星への道
(登場人物)
ルル・フォースト…田舎から出てきた出稼ぎ青
年。今は都の下町にある薬
草屋でバイトしながら、独
学の魔法を使った何でも屋
をやっている。
ノットン・ベートー…ルルが住み込みバイトを
している薬草屋の主人、
おしゃべりで楽天家
ぺぺリア・ベートー…ノットンの娘。
俺が興奮収まらず、洗面所で冷水で顔を洗って、薬草部屋の隣のリビング兼食卓にいくと…ぺぺリアがベートーさんに何か話していた。
「むぅ…ルル、ホントなのか?」
俺が入るとベートーさんは、少し引きつった顔で、こちらを見た。
「……」
チラッとぺぺリアを見ると…当たり前でしょ!パパにも伝えたわよ!だって、ヤバかったし…と、顔に書いてあるような表情でこっちを見ていた。
ぺぺリアは、どうやら屋上での俺の奇行の一部始終をベートーさんに伝えたようだ…
「それは…本当です…でも!全然平気ですよ!」
「ほ、ほぉ…にしても、ルル、一応診てもらってきな…まだこの時間ならウォンチーの診療所なら空いてると思うが…」
ぺぺリアとベートーさんは、食卓に静かに座る俺をじっと見つめる…明らかに心配している、もしくは怖い物を見るような顔だった…
「いや、大丈夫ですよ!!全然元気っす!」
「こっわ…なんで、そんなにテンション高いわけ?」
ぺぺリアは、完全に怪しんでいる
「なんか…」
言葉に詰まって…
「変な薬草勝手に食べたんじゃないの?…パパ、夜になるとおかしくなる薬草ってなかったっけ?」
ぺぺリアは苦し紛れにそんなことを言った。
「……ない…と、思う…」
「そんなの食べてないですって!ただ、なんかハイテンションになってるだけですよ!」
「………」
いつもはおしゃべりなベートーさんも含めて完全に引きつって固まってる。そりゃそうか…俺がこんなにテンションが高いのは初めてかもしれない。いつもは大して活発に仕事をするって訳ではないから、一層なのかもしれない…
でも!こればっかりは仕方ない!だって…さっきから、頭の中は新しい感覚に興奮しっぱなしなのだから!俺の頭の中はずっと王宮を指し示している…そしてそれは、何故かわからないけど、俺の人生を、大きく変えるような気がしてならない、あ~もう、頭の中では花火が打ち上がったようにどんどんと興奮物質が出ている
こんな時にじっとしてられるわけがない!
「……と、とにかく…ちょっと説明してよ…いったい何なわけ?王宮のこと指さしてたけど…」
ぺぺリアが、おそるおそる聞いた。ベートーさんもじっと見ている。俺は、ふぅ~ッと一息ついて…言った
「分かったよ、とりあえず説明するよ…」
二人はつばを飲み込んだ。
「ベートーさん、さっきの写真覚えてますか?」
「ああ…さっきの仕事のやつだな?下町の普通のガキの…」
ベートーさんは、何の話がはじまったんだ?というふうにに髭を撫でた。
「あの写真が関係あるのか?」
「パパ…ルルはねなんか、あの写真の男の子の服についてる継ぎ接ぎが気になるんだって…あたしには何のことか分からないけど…なんか、綺麗で心に引っかかるらしいよ?ねぇ、ルル…?」
俺は、うなずいた…やっぱり信じてもらえないか?
