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プロローグ
「なぁ…リートさんよぉ…さっさと言ってくれないかな?」
暗闇の中、フルフスカの声が響いた、まるで四方から俺の脳を揺らすように…
「リートさん…もう諦めちゃいなよ、どうせあんた死ぬんだぜ?今のうちに言って楽に死のうや…」
くっ…暗闇の中から響く声がいつの間にか俺の感覚を崩し始めていた…脳に直接声が響く…もう、ここに閉じ込められてどれだけの時間がたったのか…何も見えない暗黒…奴の毒も回り始めている…
「リートさん…クスッ…ほら…言って…言っ
て…」
暗闇の向こうのフルフスカは、勝ち誇っているんだろう…あの、忌々しい顔で…クソッ!「ねぇリートさん…あんた言ってたよね?負け犬にとって最も見苦しいのは…往生際で粘ることだって…魔法使いたるものその精神に従って負けたらそれを受け入れるべきだって…ね?」
……
俺は…負けたのか?ここで…脱落なのか?
「答えないね…リートさん言ってくれますか?何番の星なの?」
くっ…毒が…回って…
俺の記憶の最後に残ったのはフルフスカの笑い声といつの間にか答えていた俺の弱々しく惨めな声だった…リート・セシルス…俺の、星は落ちた…
殿下のことは…誰かがきっと…お魔護なさる…はずだ…




