あらすじ
あらすじ
青葉繁はろくでなしの教師である。ある日、車いすの少女に出会い、特別授業をするようになったことで、少しづつ意識変革が起きるようになる。
やけに繁に突っかかってくる少女、浜辺。繁は彼女の正体に気付く。死にたがりなのだと。その後、繁は浜辺の自殺を食い止める。
いつも食堂にいる全身黒づくめの少年、すずめ。ある日、特別授業がなくなるかもしれない事件が起こり、その罪をすずめがかぶる。そのことに怒りを覚えた繁は自分にとって特別授業が体の一部のようになっていることに気が付いた。
車いすの少女、イミナ。ある日、イミナが特別授業に顔を出さなくなった。その理由を浜辺から告げられた繁はイミナに話を聞く。彼女もまた死にたがりだった。そして、特別授業を受けている誰もと同じように自分の居場所を見つけ、死ぬことができなくなっていた。
繁はイミナのために小説を書くことに決めた。題名は『ろくでなしとしにたがりのダンス」。
ろくでなしとしにたがりは矛盾螺旋を踊る
この小説はスターツさんの賞に応募するために書き下ろしたものである。大分反省点のあるものだった。まず初めに、主人公は10~20代までということで、そこはとても苦しかった。何故か応募を見た瞬間初めと終わりはできてしまっていたので、余計に苦しむ。そもそもどうしてこんなお話になったかというと、私にもよく分かっていなかったりする。ただ、この一冊が、私を変えるというコンセプトからこんな風になったのだと思う。私はよくテーマを考えなかったり、ろくにプロットを組み立てず書くことばかりなので、この小説も何を想って書いたのかよく分からなかったりする。とりあえず、大人になれないろくでなしの教師がいて、その教師が授業を通して自身の未熟さに気付く的なことを考えていたのかもしれない。で、頭に車いすの少女とマジックアワーが飛び込んできて、これはいけると思ったわけだ。
しかし、見切り発車だったせいか、色々問題が発生する。物語を伸ばし延ばしやってきたせいで、一章当たりの分量がどっと増えてしまった。このままではまずいと思い、三章からなるべく早く物語を終えるように努力した。私は自分がそれほど長文が書けないと思っていたので、意外と長くなったこの作品に驚きを隠せなかったりする。で、結局今回のテーマはなんなのかというと、それはきっとあなたの胸の中にすでに芽生えているはず。
(結局のところ、このあとがきのテーマにも添えてないよね)
(まあ、こんな小説誰も読まないからいいっか。)