お茶会。。
「会わないで下さい。って、ソフィア様に言われたわ」
帰りの馬車の中で、兄様に愚痴ってみた。
「はぁん?でも、プリシラの事だから言われっぱなしになんかしてないだろう?」
「えぇ。それは!私じゃなくてルーク様に言って下さい。って、誘ってくるのはルーク様です。って、言ったわ。それは、ルーク様にお話しして下さい。って」
「火に油をぶっ込んでるな。アハハ」
プリシラはふくれながら、
「兄様、助けに来てくれないんだもの」
「女の戦いは怖いからね。眺めてたよ…」
「もう…」
流れる景色を見ながらジュリアンは、
(いや、あれは…どっちかといえば、招待客達が俺を囲んでいた。プリシラに近づけないように…考えすぎか?)
笑いながらプリシラは、
「ルーク様に言って下さい」って、言ったあとのソフィア様の目が怖かった。
蛇の目のような…。
…怖…。
お母様とウエラに、美味しかったお菓子や怖かったソフィア様の話しをしたあとに早めにベッドに入った。
精神的に疲れていて、とても眠かった。
真っ暗な深い眠りの底に、カタコトと音が流れ込んでくる。
五感が一気に覚醒した。
聞き覚えのない音。
目をつむったまま脳が音の原因を探すけど理解ができずに…、そっと起き上がってみた。
真っ暗な部屋。
月明かりにテラス窓が浮き上がっていて、カーテンの奥からカタコト、カタコトと鳴っていた。