「継ぎ接ぎ~?」
ベートーさんは大きく首をかしげた…全く話が分からないようだ…
「どれ…見せてみなさい」
「はい…ここなんですけど…ね」
俺は、少し緊張して机においた写真の例の継ぎ接ぎをベートーさんに指し示した…
「は?」
「え?」
「これのこと言ってるのか?」
「そ、そうですけど…」
「………ルル…やっぱりウォンチーに診てもらってきたほうが…」
「ほらねぇ~だから言ったのに…これ、絶対関係ないってば!」
ぺぺリアは、少し元気を取り戻して写真をトントンとつついた。でも…今の俺にはそんなの関係ない…だって、実際に頭の中にその感覚があるんだから、
「たしかに…二人にはただの継ぎ接ぎにしか見えないのかもしれない…けど…本当なんです!ベートーさん…本当に…この継ぎ接ぎが…」
ベートーさんは、まだ怪しんでいる。
「う~ん…それで…仮に、これが特別な継ぎ接ぎだとして、お前が屋上でおかしくなったのとどう関係するんだ?」
「それは…」
俺は、勢いのまま口を開いたが、そこで止まってしまった。よくよく考えてみれば、この頭の中の王宮の感覚とこの継ぎ接ぎを繫ぐものはない…ただ直感的に思っただけだった。
「それはなによ?」
ぺぺリアは、ここぞとばかりに聞いてきた。「ねぇ、やっぱりさ…ここはパパの言うとおりにしなよ…心配だし…」
「いや…ホントにホントなんだって…ちょっと口で言うの難しいな…」
「いいから…ありのままに言ってみなさい」
俺は、少し黙ってから言った…
「分かりました…」
二人は唾を飲み込んだ
「ぺぺリアと継ぎ接ぎの話をしてからも俺…ずっとそのことが気になってたんです。でも…何かあと少しで分かりそうなのにってところで出てこなくて…モヤモヤして…」
……
「それが屋上に上がって日が沈むのを見た瞬間…分かったんです…」
「な、何が?」
ぺぺリアが勢い込んで聞いた…
「継ぎ接ぎが、どこにあるのか…」
「……………」
沈黙がおとずれた…ベートーさんの手は髭を撫でるのを止めている。
「、そ、それが…王宮ってこと?」
「…そう、」
「な、なんで?なんで王宮って分かったの?その変な感覚みたいなののせい?今も感じるの?」
ぺぺリアが、半分怯えながら聞く。
「ああ…めちゃくちゃ感じる…糸でつながってるみたいに…」
また、沈黙…ぺぺリアはチラチラと父親の方を伺っている。その、ベートーさんはと言うと髭に手を当てて考えているようだった…
「ルル…私は直接、お前がその感覚を得たときのことを見ていないから分からないが……ぺぺリアの話や、今のお前の話を聞いた限り…どうやら…お前の言ってることは嘘ではないようだな…」
えっ…
「パパ!?な、何言ってるの?本気?」
「ぺぺリアはルルが嘘を言ってると思うか?そもそも何の得がある…こんなことで嘘をついて…」
「そ、そうだけど…だって、」
「だって?なんだい?」
ぺぺリアも押し黙った…
「ルル…」
「は、はい」
ベートーさんは、写真を見ながら言った
「どうやらこの仕事は、ただ事じゃないようだな…」
「はい…わかってます…」
「もしかしたら…お前のこれからを変えてしまうかもしれない仕事だな…」
俺は、小さくうなずいた。
「う~ん…で、どうするんだ?明日にでも探しに行くのか?」
ベートーさんは、どうやら分かってくれたようだ。いつもはおしゃべり店主でしかないけど、こんな時は頼りになる…
「そうですね…明日の朝行ってきます。」
「そうか…」
「ま、待ってよ!王宮に行くつもり?ヤバいって…王宮に入れるわけないでしょ!」
ぺぺリアが、身を乗り出して言った。
「わかってるよ…でも、行かなくちゃ…」
「な、なんでそこまで…もとはと言えばただの人探しじゃない…」
