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はじまり、はじまり。

短く細かく投稿しようと思います。目標は、完結です!

拙い文章ですがどうかお付き合い下さい。ご意見ご感想お待ちしております。

 異世界召喚されました。


 女子高生でした。一人で電車にも乗れないようなお嬢様学校でした。


 知らない世界で求められて勇者になって、セーラー服の上に伝説の武器を纏い、戦って魔王を倒しました。


 傷だらけで、血だらけで、手は何度も潰した豆だらけになって、仲間も失って、苦しくて苦しくて、


 それでも戦い抜いて得た勝利でした。


 再び家族に会うためだけに、頑張れました。


 そして王様は言いました。


「次は隣の国を倒しなさい」







 そういう訳なので、もう何もかも嫌になってしまった私は、逃亡することを決めました。

 伝説の防具や武器は見つけやすい所にそっと放置して置いて、方々から貰ったドレスや宝飾品は換金して、絶対見つからないような人里離れた山奥に隠れ住むことにします。

 魔王を倒してもまだ少しだけ残っている魔物の、レベルが高い山なので誰も探しには来られません。


 もう放っておいて下さい。

 帰れないなら、それでいい。

 それでも、私は人間を殺すなんて、出来ないのだから。


 そう、あの優しくてとても綺麗で優秀な王子が、私を呼んだ黒幕だって、ちゃんと知っていたのだから。

 もう、騙されるのも利用されるのも嫌なんです。


 私は一人で生きていく。

 そう呟いて、王子から貰った、実は位置特定機能が付いているネックレスを、湖に捨てました。





 ―――――そうして、救世の勇者様は魔王を倒すと自分の世界へと帰って行かれたのです。


 とある吟遊詩人はそう言って有名なサーガを締めくくりました。 

 



 ある家の夜、母親が幼い子供に言い聞かせています。


 ―――――山の奥には魔女がいて、悪い子は食べられちゃうのよ。




 それが同一人物だと知る人間は、誰ひとりとしていないのでした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 隣の国を倒しなさいと言った瞬間に愚王の素っ首叩き落としても良いんやで?(灬ºωº灬)
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