」



「何!」


 僕は余裕でかわす。


■スキル発動! 「妄想現実!」


 僕は「約束の剣」で、戦場ヶ原を斬ることを妄想する。


 約束の剣が現れる。そしてそのまま戦場ヶ原に斬りかかる。


■佐々木の攻撃


■最弱斬り!


■スキル発動! 「最弱最強!」 補助効果 最弱なパワーを最強にする。


ズバアッ!


「ガアッ」


■ヒット! 戦場ヶ原に863のダメージ!


「クソガアアアアアア!」


 怒り狂って反撃してきた戦場ヶ原さん。


 長いファイティングナイフを顔面に突き出してきた。が、


「2D化!」


 部屋の中は2D化される。


 首を捻って回避!ぺらぺらだから。


「なんだと!」


 そして、


■スキル発動! 「妄想現実!」


 僕は『パーフェクトスキル』を使えるようになることと、一回に五つ『パーフェクトスキル』を使えるようにと妄想する。


■『パーフェクトスキル』発動! 『10』『ジャック』『クイーン』『キング』『エース』


『10』 頭、胴体、腰、脚、腕、手、口、目、耳、鼻すべての機能がアップ

『ジャック』最強の技術力! 技術アップ

『クイーン』最高の知能! 知能アップ

『キング』究極の力! 力アップ

『エース』総てを司る 『パーフェクトスキル』中最強!



『ロイヤルストレートフラッシュ!』


 

 僕は約束の剣で、戦場ヶ原に斬りかかる。


 そのときに、ふと国語の時間のことを思い出す。


『命に価値をつけてはいけません。みな等しい命なのです。』


 あの時は僕もこれが一番正しい考えだと思った。


 けど、今は違う!



 命に価値はある!価値のない命なんかない!


 戦場ヶ原こいつは、そんな価値ある命を奪うことを楽しんでる!


 でも、だからってこいつの命を奪って良いのか?



…………。



妄想フィクション。」


 僕は自分にかかっていた力を全て解く。


「なんのつもりだ?」


 受けるのを覚悟していた戦場ヶ原は、攻撃がこないことに疑問を抱く。


 その疑問に対して僕はこう答えた。


「答えは自分で探せ!」


 僕はそう言ったあと、語堂君に駆け寄る。


「?」


 戦場ヶ原はどうやらわかっていないみたいだ。


「語堂君!」


「佐々木。お前…………さっきの一体?」


「語堂君を助けたいって思ったらなんかできるって感じがしたんだ。すごいでしょ! 自分でもびっくりだよ!」


「…………。」


 語堂君は涙を一粒流す。


「佐々木…………ありがとな。」


「どういたしまして。」


「ん…………上からの通達だ。…………え?」


「どうしたの?」


「任務は中止だってさ。」


「そっか。じゃあ帰ろうか。」


「ああ。そうだな。」


 僕たちは部屋をでる。


 戦場ヶ原元成は僕たちが出た後も、ずっと『答え』を考えていた。





A『やはり佐々木智和は、全ての物語をつなげる恐れがありますね。』


B『はい。全ての物語が彼を中心に進んでいるという現状ですから。』


C『しかし、あの妄想を現実に変える力は危険だな。』


B『はい。サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世を「約束玉」という妄想を現実に変えた力で消滅させましたからね。』


A『今後はどのように?』


B『今まで通り調査、観察を続けていく方向です。それではみなさん、今後もよろしくお願いします。』


全『はい!』




「いやあ佐々木。本当にありがとうな。」


 朝のホームルームの前、語堂君がそう言った。


 あの後、僕の力で語堂君の治療をした。今はもうすっかり元気みたいだね。


「いいっていいって。人間助け合いでしょ!」


 さ、そろそろホームルームが始まるな。


 そう言って、深夜の疲れをため息で表現したとき、


「佐々木君。」


 笑顔で僕の名前を呼んだのは、斉藤君だ。


 さわやかな笑顔で呼ばれるのはいいんだけどさ、これから頼まれる内容は最悪なんだよね。


「あの~ちょっと女の子にプレゼントをあげたいんだけど、ちょっとその買い物に放課後付き合ってくれない?」






 僕の後ろの席はハーレム王です。 

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