「そうだけど…俺は、なんかこの仕事だけはやらなくちゃいけない気がするんだ、分かってよぺぺリア…」
「なによ…やらなくちゃいけないって…」
「それは…分かんないけど…でも、この仕事が何か…俺の人生を変えるような気がするんだ…ホントだよ…」
俺は、まっすぐぺぺリアの目を見て言った。ぺぺリアは、二、三度俺とベートーさんを見て言った。
「……分かったよ…ルルがここまで言うことなんかないしね…信じるよ…」
「ありがと…ぺぺリア」
「よ~し!今日は、さっさと食べて休もう!明日は朝からルルがお仕事だからな!」
ベートーさんが、大きなお腹を机にぶつけながら立ち上がった。
「はい!」どうやら、この家の二人は俺の新しい感覚を理解してくれたようだ…俺は、新しい感覚の興奮と二人の優しさに表情が緩みながら、食卓の準備をした。
~
夜中…俺は寝付けなかった。いつまでも頭の中にはこの感覚が満ちてる…王宮とつながっているような…
「明日王宮に行けば…」
俺はモゾモゾと布団から出て、窓から外を見た。俺の二階の小さな部屋からは王宮の尖塔だけがチラッと見えた。
コンコン…
「は、は~い?ベートーさん?」
「あたし…」
「ぺぺリアか…どうしたんだよ?」
「開けていい?」
「ああ…いいよ?」
ギィ~…俺の部屋の古びた扉が、音を立てながら開いた。
「どうかしたの?」
ぺぺリアは、扉の所に立ったままこっちを見ていた。
「さっきは…さっきは、別にあんたのこと疑ったわけじゃないから…」
「えっ?」
「ただ…心配で…」
ぺぺリアは、髪を耳にかけながら目をそらした。
「あ、ああ…分かってるよ…わざわざそれを言いに来てくれたの?」
「それもあるけど…」
「けど?」
「明日…王宮に行くんでしょ?それが不安で…だってさ、王宮の方は危ないから…あたしら下町の者には…」
「……分かってるよ…でも、大丈夫さ!なんか、そんな気がするもん」
「はぁ…あんたはホントに…」
ぺぺリアは腰に手を当てて呆れた素振りを見せた。
「ホントに…ホントにあんたが一旗上げることになるのかもね…」
ぺぺリアはボソッと言った。
「えっ?」
「ルル言ってたじゃん…ここに来た時、俺はここでバイトしてお金貯めて、一旗上げて稼ぐつもりだって…バカだコイツって思ってたけど…なんか、明日で変わりそうだよね…」
「…かもな…」
ぺぺリアの奴…そこまで…
「あたしにも何となく分かるよ…あの、屋上でのルルのこと直接見てたから…あっ、ルルがどこか行っちゃうって、思ったから…」
ぺぺリアの、声は小さくなっていった…
「……ぺぺリア…」
「なに?」
「ありがとう…」
思わずそんな言葉が出た…
「えっ?」
「分かってくれてありがとう…俺、やってやるよ…明日…絶対…」
「あはは、はいはい…頑張ってね」
ぺぺリアは、クスッと笑った。どこか寂しそうに…
「あたし…行くね…」
それから少し沈黙があってぺぺリアは、俺の目を見て少し名残惜しそうに言った。
「おやすみ…ルル」
「うん、おやすみ…」
ギイッと音がしてぺぺリアは戻っていった。
ぺぺリアが、何を言いたかったのかは正直よく分からなかったけど、アイツにも伝わったようだ、俺の感覚が…
「ふぅ~」もう一度だけ、王宮の尖塔を見てから俺はベッドに横になった…ふと頭の中をぺぺリアのさっきの笑顔がよぎった…顔が熱くなった…
~
「行ってきます…」
「ああ…写真ちゃんと持ったか?」
「はい…持ちました。」
「あとは…これだな、言われたとおり珍しい奴にしといたが…何に使うんだ?」
俺は昨日の夜のうちに作戦を考えておいたのだ。王宮まで行くための…
「えっと…まぁ、一応何か手土産とか持って行った方がいいかなって…」
「なら…食いもんの方が…」
「いやいや!これでいんです!」
