表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第5章 日没、あるいはソード・ビーチ
34/132

6月6日 午前3時 ランヴィル村(ソード・ビーチ内陸)


 オルヌ川の河口にあるウィストラムの町からカーン市までざっと10キロ。その間に道路橋は1本しかない。ウィストラムとカーンのちょうど中間にあるこの橋は、東岸にランヴィル、西岸にベヌーヴィルというふたつの村を結んでいる。この橋を確保しなければ、連合軍はカーン市の東側を遮断するすべを失うので、攻略が困難になる。カーン市はこのあたりでは群を抜く中核都市で、それだけ交通も集中しているのである。


 イギリス第6空挺師団の先遣隊はこの橋の両端を難なく奪取したが、さっきから不気味な多数のキャタピラ音に脅かされている。事前の情報によると、この近くにはドイツの戦車師団がいるはずであった。早すぎる。グライダー部隊の主力はまだ到着していないのだ。付近が主力部隊のグライダー降下地点に指定されている、ランヴィルの村から断続的な機関銃音が聞こえる。イギリス兵士たちは唇を噛む。


 兵士たちは天を仰いだ。空軍と上陸部隊を運んで来てくれる太陽は、まだ見えない。指揮官たちは、言葉少なに軽機関銃と対戦車兵器の配置を指示し始めた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