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僕のクラスメイトは勇者。

 僕のクラスメイトは勇者です。


 勇者大槻君は、僕にサーガ・ネオ・ヴァルキリア7世を一緒に倒さないかと誘ってきた。


 ゲームのお話じゃないよ。ガチだよ。


 今僕たちは森の中。


 それにしてもめっちゃ強そうな名前だね。僕、膝がめっちゃ震えて、なかなか前に進めないんだけど。


 一応防具はつけてるよ。武器もあるし。

・約束の兜

・約束の鎧

・約束の籠手

・約束のズボン

・約束の靴

・勝利のお守り

・約束の盾

・約束の剣

 

 なんかめっちゃ強そうなものなんですよね。


 大槻君は、

・麦わら帽子

・皮の服

・ジーパン(半)

・グリーンレギンスシューズ

・おなべのふた

・運命の剣


 うん! 大丈夫! ダッサイ格好だけどね!


「ねえ大槻君。サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世ってどんなやつなの?」


「ああ、大丈夫。たいしたことないよ。」


「本当?」


 名前からして超恐怖なんだけど……。


「ああ本当さ。○ークドレアムより強いだけだから。」


「帰っていい?」


「なんで!」


 ごめんマジで死ぬ。君にはついていけない。○ークドレアムを知らない方は、ガタイの良い外人レスラーと、ハナタレ小学1年生が戦うものだと思っていただければ幸いです。


「お、モンスターだ。」


■ゴットチルドレンが現れた。


 めっちゃ強そうなやつ来やがった!


 金色の鱗を持った巨大ドラゴンだ! 爪は森の中で暗いというのに鈍く光っている。


 大槻君の表情が変わる。真剣だ。


■大槻の攻撃


運命さだめ 運命の剣が蒼く光を放つ。


「おおおおおおおおおおおおおお」

 

 怖! 大槻君怖いよ!


 ズバア!


■ゴットチルドレンに7777のダメージ!


■ゴットチルドレンは消滅した。


…………。すげえ。そして怖え。でもなんかその格好だと……。シュールだ。


 とても僕のクラスメイトとは思えないよ。もうなんか悪○教典の蓮実先生みたいだよっ!


「ふうっ。もう大丈夫だな。」


 うん。大丈夫じゃないよ。もう膝どころか全身ガクガクだよ!


「まあドラ○エでたとえるスライム並みの雑魚モンスターだったし。」


 いやいや。君が強すぎるんだよ。


「サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世の城はもうすぐだ。がんばるぞ!」


「おー(超トーン低い)。」


 その後たくさんのモンスターとチャンバラするんだけど、大槻君のおかげで余裕で勝利。


 森を抜け、サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世のお城にたどり着く。


 てか今思ったんだけど、この世にモンスターいたんだね。


「よし入るか。」


「……うん。」


 大きな扉を開ける。扉には、サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世? らしきものが彫られている。


 これ見る限りではとっても大きいんだね。あっ涙が。


 中は以外に明るい。僕の目に確認できるだけでモンスターは30体いるんだけどさ、大丈夫なの?


「はあああああ!」


「えっちょっ大槻君!」


 いきなりでかい剣持った巨大モンスターに斬りかかっていったぞ。


 一人にしないでー!


■ファイヤトルネードドラゴンが現れた。


「ひゃあ!」


 なんか超強そうなの来た! 近づきたくない! なんか熱そうだよ! でかいよ!


■ファイヤトルネードドラゴンの攻撃


■ファイヤトルネード! 燃え盛る火炎が竜巻のように襲い掛かって来た!


「ひぎゃあ!」


■スキル発動! 「最弱最強!」 そのあまりにもヘタレ過ぎる根性だが、死にたくないという強い思いで、とんでもない回避力を発揮する!


なんとかかわした!


「危ねえ!」


 死ぬところだったじゃないか!


 これは反撃しないと殺られる。やるしかない!


■佐々木の攻撃


■約束の一撃! 約束の剣が金色の光を帯びる。


 なんかいけそうな雰囲気!いくぞお!


「おおおおおおおおおおおおおおお!」


ぺちっ!


■3のダメージ!


…………。えええええええええええええええええええ!


 なんで! なんで3? あれだけすごいオーラ出しといてこれって恥ずくね! なんかクラスのみんなに期待されてるときに失敗するくらい恥ずくね!


■ファイヤトルネードドラゴンの攻撃!


■メラガ○アー!