「そうか…」
ベートーさんは、不思議そうに思っていたが木箱に薬草をつめ、袋に入れて渡してくれた。きっとこれで…王宮まで…
「よ~し…他も忘れ物ないな?」
「大丈夫です…」
まだ朝日がやっと街を照らし出した頃、俺は王宮に向けて出発しようとしていた。同じ都の中とはいえ、下町から王宮までは結構な距離がある…
「ルル…」ぺぺリアは、俺を見送るのが恥ずかしいのか、店の中にいたが俺が行こうとしたとき出てきた…
俺は、振り返った…
「気を付けてね…危ない時はさっさと逃げてよ?」
「ああ…分かってるって…」
「あんたがいないと、あたしの仕事が大変なんだからね…ちゃんと帰ってきてよ…」
俺はうなずいた…
「日が沈むまでには帰るよ…」
「よし…ルル、頑張ってこいよ!」
ベートーさんは、ニコニコしながら俺の肩をトントンと叩いた。この人は娘とは違ってとにかく楽観的なようだ…
「それじゃ…行ってきます」
「おう!」「いってらっしゃい…」
俺はまださすがに人気のない道を、丘陵の方にそびえ立つ王宮へと歩き出した。二人は俺が角を曲がるまで俺を見送っていたようだ…一度も振り返らなかったが、そんな気がした。にしてもぺぺリアの奴、屋上のことのあとやけに心配性になったな…そんなに俺が恋しいのかね~?クスッ…
俺はそんなことを考えながら下町を進んでいった。
下町…いわゆる一般人の中でも低、中級層の市民が住む街。下町といっても別段治安が悪いと言うわけでもなく、基本的に多くのことは自分たちでどうにかやっている。おかげで、近所などの人々の団結力が強い…
俺は、そんな街の通りを北へ北へと進んだ。下町の景色はどこまで行っても似たような物だ。土色の壁の家々、歩き回る野良猫、朝早くから店をやっている露店、
俺は、朝ごはんの代わりにベートーさんからもらった銅銭で露店のライ麦パンのサンドイッチを食べた。たいした物は挟まっていなかったが久しぶりの外食はやけにおいしかった。何だか、心がウキウキしているせいかもしれない…
俺の感覚は昨日の夜のまま、王宮を指し続けていた。このまま、王宮まで行けばきっと…
きっとなんなのかは分からないが、良くも悪くも俺のこれからを左右することが起きる、という予感がずっと俺の心を高揚させていた。
次第に人々が活動し始め、下町の喧噪が戻ってきた。もう、出発してから…二時間くらいはたったと思われる…
その頃ようやく門が見えてきた。下町と都の市内をわける門…正確にはこの門が都の入り口らしく、外にある下町というのは市内に収まりきらなかった人々が、門の外に勝手に作り上げた街なのだ…と、ぺぺリアに聞いた気がする。
堀に掛かった巨大な石橋を渡ると…目の前に門がそびえ立った。
「うわぁ…」俺は、門を見上げた
門は近くで見ると相変わらず、バカでかかった、高さもさることながら驚くべきはその横の広さ、馬車が六台でも七台でも横に並んで通れるほど大きな門だった…
そして門の上には七つの星が円形に並んだ旗がいくつもたなびいていた…そう、この国の国旗が…思えばこの門を通るのは俺が都に出てすぐの時以来だ。当時は、何も知らずせっかくだからと都の中を探検しようとしていたのだ。今思えば…よく捕まらなかったな、と思う。
門の下には衛兵が何人か等間隔にたっていた。彼らは門の下を通る俺をジッと見ていたが、何も言っては来なかった。下町と市内との行き来はある程度はあるのだ。だからそこまで疑われることはない…だが、次はどうだろうか…俺は一瞬不安になったが、頭の中の感覚は一ミリも揺らがない…きっと大丈夫…俺は、そう考えながら市内に入った。
市内…市民の中でも上流の人々が住む街、いわゆる有名魔法使いや王族に仕えるような人々、そこそこのお金持ちがここには多く住んでいる。
