被ってる猫が重い…。
翌朝のガーランド王国にあるエドモンド邸のプリシラの部屋。
「姫様、起きて下さい。朝ですよ」
「ウエラ…私、眠いの」
「早く起きて下さい。朝食後にお買い物に行きますよ」
「買い物…?」
朝食後に、私とウエラと護衛の2人で街に繰り出した。目的の買い物は、
「昼食会のドレス…?まだ2日あるのに…」
「2日しかありませんよ。国に取りに行くには間に合いませんもの…。もう、姫様は普段着しか持って来ていらっしゃっなかったし…」
そういえば…、夜会のドレスはウエラが持って来てくれていたな。
買う物はうへぇーって、超面倒くさい物だけど、街!街よ!あぁ、見るもの全てが王都よ。いぇーい!王都で買い物よ~。
「姫様。買ったら帰りますよ」
「頑張る…」
(ゆっくり選ぼう、私のドレス。1日かけて…ね。byプリシラ)
私達は、王都での買い物を疲れきるまで楽しんで、夕方になってから帰宅した。
「プリシラ、昼食会の正式な招待状が届いたよ。プリシラも外交の責任が重くなってきたな。失敗は許されないぞ」
「そんな緊張させないで…」
「アハハ」と、お父様は豪快に笑った。
アローゼ国は小さめで牧歌的な国。観光資源と言ったら大聖堂の巡礼と、農産物と鉱山で採れる石とか岩くらい。戦争とか紛争とか、そんな事になったらガーランド王国に守ってもらわなければならない。
いや、その前にもっと、もっと色々買ってもらわなければならない。
そのためのお父様と私だ。
そうなれば、アローゼ国でのお父様の株も上がり、我が家も潤う…。
…そして、
お父様に恩を売りつけておけば私の夢も叶いやすくなる…な。…うん。
「お父様、頑張りましょうね」