優しく彼女は微笑んだ
トゥーンウィとラマスは捕虜とは言え静かで良い湖畔の屋敷で生活をしていた。
アルビノと言う特異な外見で奇異の眼で見られない様にと言う配慮だ。
「監視下とは言え日当たりの良い部屋だ」
「喜んで貰えて何より」
そんな二人の元を訪ねたバルト。
「所でトゥーンウィは何をしているんだ?」
トゥーンウィは鏡の前で「あー」「いー」と喋っている。
「闇寿司の影響でやみーとしか喋って無かったから喋る為のリハビリをしているんだ」
「なるほど・・・ラマスさんは闇寿司に関してどれ程の知識を持ってます?」
「無知に近いな、 ダークネスシ帝国で闇寿司に関して理解しているのは
異世界からやって来た闇とその弟子、 スシの暗黒卿程度だろう」
「無知って・・・そんな事は無いでしょう」
「闇寿司は理解とは縁遠い、 ソルジャースシの様に寿司に回されている者が程遠い
私も何でスシが回転するのか未だに意味が分からない」
「・・・・・」
がっくりと肩を落とすバルト。
「だがしかし、 だ、 一つ気になる情報が有る」
「気になる情報?」
「スシの暗黒卿達からの報告を聞く為の定例会議の際にシャリーラ13世が
アイデアが有ると言っていた」
「アイデア?」
「国一つを滅ぼせる大量破壊スシブレードのアイデアらしい」
「国一つを滅ぼすスシブレード・・・想像が着きませんね」
「私も如何言う物か想像も出来ない、 一体何を企んでいるのか・・・」
顔が曇るラマス。
「所でラマスさん、 先日スシが語りかけて来ると言う事があったんですよ
闇寿司でも似た様な事は無かったですか?」
「語り掛けて来る? スシが?」
「はい」
バルトの言葉に怪訝そうな顔をするラマス。
「・・・バルト、 君は神を信奉するかね?」
「あまり熱心では無いですね」
「そうか、 ならそれは君の本能がスシを通して話しかけた、 と私は考える」
「スシを通して本能が語り掛ける?」
「うむ、 サードマン現象と言うべきなのか・・・
つまり霊や神のような目に見えない存在が安心や支えをもたらす・・・
君の脳内が造り出した虚像、 なのかもしれない」
「良く分からないですね・・・」
「うむ、 私も若い頃に勉強したきりだから分からない・・・」
「そうですか・・・山から得た寿司の知識には無かったので
闇寿司に何かヒントが有ると思いましたが・・・」
「私も闇寿司に関しては無知だ・・・すまない」
「良いんですよ・・・」
バルトが言う。
「あ・・・ばつ・・と・・・きて・・・たの・・・」
トゥーンウィが気が付いた様だ。
「や、 元気にしてた?」
「う・・・ん」
ぎこちない声だがトゥーンウィは優しく微笑んだ。




