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猫被り姫と幸福な王子4

 楽しそうに話しをしながら歩いて来る2人に戸惑い、ルークとアレンは目を合わせた。


「随分とお話しが弾んでいられますね?」

 心配になってルークが聞いた。

 プリシラは笑顔で、

「私が迷子になっていたのを案内して頂いたんです」

「偶然、通りかかりましたらプリシラ様が困っていられましたので」

 ソフィア姫が微笑む。

 プリシラもお礼を言って微笑んでいる。

 

 ルークはソフィア姫に向かい、

「ソフィア姫、ありがとうございます。あとは我々で案内致しますので」

 ソフィア姫は扇で口元を隠しながら、

「あら。もう少しお話ししたいと思いましたのに、では皆様ご機嫌よう」

 ホールの中に消えて行くソフィア姫。

 3人で仲良く並んでソフィア姫を見送ったあと、ルークはプリシラに優しく言った。

「プリシラ姫、行きましょうか?」

「あぁ、はい」


 プリシラは華やかに賑わうホールの中を見回しながら、今の状況に困惑していた。

 壁際に置かれたおしゃれなソファに、酔っぱらいのルーク王子と2人で座っている。

 

 少し乱れた額にかかる髪、問いかけるように潤んだ瞳(ちょっと…酒臭いけど)で微笑む。

 今まで、こんなに色っぽい酔っぱらった男の人を見た事なかった…な。

 お父様は酔っているのか、酔っていないのか判断できないし、兄様は元々の陽気な性格に拍車がかかって…、あれは…もはや、1人カーニバルだね。


 考えてみた。ルーク様がワインを飲み始めたのは…、トイレから戻って来てソファに座って少し話しをした後からだった…。

 確か、ソフィア様と楽しそうでしたね?とか言われて…私が…、

「私、方向音痴なんです。迷っていたらソフィア姫に助けて頂いて、ソフィア姫はルーク様の恋人ですよね?助かりましたって、お礼をお伝え下さい」

「ソフィア姫と恋人…?」

「はい、ソフィア姫にお聞きしました」


 あの後からなんだよな…。


 

 


 

 

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