表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/108

初見5

 太陽も応援してくれているみたいに輝いている。

 街に出るとすぐ花束を買った。女性に最初に贈る物は花束に決まっている。

 けど、まぁ…ドン引きされても困るから、小さな花束にした。

 そこのところは心得ている…つもりだ。


 広場で大きく十字に区画割りされた店たちの角を曲がると…苺店が…あって…?

 苺店はあったが、苺姫の姿はなかった。

「あの、シーラは今日は休みですか?」

 中に座る2人が顔を見合わてから、

「私たち、ここの仕事は今日からなんですよ、前の人の事はわからないんです。ごめんなさいね」

 なんて応えたか覚えていない…。

 あーとか、ううぅんとか、そのあとに、

「そう…ですか」って。


 太陽がね、ズドンと落ちたと思った。

 真っ暗で、何も聞こえなくて、体を支えている足が重くてよく動かない。

 華やぐ街を1人だけ葬送曲を奏でながら城に戻った。


 ルークの部屋の前で、ルークの両親の国王夫妻とアレンが部屋の様子を伺っていた。

「昼食も食べずに部屋に閉じこもっているから心配で…」

 王妃は心配そうに呟く。

「まぁ、子どもじゃないしな。腹でも壊しているんだろう。書類がたまっているからあとは任せた」

 国王陛下は執務室に戻って行った。

「もう、男って役にたたないんだから。息子が心配じゃないのかしら。ねぇ、アレン?」

「忙しいから仕方ないですよ。俺が聞いてきますから」

「お願いするわね」

アレンは部屋に入ると、ソファでボンヤリしているルークに、

「彼女から、いい返事もらえなかったのか?」

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