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被ってる猫が重い…2

 昼食会の当日。

 ガーランドのお城に着いた私達。

 夜会の時は見えなかったけれど、城はバラの庭園に囲まれて美しい城だった。

「お父様…、私…緊張して、ご飯食べられそうにないわ…」

「プリシラ、おまえなら大丈夫だ」

(あっ?それは、どういう…意味でしょうか?)

 

 大きな赤い絨毯敷きの階段のあるエントランスで王族達のお出迎えを受けて、びびる私と通常営業のお父様。

(笑顔が引きつる…)

 その私達を、王族スマイルのルーク王子が1人で城内を案内をしてくれた…。

 王都の王子様は大変なんだな…。と、気の毒に思ってしまう。

 …それに比べて、アローゼ国の王子様達は皆様…、まぁ…とりあえず…いいか。


 形式通りの昼食会が終わった。

 広いホールに各国からのお客様も沢山いて緊張はしたけれど、ご飯はとにかく美味しかった。

 邸のコックの料理も美味しいけど、これは、王族マジックに違いない。

 ここでは、見るもの聞くものの全てにキラキラと王族マジックが輝いているわ。

 …危険だわ。マジック…。

 お父様には、商談する時に騙されないように気をつけてもらわないといけない。


 昼食後のお客様達は、それぞれ午後のお茶を頂きながら歓談したり、庭の散歩を楽しんでいる。

 

 そして…私はといえば、ルーク様と中庭の噴水の前のベンチに座っていた。

「ルーク様、お客様達のお相手はなさらなくても…?」

「プリシラ様もお客様ですよ?」

(いや、そーじゃなくて)

「ご迷惑ですか?」

「いえ、とんでもないです。私なんかよりも大事なお客様がいらっしゃっるのでは?と思いまして…」

(こんな小娘の横でサボってないで、国家のために働いて…)

「大事なお客様には、両陛下や重臣達がいますからね。それに…」

 微笑むルーク様。

「…?なんですか?」

 ルーク様は青空を見上げてから、

「花火楽しみですね」

「…はぁ…」







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