 ボスでもねえのにとんでもねえ技来やがった!


 死ぬー!


■スキル発動! 最弱最強!


 またなんとか回避! 僕って避けることに関しては世界一かな?


 ん?なんかあそこにあるぞ?


■チートコード17×638 全バロメーター999!(一回の戦闘のみ)


…………。えー。なんかチートコードあるよ! ここ現実だよね! おかしいよね!


 使おうかな? でも、サーガさんのときに使ったほうがいいかなー。うーん。


 でも大槻君戦いに夢中で助けに来てくれないし。


「よし使おう!」


■佐々木は全バロメーター999になった!


 おお! なんか力があふれてきた感じ! いける!


「よし!」


■佐々木の攻撃


■『覇』・契り・ 黄金の羽が生える。そして剣は黄金に光る!


「おおおおおおおおおおおおおお!」


ズバアッ!

 

 瞬間、黄金の巨大な柱のように、柱状の衝撃が、天空まで昇る。


■ファイヤトルネードドラゴンに∞ダメージ!


■ファイヤトルネードドラゴンは消滅した!


「やったあ!」


■ゴットバードが現れた!


「ぎゃああああああああ!」


 

 ・・・・・・・・・・・・・・・


 なんとか倒した。もう死ぬ。やばい。


■ピッ!


 今度はなんだあ!


■スペラン○ーが現れた!


 あっ、はい。うん。余裕?


■佐々木の攻撃


■通常攻撃!


ズバアッ!


スペラン○ーを倒した!


 

 その後、大槻君と合流し、一緒にモンスターを倒していく。


 そしてついに! サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世のいる部屋の前までたどり着く。


「ついにここまで来たな!」


「うん。」


 いやあ怖い! あっ、そういえば。


「サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世って何をしたの?」


 ずっと気になってたんだよねー。一体どんな理由で倒しにいくのかさ。


「ああ、それはね、この前ゲームショップのドラゴン○エストシリーズ全部買い占めたことに腹が立ってさ~。」


…………。えええええええええええええええ!


「おかげでドラゴンク○スト3買えなかったんだよ~。」


「…………。」


 僕のクラスメイトは、勇者ですか?



 まずいいや。ここまで来たんだ! やるしかない!


 扉を開ける。するとそこにはとんでもない光景が、


 

「サーガさんドラク○やってるよっ!!!」


 カチカチ!


 サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世さん、眼鏡かけてヘッドフォンやってドラクエしてるよ。


 以外にも、大きくなく、人間サイズでした。ていうか、普通の人でしょ!あれ!


 ヘッドフォンをして音楽でも聞いているのか、僕たちにはまったく気づいていない。


「よし佐々木! 今のうちにやっちゃうぞ!」


「いやいやあれただのクソニートだろ!」


 広い部屋はフィギアやゲーム、漫画、だらけだ。


「行くぞ!」


「えっ、ちょっと待ってよ! あれほんとにサーガ・ネオ・ヴァルキリアなの?」


 クソニートの後ろに行く大槻君。


「うおおおおお!」


 えええええ! 殺っちゃうのお!


■大槻の攻撃


■ゴットブレイク! 剣が黒いオーラを放つ。


バアンッ!!!!!


■会心の一撃!


■クソニートに∞ダメージ!


■クソニートは死んだ!


「なんか普通に死んじゃったよ!」


「ふう。良い仕事したぜ!」


「いやいや普通の殺しでしょ!」


「乙!」


「乙!じゃねえよ!」


「なんだ騒がしいな」


「まったくですよ! …………って誰の声ですか?…………。」


「あっ! よく見たらこいつじゃねえ! 買い占めたやつ!」


「と、いうことは……。」


 バーン!!!


 天井が消し飛ばされました。


「貴様ら何者だ……。」


 天井からは、巨大なお顔がお見えになられました。


「もしかしてあなたが、サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世さん?」


「ウム、いかにも私はサーガ・ネオ・ヴァルキリア7世だ!」


「おっと、こいつは人違いだったぜ。」


 大槻君はクソニートの死体を拝んでそう言う。


「む、竹下さん!竹下さん!……。貴様らがやったのか。私のゲーム仲間を…………。」


 えー!


「貴様ら。許さん!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!


 うわ~。マジギレ!しかも揺れてる!危ない!


「佐々木!ここは危ない!リレ○トだ!」


 ああ、あの脱出呪文ね。


 僕たち二人は呪文を唱えて脱出。


 城の前に来た。


「城が!」


バガーン!!!!!!!!!