ベートーさんの家からはチラッとしか見えない市内の様子は、以前来たときと同じく下町と同じ都とは思えなかった…
キチッと並んだ石畳…ゴミ一つない綺麗な道…そして街路樹に、美しいレンガ造りの家々、喧噪など全く聞こえない。馬車の足音と石畳をコツコツと歩く人々の足音だけが耳の届いた。前に都探検できたときの感動は今でも忘れられない。まさに、声も出なかった。俺のような田舎から出てきた者にとっては別世界のようだったのだ…
だが、そんな市内もいいところとは言いきれない。街を歩けば否応なしに視線がまとわりつく…「あの子…なんなの?」「いやだ…汚らしい…下町の子だわ」そんなセリフを言っているかのごとくすれ違う人々皆が俺に視線を投げかける…下町は、市内の人々にとっては都の汚点でしかないのだ…ましてやそこの住民が市内に入るなど、快く思うはずもなかった。
コツコツと石畳の上を歩きながら、俺はどんどんと王宮の方に進んだ。途中には幾つかの魔法使い屋もあった。いつかは俺も…あんな店を…と、思わせるような立派なものばかり、さすが都…。
それから2時間ほど歩くと…周りの家々がまた一段と大きく美しく、高貴な雰囲気になってきた。どうやら…王宮に近づいてきたようだ。周りの家に隠れて見えないが、時折見える尖塔が、近づいてきたことを教えてくれた。
だが、こうして王宮に近寄るに連れて、視線はより一層強くなってきた。市内の入り口近くであれば、少しは下町の人々の出入りもあるが、ここまでくると…さすがに下町の人は一人もおらず俺は明らかに場違いになってきた…
特に、都ノ局の局員とすれ違うと…その目は怪しみで満たされ、ジロッとこちらをにらんできた。
「はぁ…」ここまで違うものなんだろうか…下町と市内…ただ堀と門を隔てただけなのに…俺は次第に綺麗な街への興味も失い、誰とも目を合わせないように俯き気味に歩くようになった。
「おい…」
「は、はい!」
突然、俺は野太い声に呼び止められた。
「どこへ行く…下町の者だろ、お前…」
「あっ…えっと、王宮に仕事の関係で…」
昨日の夜、言い訳は考えといたのだ…どうせこうなることは分かっていたから。それに、王宮への用事ならうかつには断れまい…嘘じゃないし…
「王宮だと?貴様が?」
衛兵は見下すように俺をジロジロと見回した。
「何の仕事だ…」
「薬草を届けに…貴重な薬草なんです。」
俺は持ってきた木箱を袋から出して見せた。
「……貴様のような者に頼むとは思えんが…」
「これは、ヤルバンキーと言ってですね、下町でしか出回っていないマイナーな薬草なんですよ、それで王宮まで俺がもって行くことに…ホントは運送を頼んでいたんですが,この薬草には激しい揺れに弱いっていう特徴があって、運送に任せるのは不安で…」
どうだ!嘘だけど、そんなこと衛兵は知るまい
「………」
衛兵は俺の話を聞いて少し黙って考えていた。たのむ!ここで帰るのは…
「いけ…」
「えっ?」
「行けと言っているんだ!早く行け!」
「は、はい!」よっしゃ!!成功!
俺は、衛兵に背を向けて進もうとした…が、
「これは…」そこにはまたもや門がそびえていた。さっきの第一の門と比べれば小さなもんだ…だが、その装飾の美しさは比ではなかった。人間にここまでの物が作れるのか…金の装飾、美しい幾何学模様…
「スゲェ…」そう言わずにはいられなかった。
「おい!何してる早く行け!」俺が止まっているのを見て衛兵が後ろから怒鳴ってきた…
「は、はい!」
俺は走って門の中に駆け込んだ。足音が美しい門の天井にこだました。この先は貴族の町…シュテルン地区…
俺はついに貴族のエリアにまで足を踏み入れた。…王宮はもう目の前にそびえ立っている。




