プロローグ
◆登場人物
社長 :カレン・ホールデイズ
経理担当取締役 :伊那笠 舞
運送 :ミゥ
メンテナンス・雑用:江藤徹
依頼人の少女 :チャイ
◆それぞれの容姿
カレン・・・金髪、アダルト、タイトなスーツ、ナイスバディ系 24歳
舞・・・黒髪、ロング、清楚な雰囲気、お嬢様系 24歳
ミゥ・・・PSU 人型少女タイプキャスト、ちょっとロリ目 人間でいえば18
徹・・・黒髪、牛乳ビン底メガネ 背低い、小太り 24さいぐらい
チャイ・・・茶髪、東南アジア系(タイ系がイメージ)、12歳
プロローグ
「緊急事態発生!緊急事態発生!」
その声は、コロニーシュワーツ方面ギガスペースライン管理ステーションの中に突然鳴り響いた。
「繰り返す。緊急事態発生!警備隊の出動を請う」
2回目の復唱で、ようやくその報を伝えた管制官の要請に応える通信がモニターに入った。
「こちらGライン警備隊チーフ、ミハエルだ」
モニターに写った、髭面の男はそう伝えた。
「ミハエルさん・・・」
モニターの前の管制官はそうつぶやくと、少しだけほっとしたように息を吐いた。
「緊急事態の報は誤報ではないのだな?」
ミハエルと呼ばれた男は問いただした。現実にもどった管制官は状況の説明にはいった。
「誤報ではありません。ただいま伊那笠財閥所属の行き先、目的とも不明の宇宙船?がステーションのギガスペースライン突入のためのゲートを強行突破しました」
心なし余裕が見て取れていたミハエルの顔から笑みが消えた。
「な、なんだと?そ、そんなことが・・・・」
「事実です」
「宇宙船?の?はなんだ?それ以外に何がここを強行突破できるんだ?」
「は、はぁ・・・それは・・・」
管制官は、急に言いよどむ。
「はっきりしろ」
そういいながら、ミハエルは自分の部下たちにも的確な指示を与え始めていた。警備隊の要請があってから2分後。すでに第一陣がステーションのドックから出動を始めていた。
「隊長・・・」
管制官がようやく声を出す。
「私ももう出撃する。突破したのは何なんだ?」
ミハエルの声に厳しさが増す。
「は、はい。極めて小型の宇宙船とでもいいましょうか・・・・そもそも宇宙船なのかも定かでは・・・」
「うーむ。形状の特徴を伝えてくれ」
「は。はあ。前に円形のものが・・・いや、うーん。なんと伝えたらいいのか・・・」
管制官の返答に精彩がない。
「見たまま伝えてくれ。こちらも出る」
「えーと。。。きのこです」
「なんだ?」
一瞬の静寂が流れる。
「だから、きのこなんです。宇宙を飛ぶきのこなんです!!!」
「・・・・わかった。その宇宙きのこのライン突入を未然に防ぐミッションを開始する。他船舶の一時ゲート内進入を制限してくれ」
「了解しました。健闘をいの・・・」
管制官の声が途絶える。
「おい、どうしたんだ?」
ミハエルが叫ぶ。
「歌です。歌が聞こえます」
「歌だと?」
「はい。例のきのこは歌っています。こちらかの通信要請に歌が戻ってきています」
ミハエルはゆっくりと深呼吸をするして通信を終了すると、ドックを離れた。
読んでいただきありがとうございます。
続きも推敲が終わり次第アップしていきます。
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