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能力戦争(仮)  作者: Anko
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最初の戦い 其の一

「他に好きな人ができました。別れてください。」


気持ちのいい風と柔らかい日差しが気持ちがいい。

街を行き交う人の雑踏が遠のいていくのを感じながら、思わず相手から目をそらす。

幸いカフェのテラス席には自分と彼女の2人しかおらず周囲の目はない。


「どうして?俺何かだめなことした?」


彼女に問いただす。

自分がフられる理由が思い当たらない。

つい先日にも箱根に旅行に行き笑いあっていたはずなのにどうして?

他に好きな人?

そんな男の影を感じたことなど一度もない。

何かの冗談に決まっている。

最近はやりのサプライズなのか?


「あなたのいてもこれ以上成長できる気がしないの。本当に自分勝手でごめんなさい。」


すると、彼女はカフェの料金をテーブルに置き、立ち去ろうとしてしまう。


「いや、え?本気なの?」


彼女が立ち止まる。


「ごめんね。」


その声はどこか震えて聞こえた。







どれくらい呆けていたのだろうか。

店員も何かを察してくれたのか周りの席にはあまり客を案内せず。閉店の声をかけられ店を後にする。


「フラれたのか・・・」


改めて現実を認識する。

自分にはもったいないほど美人で性格もいい彼女だった。

彼女との思い出を振り返りながら歩く。

思わず目に涙がにじむ。


正面からくる車のライトがまぶしい。

その時、不思議な感じの声が聞こえた。


「うん、君も連れていこうかな。」


次の瞬間、強い衝撃で意識が途切れる。









「っうわ!!」


車に轢かれた瞬間の絵から突如真っ白な部屋の光景へと移り変わる。


「あれ?」


生きてる?

痛くない。

なんだろう?夢だったのかな?

いや、死んだのか?

だとすると、ここは死後の世界?


周囲を見渡すと数人の男女がいる。


「ようこそ。安心していいよ。君たちはまだ生きてる。」


最後に聞いた声と同じ主の声だ。

だけど、声の主の姿はない。

他の人も同じように声の主を探している。


「ごめんね。姿は見せられないんだ。さて、ざっくりだけど説明させてもらうね。

君たちを助けたのは僕。あのままだったらそれぞれみんな死んでたから感謝してほしいな。

いや、感謝は必要ないかな。もしかしたら、死んでたほうがましかもしれないし。

まあ、説明すると君たちには今から戦場に行ってもらいます。」


「せ、戦場?」


隣にいる少女が不安そうに声をこぼす。


「そう、戦場。君たちはチームだ。協力して相手を倒してくれ。

前回からの生き残りの人が3人いるから詳しいことは彼らに聞いてね。

戦うために君たちには力もあげるから安心していいよ。

基本的な身体能力は上がってるし武器もある。

更に能力はLVで管理されてて成長できるからゲームとか好きなら楽しいかも?

更に更に、初回参加得点に特殊能力も与えられます。

目の前の画面を見てね。」


すると、目の前に画面が現れる。


そこにズラリと文字が並ぶ。

身体能力強化、炎術、幻術、治癒、etc..

よく見ると能力というより武器なども選べるようだ。

狂神の剣なんてやばそうな武器だな。


しかし、これは一体どういう状況なんだろう?

戦う?何と?

周りを見ると画面に戸惑っている人間の他に、画面が表示されていないのが3人いる。

彼らが前回からいるという3人のことだろう。

何を選ぶべきか彼らに聞いたほうがいいのだろうか?

というか、これはもう強制なのだろうか?


「早く選んでね。選びそこなって能力なしで送られても知らないよ。

直感で選ぶといいよ。

これだと思った力は君の本質だからさ。」


直感?

改めて画面を見ると一つ気になる言葉を見つける。

恐る恐るその文字と触れると文字が光り画面が消える。


「みんな選んだようだね。ああ、時間だ。

その辺にある、武器好きに使っていいからさ。できるだけ、多く生き残ってほしいな。頑張ってね。」


改めて周りを見ると、剣、槍、弓矢、銃とあらゆる武器がある。


「あの、おすすめのというか持っておいたほうがいい武器ってありますか?」


すでに準備を整えている3人に声をかける。

おそらく同世代の男女。男が2人に女が1人。


「なんでもいいからもっといたほうがいいよ。といっても、役に立つか分からないけどね。結局、重要なのは能力だから。

自分の選んだ能力に役立ちそうなもの選んだほうがいいよ。ああ、でも防具は何かしら身に着けたほうがいいかも。」


アドバイスをくれたのは3人のうちの女性だ。

よく見ると彼女の服の下には鎖帷子のようなものが着こまれている。


能力にあったもの。。。

というか、自分の選んだアレは何ができるんだろう?


「これは一体何なんですか?これから何があるんですか?」


年配のサラリーマンのような男性が叫ぶように声をあげる。


「言ってただろう?殺し合いだよ。死にたくなきゃ、がんばりな。」


強い光に目が焼かれる。





再び目を開くと周囲には気が生い茂っている。


「さあ、ゲーム開始だ。」






主人公

深谷 鏡

LV1

能力 連想魔法

お読みいただきありがとうございます。

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