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吸う吸血鬼? 大歓迎!

 吸う吸血鬼? 大歓迎!


「ねえ八島君。吸血鬼ってことはさ、もちろん血は吸うんだよね?」


「血? そんなものは吸わないよ。俺が吸うのは乳さ。」


「『ち』がひとつ多いわあああああああああああああああああああああああああああああ!」


 マジかこいつ! ガチでいってんのか?


「冗談だよね。」


「冗談じゃないさ! 俺は定期的に乳を吸わないと死んでしまうんだ!」


「…………。」


 それじゃあ『吸血鬼』じゃなくて『吸乳鬼』だろ。


「ていうかいつも誰の乳吸ってんだ?」


「ああ、週2で安全公園でてきとうに選んで吸ってるわ。」


「その公園名前変えたほうがいいな。」


 あとで立て札を立てに行こう。『ちかん注意!』


 昼休みにこんな普通じゃない会話を余裕でできるのはたぶんこのクラスぐらいだろう。


 


 放課後


「佐々木君!」


「なんだい?」


「今から乳吸いに行くんだけどさあ、一緒に君もどうかな?」


「お前さ、頭の病院行け。なっ、そうすればきっと良くなるから。」


「俺は正常だ!」


 いや普通じゃないね。


「ついてきてくれたらお前にも乳を吸わせてやるぞ。」


「いくわけねえだろ。」


「超絶美少女の乳を吸わせ……」


「行こおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


 行くぞおらあああああああああああああああああああああああああああああ!


 ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!


 いいいいいいいいいやっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!


 え? このド変態野郎?


 それは妹だ!


 僕は変態ではないぞ! たぶん!


『おにいちゃんの変態!』


 ん? 今なんか聞こえたぞ? 


 気のせいか?


 


 というわけで安全公園にやってきた。


 学校帰りの生徒が多いため、たくさん女性はいる。


 幸いにもここは、女子高の近くのため、女子高生が多い。男はたまに通る程度。


 流石だ八島! よくこの絶好のポイントを!


「早速!」


 八島君はいきなり近くの女子高生をターゲットロック!


 幸いにも今はほかに誰も通っていない!


<佐々木智和のスカウターによる分析>

・体系はロリ・眼鏡っ娘・綺麗な黒髪・細腰・制服は近くの女子校のもの。つまり高校生。・ちっちゃい!・かわいい!・お持ち帰りしたい!・一緒にお風呂入りたい!


 さすが八島! わかってるね~ 


 八島はつかむことができない胸をつかみ、そのまま……


■書けない内容となっております■


「いやあ生き返るね~」


「良かったぞ!」


「じゃあ次は佐々木だな!」


「よっしゃじゃあ行くか!」


 僕はあたりをじっくり見回す。


 でっかいあの娘もいいなあ! お! あの金髪ロリ少女もいいなあ!


 ん? 


 綺麗な黒のセミロング。体系はモデル並み。将来期待できる胸!


 いい! 非常に良い! 


 あっち向いているから顔はわからんが、まず吸うぞ!


「うほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


 中学生くらいの娘に飛び掛り、押し倒す僕。


 マウントポジションを獲得!


 ガシッ!


 うーんやんわらかーい。マシュマロよりやわらかーい。


 さっ吸う…。


…………。


「葵いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」


 なんとそのやっちゃていた少女は我妹、佐々木葵だった。


「おにーちゃんなにやってんの?」


 あれ? 暗い声だ。葵らしくない。てっきり『おにーちゃん妹に欲情? はは、エロ~』とか言うと思った。


「お母さん死んじゃったんだよ? なんでおにいちゃんは普通でいられるの? お母さんが死んでおかしくなっちゃったの?」


 目に涙をためて妹は言う。


『おにいちゃんなんかだいっきらい!』


 妹葵は走り去っていった。


「おーい佐々木どうしたーってうん? 佐々木?」


…………。


「悪い八島君。今日はもう帰るね。」


「どうしたんだよ急に!」


「僕は今からやらなきゃいけないことがあるから…………。」







「おにいちゃんなんかもういい!」


 私は今、家から少し遠い橋の下の川辺にいる。


 体育座りして膝抱えてしょんぼりしている。


 私はちょうどいい大きさの石を川に投げる。


 ポチャン!


 波紋が広がる。


「お母さん…………どうして死んじゃったの? 私、悲しいよお……。」


 きつく目を閉じると、湛えていた涙が頬を伝った。


「うっ、うぅ、ぐっ、ぐすっ、はぁはぁ、うっうぅ……。」


「葵!」


 私呼ぶ、甘えたくなる声が後ろからした。


「やっぱりここにいたか。お前はいつも嫌なことがあったらここにくるからな。」



「おにい…ちゃん?」


 おにいちゃんが私の前までくる。


「さっきはごめんな。おにいちゃんがどうかしてたよ。」


 おにいちゃんは真剣な表情になる。


「葵、僕はお前のことが好きだ。心の底から。前にも言ったよな。」


「う、うん。」


「僕はシスコンって呼ばれてもいいさ。だって、こんなにかわいい妹がいるのに――もったいないだろ。」


…………。


 おにいちゃんは私の肩に手を置いて言う。


「そんな可愛い妹のためだった何でもしたくなるんだ、僕は! だから僕がんばるよ! 葵のために!」


…………、なんだろう。


 素直に、かっこいい。


 二人でもがんばれるって気がする。


……私、泣いちゃうじゃない。


「おわ!」


 私は、おにーちゃんの胸に顔をうずめる。


「おにーちゃん! スキスキスキスキスキスキウキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキだーいすき!」


 今日は、思いっきり甘えちゃおう。


 私は涙が止まるまでおにいちゃんの胸の中にいた。






 翌日の朝のホームルームにて。


「佐々木。ケリはついたのか?」


「ああ。」


「そっかあ。まあ自分のやりたいことをやれたんならいいんじゃないか?」


「そう、だな。」


「これからも、『自分はマゲルなよ!』」


「ありがとう。八島君。」




 僕はこれからも自分の意思で動く。これは揺るがない。




「あっ! やっべ! 筆箱忘れた! どうしよう!」


「あっよかったら僕のシャーペンとか貸すけど……。」


「あ、助かるよ。ありがとう!……」


 えーと確か、


「村田君。」


「いや、たいしたことはないんだ。君が助かるなら、僕は喜んで手を貸すよ。」


 な、なんてやさしいなんだ!


「ん? メールだ。」


 ん? どうやら村田君のケータイにメールが届いたらしい。


「えっ!」


「どうしたの?」


「いやその二つの約束がきちゃってさ。その…」


「?」


 村田君がケータイの画面を見せてきた。



<瑠璃香>

件名:絶対に!

■本文

今日もバレーの練習見に来なさいよね!


<静華>

件名:お願いが…

■本文

今日の放課後、いつもの水泳のコーチをお願いしたいのですが……よろしいでしょうか?




 こいつ! ギャルゲー主人公か!


 僕の人の特性を見抜く力が3あがった。




ギャルゲー主人公? 大歓迎! 

いやあ、妹って良いよね(二次元


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