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「後は…そうだな。あまり事細かに話してたら光が落ちまうしな。ああ。あれだ。契約魔物の扱いだな。地上の他の国では違うが…まあそうそう行くこともないだろう」


行きたいけど、この足じゃな…。


「というか光が落ちるって? 日が落ちるじゃなく?」


「あー。それも覚えてねえのか。地上じゃ日が暮れるって言い方をするようだが、地上の太陽が落ちると、ここでは光…珊瑚の光が青白くなるんだ」


つまり地上に太陽が出ているときは珊瑚は白や黄、黄緑、赤などに光っているが、夜になって月が出ると青白くなるってことか。それを光が落ちる…と。


「そうなのか」


「脱線したな。契約魔物だが、ギルドや国から認可証を貰って、魔物の体のどこかにつけておく必要がある。それと基本的に街中には入れないな」


「外に厩舎みたいなのが?」


「いんや。ただただ、体が大きくて入れなかったり、水中でしか生きられないやつは中央以外では活動できないからな。逆に地上の魔物ならここまで連れてくるのは一苦労だし、連れてきたとこで街から一歩でりゃ戦力にならん。まあそういった理由であんまり契約魔物を連れている奴はいないな。まあお前さんのこの魔物なら、動きに支障はあるだろうが、地上だろうが海中だろうが問題ないから認可証さえあれば連れて歩けるぞ」


「…ならさっきギルドで貰ってきた方がよかったな」


「金かかるぞ?」


「うっ…」


流石にこれ以上借りられないよな。


「ああ。ちなみにこの魔物くらいの大きさなら、ウォーターバルーンを使えば連れて歩けるし、お前さんの膝に乗せて行ってもいいだろうな」


「ウォーターバルーン?」


「ああ…って説明が難しいな。宙に浮く水球…だ」


風船の水風船バージョン? 水風船がどうやったら宙に浮くんだ? 魔法だろうが…不思議なものだ。


「それもお金がかかるのでしょうから今考えても仕方ないな。じゃあ次はこれが売れるかどうか教えてくれ」


そう言って神様が持たせてくれた珊瑚だの宝石、真珠などを少し出す。そしてサメの頭とぶつ切りにした身を一つ。


「おめぇ…人喰いサメじゃねえか。本当に強いんだなぁ」


人喰いサメ…? 


「主食が人?」


「主食って…いや、まあ似たようなもんだ。生息域は流氷地帯付近なんだが、ある時期になるとわざわざここら辺までやってきて人を食うからそう言われてる。正式名称は別にあった気がするが…知りたいならギルドの書庫で調べてくれ」


一定の時期に移動してくるって、環境の問題か、繁殖のためとかじゃないのだろうか?


「それで、こいつは売れるか?」


「ああ。ランクⅤの魔物だからな。状態によるが、だいたい金貨五枚ってとこだ」


おお。


ちなみに街中を見て歩いたところ、串焼き一本が銅貨一枚だった。銅貨一枚百円くらいかな? そうすると、銅貨十枚で銀貨、銀貨十枚で金貨だから、金貨五枚だと五万くらいか。


なかなかだな。

だが、あれがランクⅤ? 神様はチートなスキルはあげないようなことを言っていたし…相性が良かった? それか対応の仕方が良かったのか。

あ。もしかしたら体を神様が作ったおかげで位階が中位五位になっていたから強いとかかも。


「ギルドで売れるか?」


「もちろんだ。他に聞きたいことはあるか?」


「うーん…。教会って何処にあります?」


「誰の教会だ?」


そういえばいくつもあるんだっけ?


「えーっと、創造神の」


「創造神様の教会ならギルドの近くにあるぞ」


…契約魔物の認可証、サメの売却、教会とギルドの方に行く予定がたくさんだな。


「他の教会は? ここら辺でスキルを得られる教会はあるか?」


「うん? 教会でスキルを得られるのは覚えているのか?」


あ、やべ。記憶喪失設定なのにその質問はだめか?


「教会でスキルを得られたような気がしたんだが、違ったか?」


「いや、場所によったら得られる。だが小さな支部だと難しいな。教会本部なら得られなかった奴はいないって聞いたことあるが」


「じゃあ本部はあるか?」


「この街で、だよな? この街にある教会本部は海神、水神、魚神、闇神だな」


…おい。神多くね?


「どんなスキルを得られるんだ?」


「いくつかあるぞ? さっき言った洗浄魔法、解体魔法、生活魔法はどこでも得られる。もちろんちゃんとお布施をして祈ればだが」


…ここでも金が必要なのか。


「お布施の額に下限も上限もないが、ケチるとスキルを得られないことがあるな。あとは神特有のスキルは、海神からは海の声という海の潮の動きやらがわかるスキルだな。水神は浄水の魔法。これは海水を真水にできる。魚神は魚との遭遇率が上がる。闇神は暗視のスキルだな」


「微妙…」


「ハハッ! そりゃあそうだ! ただで…ではないな。努力なく寄付すりゃ貰えるスキルが破格なわけないだろう? ちょっとしたことができるようになる物だけだ。だが持っていた方が良いものばかりだがな」


「…まあそうか。場所も教えてくれ」


口頭で説明されたが、よくわからなかった。ただ、建物が大きいからギルドからなら見えるというのでやはり目的地はギルドだ。

ギルドには明日行こう。なんて思ったが、サメを売却しなきゃ宿代もないことに気づきこの後すぐギルドに戻ることにした。


「じゃあそろそろ行くよ。珊瑚の光が弱くなって来てるし、そろそろ光が落ちるんだろ?」


「ああ。そうだな。まあギルドに行って換金するくらいの間は落ちないだろうが、そろそろだ」


「あいよ。世話になった。お金はサメが売れたら明日にでも返しに来る」


「おうよ。まあ金に関してじゃなくてもまた来いよ。色々教えてやる。なにせ暇してるからな! ハッハッハ!」


「お、おう」


やっぱりここの門番って閑職だよな? なんで聞けるはずもなく、俺とハゼさんが話している間に寝ていたラピスを抱え上げ、魔導椅子でギルドへと向かった。

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