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《これからヒロミさんを私の世界に転生させます》
「転移、ではなく転生?」
《はい。ヒロミさん…地球の人間は身体に魔石を持ちませんし、魔力を扱う回路もありません。転移だとそれらをヒロミさんの身体に埋め込まないといけないのですが…おそらく死にます。どうせ死ぬのでしたら殺してから肉体を作り直して転生させた方が楽なので》
…………俺殺されんの?
《はい。大丈夫です。すぐ生き返ります》
こいつ大丈夫か? どんな思考回路してれば死んだ上に身体を魔改造されるのが大丈夫だと思えるんだ。
《別に肉体が新しくなるだけですよ。魂は同じですので何も問題はないです》
………だが、転生…か。それはそれで面白そうだな。どんな世界かわからんけど日本で今の生活を続けるより…。
《はい。私もそう思います。ヒロミさんのような方は誰かにきっかけを与えられないと現状に満足をしたフリをして終わっちゃいますからね。それと世界は…ファンタジーな世界ですよ。魔法もありますし、ドラゴンもいます。スキルやステータスもありますし、存在している国は君主制です》
痛いところを突かれたが…事実だしな。
「じゃあ有り難く新たな人生を貰うよ」
《それはよかったです。では…》
「お、すぐ転生すんのか?」
《いえ、まずは…アンケートです》
……アンケート?
《はい。ヒロミさんの種族やあげるスキル…チートではないですよ? 後は転生する地域や国など決めなければいけません》
「そ、そうか。…ならアンケートをとってくれ」
《はい。それでは脊椎動物と無脊椎動物どちらが好きですか?》
….…どんなアンケートだよ。脊椎動物と無脊椎動物とか考えたことも比べたこともないわ。
《今考えて、比べてください。脊椎動物は哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類、魚類などです。無脊椎動物は節足動物、軟体動物、原生動物です》
「いや、わかんねぇよ! 脊椎動物はいいとして、節足動物も…まあ虫とかだろ? 軟体動物は? タコとか? 原生動物はなんだよ」
《軟体動物はタコやナメクジなどですね。原生動物はアメーバなどです》
「………脊椎動物で」
《ありがとうございます。では次に脊椎動物の中ではどれが好きですか?》
「それは哺乳類とか両生類のどれか、ってことか?」
《はい》
「………哺乳類?」
《ありがとうございます。哺乳類ですね。では哺乳類の中では?》
………このアンケート? 質問は意味があんのか?
《もちろんです》
「はあ…。哺乳類ねぇ。なんだろう? 好きな動物はたくさんいるが」
《では全てあげてください》
「犬も猫も好きだし、ハムスターも飼っていたし好きだな」
《では身近にいない動物では?》
「ライオンとか…レッサーパンダとか好きだぞ」
《では写真でしか見たことない、キャラクターとしてしか見たことない哺乳類で好きな物は?》
「んー…。クマとか…ああ。あざらしとかシャチ、イルカとか好きだな。見たことはないが」
《定番どころばかりですね》
「いや、そんなもんだろ。というか好きな人が多いからキャラクターとか写真とかが多いんだし、目にすることが多いほど興味は惹かれるだろ」
《確かにそうですね。わかりました。では次は、海と山どちらが好きですか?》
「なぜ二択。草原とか平地とか街とか川とかないのか」
《ないです》
ないのか…。
「なら海だな。山でのキャンプも好きだが…海で出来ることの方が好きだな」
《わかりました。では荒野と草原では?》
「………草原」
結局別のも聞くのか。また二択だが。
《では川と湖だとどちらが好きですか?》
「川…かな?」
《わかりました。それでは好きな食べ物は?》
「…アヒージョ?」
《それは貴方のお酒のツマミでしょう。私知っていますよ》
「なんで知ってんだよ…。一人で飲むときにたまに作るだけなのに…。じゃあチーズ」
《それもお酒のツマミです。一緒にお酒を飲んだときに凄く勧められました》
覚えてねぇ……封印されてんのか。
「でも…神様と酒酌み交わすとかすげぇな俺」
《凄いのは神である私ですね。それで好きな食べ物は?》
「あ、はい。って、アヒージョもチーズも食べ物だろう」
《……肉、魚、野菜どれが好きですか?》
「……初めからそう聞け。物にもよるし調理次第だが魚の方が好んで食べるな。肉は牛肉が好きだ」
《知っていました》
「なら聞くなよ!?」
《二十点ですね》
こいつ…!
《どんどんいきましょう》




