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次回投稿は少し遅れるかもしれません…m(__)m

 

 この場で魔導椅子に乗ったが、水中でも魔導椅子は浮くこととなく、魔力を流し、ボタンを押すと進んだ。そして岩のアーチを潜り抜けると身体に付着している水分まで拭われる感覚と共に身体が空気に触れた。


「おおー。すげぇ」


 髪もほんのり湿っているくらいで水が滴ることもなく、服も濡れていない。


「ほら、さっさと言ってこい」


「あ、はい。また後ほど!」


 魔導椅子はすいすいと進んでいく。楽だが、流す魔力量を気をつけないとすぐスピードがでる。


「へえ。色んな人がいんだな」


 普通の人間っぽい人も、俺と同じように魔導椅子に乗っている人魚も、ハゼさんと同じように、魚顔、ぱっと見人間だが背中や頭部、腕に鰭が生えている者も居る。


 ハゼさんに言われた通り進んでいくと他の建物より広く大きな建物が見えてきた。


 おそらくここが冒険者ギルドだ。ハゼさんから聞いた特徴通り他の建物よりも大きく、入り口の左右には巨大な鎧が置いてある。


 中に入ると正面にカウンターがあり、冒険者らしき武器を持った人は左右に分かれて居た。

 右側は人が集まっておりよく見えないが、皆して壁側を向いているということは掲示板とかそういうのがあるのだろう。と予想する。


 左側にはテーブルがいくつも置いてあった。


 酒場や食堂が併設されている物をイメージしていたが、そういうのはないな。


 ちょいちょい視線を感じつつカウンターに向かう。カウンターにはインテリっぽいメガネをかけた男性、頭部と側頭部にヒレの生えた男性。そしてキリッとした感じの女性に、雰囲気の柔らかな女性の四人が座っており、それぞれのカウンターには何かが書かれたプレートがあった。


 読めないけどな。神よ。言葉がわかるようにしてくれるなら文字も読めるようにしておいてほしい。

 教会に行けばそういうのもして貰えるのか? もしそうなら早めに行かないとな。


 要件ごとに担当が違うのかもしれないが、読めないのは仕方ないのでとりあえず一番近いインテリっぽい人のところへ行く。


「登録したいのですがここでいいですか?」


「……貴方は文字が読めないのでしょうか? 読めないのならギルドの二階に書庫があるので勉強した方がいいかと思います。書庫の使用料は一日銀貨五枚です」


 なんか凄く腹が立つ。その前に登録の案内してくれや。


「…登録してお金に余裕ができたらそうさせていただきます。それで登録はどうすればいいでしょうか?」


「……学ぶ気持ちがあって怒りださないことは評価致します。失礼致しました。ここで登録出来ますよ」


 なんだこのインテリ野郎。初対面でなんで値踏みされてんだ俺。


「じゃあ登録お願いします」


「わかりました。こちらの用紙に記載を…文字を読めないということは書けないでしょうね。代筆するので今から質問にお答えください」


 何故こいつはいちいち煽ってくるのだろうか?


「まず名前は?」


「ヒロミです。それと門番? のハゼさんが保証人になってます」


「ハゼさんが…? 何故保証人に?」


「記憶喪失の上、貨幣も身分や所属を証明するものも持っていなかったので」


「……………………」


 なんか言えよっ! 半眼で物すっごい怪しんでるんだが。ハゼさん助けてくれ。


「後ほどハゼさんからも話を聞く必要はありますが、わかりました。それでは名前ヒロミさん、出身不明、記憶喪失。後年齢は?」


「30歳」


「……どうみても30歳には見えませんが?」


 そうなのか?


「年齢ならステータスに書いてあるでしょう」


「あー。えーっと」


 ステータスには30歳(0歳)って書いてあるが…0歳なんて言ったら確実に馬鹿にしてくるだろ。


「30歳って書いある」


「……わかりました。近い肉親に長寿の種族でもいるのでしょう」


 んな若かく見えるか?