 城が爆発!


 そしてなんかまわりが真っ暗に! 何も見えないよー!


 サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世が暗闇から現れる。


「ここは私が作り出した亜空間だ!」


 急展開過ぎてワロタw


「貴様らを、あとかたもなく消し去ってくれるわ!」


■サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世が現れた!


 どこからかBGMが流れる。なんかラスボス戦のときにかかりそうなやつ。


「よっしゃあ! ドラク○3の恨み!」


 いやいや。どう考えても向こうのほうが正義でしょ。


「竹下さんの仇!」


■サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世の攻撃


■ゴットサーガ! 左の手から黒い球体が発生!黒い闘気が乱回転している!


 あれ食らったら死ぬ。確実に死ぬ。


■スキル発動! 最強最弱!


 くっ、ぎりぎり!


 僕の右肩をカスる。


「ウワアアッチい!!!!」


 あっつ。アイロンに手にやったときよりあっつ!


「大丈夫か佐々木!」


 余裕で避けた大槻君。


「うおおいくぜ!」


■大槻君の攻撃


■一閃! 鋭い一撃が、サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世の顔面に!


しかし!サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世は痛くも痒くもない!


「何!」


「ふははは! そんなもの、私には効かん!」


「くっそ、強え・・。」


 あの大槻君の攻撃が効いてない! そんな! くそ~。さっき俺があそこでチートを使わずにいたら……。


「やるしかないよね!」


■佐々木の攻撃


■最弱斬り! へっぽこパワ~!


「ふん!」


「あっ!剣が!」


 剣がぶっ飛ばされた。どうしよう。


「死ね!」


■サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世の攻撃


■サーガ・ネオ・ヴァルキリア! 口から黒いビーム!!!!!!


「うわああ!!」


 さすがにこれは避けられない!


「佐々木!」


「大槻君!」


 なんと大槻君は身を挺してかばってくれた!


「うわあああああああああああああああああああああ!!!」


■大槻君に9999のダメージ!


「大槻くーーーーーーーーーーん!!」




■大槻君は消滅した。




「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 大槻君! 僕をかばって。うっ。


「絶対にお前を倒す!」


 大槻君の意思を継いで、僕が!


「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


■佐々木の攻撃


 僕はサーガ・ネオ・ヴァルキリア7世に飛び掛る! たいしたジャンプではないが。


 両手を頭の上に上げ、気をためる!


■約束玉! 巨大な赤い球体がサーガ・ネオ・ヴァルキリア7世を襲う!


「約束玉ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


 ジャンプしたが、サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世のすねの高さだ。でも十分!いける!


 僕はすねに約束玉を放つ! 僕ってこういうの出せたんだ。


 バアアアアン!!!!!




■ノーダメージ!



 えええええええええええ!


「貴様は阿呆か? ただジャンプをしただけではないか。」


 どういうことだ? はっ、まさか!



「僕の妄想!?」


「死ね! 竹下さんの仇!」


「僕はやってなあああああああい!!!!!」


■サーガ・ネオ・ヴァルキリア7世の攻撃


■ファイナルサーガ・ネオ・ヴァルキリア!!!!!!!



 


 


 僕、死ぬの? 死ぬのかあ。それなりに楽しかったかな。




■佐々木は消滅した。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ハッ! …………、あれ、僕ってー。そうだ死んだんだ!


 ここは天国だね。でも真っ暗。


 まさか地獄?


 そう思った次の瞬間。


 パカッ


 明るくなる。


「おお佐々木! 生き返ったか?」


 大槻!? なんで? そして俺はなぜ棺おけの中?


「一体どういうことなんだ?」


「ああ、神父さんに生き返らせてもらったんだよ。はあ、小遣い減った。」


…………。


 なるほどね。そういうことか。



 パーティーが全滅したら行くところなんて決まっているだろう。


 そう、



「教会ね。」




 翌日


 朝の教室にて


「いやあ佐々木。今度リベンジしに行こうな!」


「全力でお断りするよ。」


「えー。」


 当たり前だ。もう絶対行かないよ。


 「はあ。」と、ため息をついていたところ、僕の席の左隣の西城君が話しかけてきた。そしてその内容は、僕にとっては最悪なものだった。





「ちょっくら自分の世界に戻ってくるんだけどさあ、佐々木一緒にいかね?」


 





 僕の左隣は異世界人です。   

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