止まるroop 始まりの決意
お久しぶりです! 今回はなんか重たい話ですが、安心してください!
またあのおばかなスクールライフが次話から始まりますYO!
それは、7399462859402回目のことだ。
「これは、どういうことだ?」
僕は変な感覚に疑問がいっぱいだった。
胸の奥から聞こえる。何かが。
『『『『『『『お前が弱いから!』』』』』』』
僕が……弱いから?
2月の下旬の頃である。
僕はクラスメイト達と、異常なスクールライフを送ってきた。
もうすぐ1年生も終わり、2年生には当たり前に進級し、当たり前に異常な生活が待っているものだと内心思っていた。
僕が…弱い?
何を言っているんだい? 当たり前じゃないか。僕は普通の…
『ホ ン ト ウ ハ ワ カッ テ イ ル ン ダ ロ ウ?』
え?
『ジブンガモットモイジョウダッテイウコトヲ』
…………。
ああそうだな。僕がもっとも異常でもっとも強いっていうことは…
『ナ ニ ヲ イッ テ イ ル?』
は?
『オマエハソノサイキョウノチカラヲモッテイナガラモ、タイセツナモノヲマモレナカッタジャナイカ』
何言ってるんだよ!
『オマエガヨワイカラ! ボクガヨワイカラ! オマエノカアサンヲ! ボクノカアサンヲスクエナカッタンダロウ!』
悪いが言っていることがさっぱりわからん。
『マアイズレワカルコトダ。オマエガオナジコトヲクリカエスコトガナ。』
はあ?
卵焼きを口に運びながら考える僕。もうこれは最近の日課と言ってもいいね。
僕はここ最近、意味のわからない夢を見る。
異常な事態には慣れているが、意味不明なことについては態勢がない僕だ。
まあいいか。それより…
「今年はいろいろあったなあ……。」
異世界とか行ったり戦場行ったり…ほんと……いろいろ。
あれ…
おかしいな。今は確か西城君が鶏肉を食べるはずなんだが……
この既視感は今となっちゃあ結構便利だ。すごいときは丸一日の出来事がわかる時だってある。まるでもうその一日を過ごしたかのようにね。
そうだ! 『夢想無双』で未来を見ればいいんだよ! そうすりゃいつでも先を知ることができるぞ。
夢の内容もこのあとがどうだーとか言ってたなー。
『夢想無双』
「おおっ感動的な卒業式だなー。はは! 斉藤君ぼろ泣きじゃないかw先輩にもハーレムメンバーがいたのかあ。」
いやあいい感じだね。特に何も心配することは……!!!!!
「なんだ?! 僕の顔色が悪いぞ? おなかでも痛いのかな?」
何だ? すごい汗だ……
修業式の日の僕はとても焦っている。
何でだ?
ん? その道は第三工場跡への道だ。どうして?
……!
「椎名……君!?」
なんだ? 何で椎名君がいる?
「うっ」
頭が割れるように痛い! ぐっ
「佐々木? 大丈夫か?」
大槻君が僕の異変に気づく。
「ぐああっ…」
『ぼ く が ふ つ う だ か ら』
「っ!!!!」
母さんが――死んだ?!
え? 何だよそれ、何でだよ!
何でだよおい!
ん? 何だ? 僕は何をした?
未来の僕は何かの力を使ったようだ。
『夢想無双』か? 何をしたんだ?
ん? あれ?! 何も見えなくなったぞ!
まさか……この先は……ないのか?
じゃあさっきの力って――
僕は勝手なことに、目の前の現実から逃げていたって事なのか?
自分が弱いからなのに……くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
そのあと自分は7399462859402回も同じ事を繰り返していることを知った。
そしてその日はすぐに来きた。
絶対に負けない。
「椎名君……母さんを返して貰おうか。」
「ほう、わかっていたか。」
負けられない。絶対に!
「僕は君を殺す!」
僕は椎名君を睨む。
「佐々木、俺はお前をずっと殺したかった。お前を殺すことが俺の『目標』だった。」
椎名君は目を大きく開いて僕を睨み返す。そして…
「お前を完全に殺すために、お前のすべてを目の前で奪ってから、お前のすべての支えを目の前で断ち切ってから、殺す!」
高速で印を切る椎名君。
『補黒翔総・「抗」』
足が黒い何かに囚われる。
「くそっ!」
勝負は一瞬だった。
結局、何も変わらなかった。
鳩尾に一発食らう。
「がはっ!」
血を吐く。床に飛び散る。
「それじゃあクライマックスだ!」
指を鳴らす椎名君。
僕の母さんが現れる。
母さんは必死にもがいているが意味がない。
『夢想無双』だ! 『夢想無双』を使わないと!
椎名猟牙は死ね!
あれ? 発動しない! 何故!
くそ! ご都合すぎんだろ! なんでこんな大事なときに発動しないんだ!
「こんなもん!」
手でその黒い何かを引きちぎろうとするが、触った瞬間――
「ぐっ!」
手に電気が走るような痛みがくる。
「あきらめるかあ!」
熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い!
「ふっ、無駄だ。」
ぐっ、よくアニメや漫画の世界ではこんなやつは引きちぎって敵に向かい倒すっていうものだろ!
何故僕は!
『僕が普通だからさ――』
椎名君が印を結ぶ。
瞬間、両刃の黒い剣が椎名君の前に現れる。
「こいつでお前の母親を殺す。」
笑ってそう言う椎名君。
「そこでずっと見てるんだな!」
剣を上げる椎名君。
僕は何も出来なかった。
「ほら、お前のを解いてやるよ」
足は解放された。
刹那――
結果を先に言おう。僕は椎名君を滅殺した。最後の力を使ってね。
あまりさっきのことは覚えてないけれども、このことは鮮明に覚えている。
力は使えなくなっていた。今度は普通以下になってしまった。
そして僕は思った。
『僕が普通だから母さんは死んだ。僕が普通じゃなかったら母さんは生きていた。』
『普 通 は 嫌 い だ!』
「絶対に母さんを生き返らせる!」
僕は2年生からは別の学校に転校することになった。
次の学校では異常な経験をたくさんして母さんを生き返らせる力を持ってみせる!
僕に待っていたのは、すごいものだった。
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