「後は頭髪か鱗を一つください」


「理由を聞いても?」


「髪や鱗に含まれる魔力も一緒に登録するので。血でも構いませんが」


「わかりました」


 そういうことなら、と髪の毛を一本抜いて渡す。


「後、登録料は…」


「はい。ハゼさんから貸してもらったものですが」


「……気に入られたのですね。それではギルド証を作って来ますので少々お待ちください」


 カウンターの後ろにある扉へ消えていくインテリ野郎。


 雰囲気の柔らかそうな女の子のところに行けばよかったな。

 なんか近いところにいたインテリ野郎を避けてわざわざそっちへ行くのは、下心があると思われそうだから避けたご…インテリ野郎の性格を知っていれば他の人のとこに行ったな。


 俺が怪しいのは百も承知だ。ああも顔と声、セリフに訝しげな態度や嫌味っぽさ出されると気分悪い…というか会話するのが面倒になってくる…。


 …まあ、あれは嫌味でもなんでもなく、あいつの素なのかもしれないが…。


 にしても…あいつら掲示板の前で何やってんだろうな。

 右側にあったのは予想通り掲示板だったが、掲示板の前にいる十数人はずっと掲示板の前で喋ったり、掲示板を眺めていたりするのだ。


 そんな悩むほどなのだろうか?


「お待たせしました」


 インテリ野郎が戻ってきた…。


「名前聞いてもいいか?」


「……リアスです」


 なんで嫌そうな顔すんだよ。まあいいや。リアスなリアス。インテリ野郎って心の中でずっと呼んでたらそのうちポロっと口に出そうだからリアスと呼ぼう。


「リアス。これから世話になる」


「ええ…一つ聞いても?」


「ん?」


「何故、私が退席する前と後で言葉遣いや態度が変わっているのです? 」


「あ…」


 面倒だ腹立つなんで考えたせいで雑になってた…。こちらが世話になるのだし、遜るとは言わないが、敬語くらいはと思っていたのだが…まあ上司でもないしいいか。


「……まあいいです。貴方の方が年上のようですし、ハゼさんが見込んで保証人となったのなら、ギルドに貢献してくれることを期待していますので。それではこちらギルド証です」


「ありがとう」


 受け取ったギルド証は【Ⅰランク】とデカデカと書かれており、【コーラル王国冒険者ギルド北部第一支部】、【ヒロミ】とおそらくこのギルドの名と俺の名前が書かれているだけだった。


「ギルドについての説明はどうしますか? ハゼさんに聞いてもいいですし、隣の女性達のところへ行っても構いませんよ。どうも気になっているようですし?」


 ………たまにチラ見していたのがバレたか?


「いや、リアス頼む」


「……わかりました。まずギルドのランクはⅠ〜Ⅹです。古代コーラル数字はわかりますか? いえ、文字も読めないのですからわかりませんね。失礼。まず、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅶ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹで、ランクはⅠから始まりⅩが一番上です」


 ローマ数字? とりあえず頷いておく。だが、いちいち嫌味を言う必要あるか?


「依頼書にもこの数字が振ってあります。依頼書の場合は難易度ですね。自分のランクより二つ上までなら受注可能です。ただⅧやⅨランクになってもⅩの依頼だけは受けられません。ⅩはⅩランクの者しか受けられないと決まっています。まあⅩの依頼書は張り出しませんが」


「ああ」


「ランク上昇の条件は…後でパンフレットをお渡しするのでそれを見てください。基本的に達成した依頼の数、難易度、依頼外での持ち込みでも評価はされます」


 パンフレットね。読めないけどな。俺が文字読めないの忘れてんのか? それともさっさと勉強しろってことか? 後者だろうな。


「ギルドを通さない依頼を受けていることが発覚した場合マイナス評価になります。また犯罪はもちろん揉め事など起こしても同じです」


「犯罪って?」


 俺が犯罪だと思っていることこの国この世界での犯罪が違っていたら困るから聞いてみた。

 それはもう事細かに。そんなに詳しく知りたいなら国立図書館で法律に関する物を探せと言われてしまったが。


 結果、日本よりも厳しくはなかった。強いて言うならば、許可なく中央区に入ってはならない。差別をしてはならない。光る珊瑚…守護光樹を傷つけてはならない。くらいか。あとは俺が思っている犯罪はここでもだいたい罪であるようだ。


「パンフレットにも一通り書いてあるので…そうでした。文字が読めないのですね。ハゼさんに読んでもらうか、勉強してください。文字を覚えるまでは仕方ないので依頼はこちらで良さそうなのをピックアップしておいてあげます」


 お? なんか親切?


「それは助かる」


 ハゼさんの紹介だからだろうか? ハゼさん感謝します。名前に文句つけてすみません。


「今日は依頼は受けますか?」


「いや、一旦ハゼさんのところに戻る」


「わかりました。一応今日来られてもいいように依頼を探しておきます」


「…ありがとう。じゃあまた」


「はい」


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― 新着の感想 ―
[一言] 素敵なお話をありがとうございます 夏に読むと、少し涼しくなったような気分 ラピスちゃんが氷の上にある姿を想像するだけで室温が下がりますねw 続きお待ちしております (((o(*゜▽゜*…
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