第一話後悔と転生
どうも作者です。
まだ不慣れなので温かい目でお願いいたします。
(オイオイオイオイ、ちょっと待てやこら)
いつもの訓練 のため森の奥深くまで来たはいいが、知らないばあさんが血まみれで倒れていて、こっちを向いたと思えばチカラをやるとか言ってなんか手が光ったかと思えば俺の全身が光り出すけど特に変わった感じもしいなんていうビックリ現象が起きて、さらにはばあさんが死んだと思えばそのままポリゴン化して消えるなんていう変な現象が重なったことで俺は混乱していた、しかもばあさんが言ったたった一言、たった一言が物凄く気になった。
アンタは唯一この世界にいるアタシの同胞だ
その一言には俺とばあさんの魂が同じ世界 から来た同胞であることを指しているのだと思う。
俺はいわゆる転生者っていうやつで元の世界の記憶がある。
神様にそれなりに使えるチート能力をもらったりもした。
だから決めたんだ、もう二度と慢心なんてものはしない。
そう胸に誓ったのはあの日の事だった……
俺はいわゆる天才ってやつだったのかもしれない。
小学生の頃、勉強は一を聞いたら十を知り、運動は特に何もしていなくとも運動神経抜群でサッカーなんかはコーチにも負けないくらい強く、何をさせても一番……それが俺だった。
その頃から俺は努力ということを嘲笑っていた。
それがすべての終わりであり、世界から俺に対する報復の始まりだった。
努力をする秀才は努力をしない天才に勝つ、そして努力を怠 った天才は努力をした凡人にも劣る。
まさにその通りだった。
俺は中学に入り一切の努力をしなくなり、努力しているやつを嘲笑った。
しかしそれでもまだ一番だった。
でもそんなある時、俺は負けた。
その頃に気が付いていれば俺は救われたのだろう、だが馬鹿で無知だった俺は何一つ気が付かず、
「次はどうにかなるだろう」
そう考えていた。
しかしそれは甘かった。
勉強も努力しているやつにどんどん追い抜かれ、運動も部活をやっているやつには勝てなくなった。
それでもまだ慢心していた俺がいた。
そして、そんな俺を愛し、信頼し、なけなしの金を使ってくれた親がいた。
そして親は言ってくれた、
「留学してみない?」
当時英語の成績が特に悪かった俺に親は金を苦心して作ってくれ、俺を留学させてくれた。
しかしやはり俺は何の努力もしないまま留学期間を終えた。
そしてその頃にはもう気が付いていた。
いや、実はとっくの昔には気が付いていて、そこから目を背けていたのかもしれない。
俺は努力というものが出来ない人間になっていた。
しないのではない、出来なかったのだ。
慢心が慢心を呼び、面倒くさいとしか考えなくなり、努力することを無意識的に拒否していた。
俺は留学の帰りの飛行機でそのことと向き合い、そして初めて「努力をしよう」と考えた。
……だが甘かった。
「キャーーーーーーーーーーー」
その声とともに俺の乗っていた飛行機は大きく揺れ、墜落した。
その時俺は思った。
(ああ、これは世界からの俺に対する罰なんだ……)
そしてそのまま幽霊になり俺の遺体の近くを彷徨っていると自衛隊によって俺の遺体が運ばれその先で俺は生まれて初めて後悔し、涙を流した。
親が泣いていたのだった。
こんな努力もしないクソ息子のために俺の親は涙を流してくれた。
また、先に死んじまった俺に対して怒ってくれる唯一の親友がいた。
そのことで俺はもっと生きたいと願い、親に誇れる人間になりたいと願った。
死んでいるのにだ。
その瞬間俺の意識はなくなった……
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俺が次に目を覚ました時、目の前に白い服を着たおっさんがいた。
「おっさん誰だよ」
俺は聞いた、するとおっさんは
「儂か?儂は神さんじゃよ」
と|朗≪ほが≫らかに笑いながら言った。
「お前さんは「蜘蛛の糸」という話を知っているかの?」
もちろん知っていた、極悪人のカンダタという男が地獄に落とされたが、生きていた頃にしたたった一つの善行を釈迦は見ていて、そこで釈迦はカンダタにチャンスを与え、蜘蛛の糸を垂らしたが、結局カンダタは自分の事しか考えず、蜘蛛の糸が切れてまた地獄に落っこちた。
とかいう話だったはずだ。
「お前さんは今いわゆる地獄に落ちたカンダタ状態じゃ」
「お前さんは自分の間違えに最後の最後に気が付いた、そして後悔した」
「そこでじゃ、お前さんの後悔が本物かどうか、確かめようと思うんじゃ」
「お前さんには今から違う世界に行ってそこで一から人生をやり直してもらおうと思う」
「そこでまたこの世界のお前さんと同じような失敗をしたらそれなりの人生しか歩めん、しかし決して自分を奢らず、お前さん自身が納得して、儂も納得するだけの人生を送れたら、その時一つだけなんでも願いをかなえてやろう」
「どうじゃ?この話、受けてみんか?」
そういい神様はまた|朗≪ほが≫らかに笑った。
俺からしてみればどうでもいいといえばどうでもいい話だった。
しかし気になることがあり聞いてみた。
「神様、俺がもし違う世界を選んだらこの世界はどうなるんだ?」
それが一番気になることだった。
もし両親や親友このまま悲しむのならば俺はもう何をしても無駄だと考えていた。
しかし、
「もしお前さんが違う世界を選んだのならば、この世界の前さんは初めからいなかったことにしてやろうかのー、まあもっとも親御さんの中には何か物足りなさが残るかもしれないがの、もし選ばないのならばこのままじゃ」
という一言により俺の中で「断る」という選択肢は消えた。
そして俺は決めた。
「いいじゃねえか、神様その話乗った!」
「ほっほっほっ、いい答えじゃ」
元気よく答えた俺に神様は嬉しそうに笑いながら
「ではお前さんが違う世界に行くことに伴って別の神様からの助言により、お前さんに「ちーと」とかいう能力を授けようと思う」
どうやらこの神様は横文字が苦手なようだ。
「お前さんに授ける「ちーと」とかいう能力はお前さんがこの世界でやっていた「げーむ」とかいうものの能力をあげようと思うのじゃが……何がいいのかの?」
「いや神様、別に俺いら「ちなみに言うとこれも試練の一環らしくての、お前さんが行き過ぎた力をどう扱うか、ということも考えてるらしいんじゃよ」
そうか、そういうことならと思ったが、俺は重大なことに気が付いた。
俺は生前ゲームを真剣にやったことがなかった。
どんな難しいゲームも簡単に、時間をかけずにやっていた俺はあまり強いゲームのキャラがいなかった。
だから俺は生前最後にやっていたゲームの名前を言った。
「それでいいんじゃな?」
神様は確認するように言って俺の目を見ると「分かった」といい杖を振り上げた。
「ではお前さんの新しい船出を楽しみにしておるよ」
といいあたり一面が光に飲まれ、俺の意識はなくなった……
ちなみにムチャクチャ遅筆です
誤字脱字感想お待ちしています。