あなたが好き
目の前の青空には小鳥が舞い、遠くまで澄み渡リ、木の葉に乱反射する光が眩し過ぎるし、足元に咲く青い草や花…。
今日は、ピクニックには最適だと思うのよ。
現実は、私は後頭部に兄様は喉に銃を突き付けられた状態です。ソフィア様は、オマケに最後尾に私達の護衛を従えて工場前に到着した。
工場前では、従業員に付き添っている兵士が驚き、咄嗟に身構えた(当然だと思う)
大臣は無表情だったけど、目の奥が笑っている気がした(個人的感想)
あっ、ジャックもいた。呆然としている。当然だわね。
ソフィア様はその場にいる観衆に向けて、美しく気高く微笑みながら言った(…多分だけど)
私のすぐ真後ろにいるソフィア様の表情は、私には見えてない。
「ルーク様を呼んで頂けるかしら?」
1人の兵士が慌てて工場の中に走って行った。
これは、思い切りルーク様の足を引っぱっている…絶対に。
「プリシラ様は…、ご気分はいかがかしら?」
嘲笑を含んだソフィア様の声。
顔を見ようとして眼球だけ動かす私。
「いいわけないでしょう?こんな事をして、何がしたいのですか?」
「静かにして頂ける?頭が吹き飛ぶことになるわよ。それにね、あなたに教えて…一体どうなると言うのかしら?」
じゃあ、話しかけないでよ。と思うよ。
耳元に含み笑いが響いてくる(気持ち悪)
「あら?ジャック。そこにいらしたのね。連絡がないから…どうしていらっしゃるのか、と案じてましたのよ。ねぇ、お父様?」
「あぁ、捕らえられているのでなくて安心したよ。なぁ、ジャック?」
大臣は嬉しそうに頷き、ニヤニヤしている。
そのジャックは、私達の方を見るとバツが悪そうに俯いてしまった。
めちゃくちゃ…ピンチ。