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7

 

 翌朝。

 目が覚めるとスヤスヤとうつ伏せで眠るラピスが目の前にいて物凄く癒された。

 腕を伸ばし伸びをする。


「きゅ…?」


「おはよう?」


「きゅぅ…」


 もぞもぞしながら顔を擦り付けてくるラピス。


「どうした」


「きゅぅ〜……」


 ………寝た?


「ラピス起きろ。二度寝するな」


「きゅ…」


 その後何度も揺らしたが起きないので諦めて俺も二度寝をした。


 ぺしんっ!


「うっ。なんだ…?」


「きゅ!」


 起きろ、って…。


「なんかあったのか?」


「きゅー!」


「………寝過ぎって、ラピスが二度寝するからだろ?全然起きないし」


「きゅ、きゅぃ?」


「ああ、お前だな」


「きゅっきゅっきゅい!」


「早く練習しようじゃねーよ。全く…」


 とりあえず布団などを片付け食事を済ませ結界を解除する。念のため透明に戻して周りの様子を見てから解除した。


 この世界の生態系がわからないのでなんとも言えないが魔物に囲まれたりしていては困るからな。


 周りには特に何もいないのでそのまま解除する。


「それにしても…寒くないってのは不思議だな…」


 物凄く今更だが…。


 軽く朝食を取った後はまた泳ぎの練習だ。初めは尾びれを動かすと思ったりより速度が出たり、動かし方の問題だと思うが水をかくだけで進まない、なんてこともあったが段々違和感なく泳げるようになった。

 ちなみにラピスは普通に泳いでる。


 初めこそ鈍臭い感じだったが今では泳ぐことが楽しいのかスイスイと泳いでいる。


「ラピス!」


「きゅ!」


 呼びかけるとすぐさま擦り寄ってくるラピスが可愛くて、鏡はないが、かなり表情筋が緩んでいると思う…。


「もう泳ぐのは大丈夫だろ。魔法の練習しないか?」


「きゅっ! きゅきゅ!」


 え! したい! って聞こえた。


「さてと…なにから練習するか。海中は暗いし光魔法からかね。ラピスはどうする?」


「きゅ? きゅー!」


 キーーーッン!


 !?


 突然物凄い音が鳴り、耳鳴りがし始めた。


「おま…なにした…」


「ギュ?」


 ラピスの声がおかしい…のではなく俺の耳が変になったのか…。


「ぎゅぎゅ!」


 ラピスが何か鳴いた途端目の前が白く光り痛みが消えた。


「きゅっきゅきゅ。きゅー」


 音魔法、そして生魔法を使ったらしい……ってなんで普通に使いこなしてんだよ!


「耳鳴りがしたのは音魔法のせいか。んで治った理由が生魔法?」


「きゅ」


「生魔法は回復魔法ってこと、か?」


 ラピスは首を傾げていふのであんまりわかってはいないのだろう…。泳ぎと一緒で魔物としての本能なのだろう。


「お前はなんとなく使い方わかってんだな…練習必要ないか?」


「きゅ」


「したいならして良いが…俺に被害がないものにしてくれ…」


「きゅ!」


 任せとけって…まあいいか。

 とりあえず水中だと使えない、もしくは自分達にも被害がありそうな魔法があるから陸に上がって試すことにする。


 まずは水魔法。

 これは水を作り出すことができた。初めは手を翳したところからだらだらと水が滴れるだけで足下に水溜りができるだけという悲しい結果に終わった。


 何度も何度も繰り返し練習しているとおそらく魔力…だと思うのだが、身体の中を流れ掌に何か集まる感覚があった。


 丸の形で留めたり、四角にすることもできた。


 風魔法は風を生み出す。初めは微風だったが使用する魔力を増やすと突風を生み出せた。


 土魔法でラピスの銅像を作ったり、小さな小屋を建ててみたりすることができた。木魔法や氷魔法でも似たようなことができ、そして放置しても崩れたり消えることはなかった。更に消すイメージをすると消えた。


 火魔法、雷魔法、光魔法でも作れるが、触れたり作った建物中に入ることもできず、ダメージを食らってしまう。更にこちらは時間経過で作成した家の形はどんどん崩れていった。


「えっ」


 バタッ。


 何度も試していたら突然力が入らなくなり倒れた。


「ぁ…」


 魔力切れってやつか?意識が遠のく…。


「きゅぃ!? きゅ!? きゅっきゅきゅきゅ!」


 大丈夫…って言いたいんだが口がうまく開かない…まさか死ぬわけじゃないよな…?


 そして意識が落ちていった。



 ♦︎



「きゅぃー!」


 ドンッ! ゴロゴロッ。


「ぅ…」


「きゅい!」


「ラピス…? っ!」


 頭いてぇ。なんだ。二日酔いみたいな…動悸も激しいし…そういや俺倒れたんだっけ…?


「きゅい?」


 意識失ってたんだよな?頭が回らん。


「心配…かけたな。大丈夫だ」


 頭を振って水で顔を洗う。冷た…くない。ぬるい。こういう時寒冷無効は不便だな…。こういう時は冷たい水で顔を洗いたいな…。


「っ! 冷たぁ!?」


 え!? さ、さむい!? なんでだ!?

【寒冷無効】が効かなくなった…?


「か、か、かん、かんれい、無効、はつどう!」


 あ…。寒くなくなった…。


 本当にやばかった。【寒冷無効】ってオンオフできんのか! 服も濡れているしマイナス何度あんのか知らないが雪と氷に囲まれた場所なんだから凍えるような寒さなのは当たり前か…。

 いや、人魚…海人族だから普通の人間より寒さに強いかもしれないが…きつかった。


 それから結界を張り動悸と頭痛、身体の震えが治るまで、心配してくれたラピスを撫でながら休む。


「もう日が暮れそうだな…だいぶ気絶してたんだな」


「きゅい! きゅい」


「そうか…」


 ずっと叩いてたのに起きなかったらしい。魔力がなくなると半日、目を覚さないってことか? とにかく魔力の使い方、減り方を気を付けておかなきゃな。


 そしてその日は練習は再開せずラピスを抱えながらダラダラしながら過ごした。


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