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転生して、【自然神】(一応人間)になってまったり暮らしてただけなのに‥  作者: 瑞浪弥樹
第一章〜神になって出会う人〜
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魔の森に起こる異変 -キリア目線-

最近忙しくてなかなか執筆できてなくて気付いたら前の投稿から2ヶ月経ってた…遅れてごめんなさい…

今回は、キリアちゃんとギルマスの話し合いです!

 レイアート領支部冒険者ギルド内応接室内


 ユキがギルドを飛び出した後、心配になりながらも部屋の中でギルマスを待っていると、扉がガチャっと開く音がする。


「待たせてすまなかったね」

「ううん、大丈夫。それより、この前の話の事なんだけど…」

「あぁ、魔の森に高ランクの魔物が出ているという話か…どうだった?」


 ソファーに腰掛けながらギルマスが思い出すように口元に手を当てる。最近、町から遠く離れた森の最深部に棲んでいるような魔物たちが冒険者達を襲うことが多くなったらしい。その事で、少し前にギルマスに相談を受けていたのだ。


「やっぱり当たり。奥に棲んでたはずの魔物たちがだんだん領地の方に生活圏を伸ばしてきてる。ギルマスは何か変化とか聞いてた?」


 普段こちらから生活圏に踏みいらなければ襲ってこない彼らが無闇に人を襲うのは少しおかしい。大抵の冒険者は彼らがいる場所までたどり着けないのだから。


「最近は魔物の話で持ちきりだからな…強いて言うなら10年前にあったの話が最近はよく聞くようになったくらいか…」

「神子かぁ…どんな話なの?」


 10年前、ちょうど私がこの体を使って転生した時くらいのことだった。王の元に【この地に神子が生まれた。神子が国を愛する限りこの地は永劫の繁栄が約束されるだろう】と言う内容の神託が下り、王城が神子探しで大慌てになったらしい。

 結局神子は見つからなかったが、神託が下ってから確かに国は繁栄しているらしい。

 私は神子と言うより自然神なので全く関係ないけど…


「何でも、王都で神子が見つかったかもしれないんだとよ。その噂で持ちきりだって王都のギルマスが言ってた」

「へぇ…でも王都なら今回の件には関係してないか。ん〜…何だったんだろ…獲物が少なくなったか、天敵が現れた…環境は変わってないと思うけど…もう一回見てくる必要があるかなぁ…ついでに神子がここに来ていないか聞いてみる」


 もし、噂の前に神子がここに足を運んでいて何かしたのだったら気づくと思うけど念のためこの目で見ておいた方がいい。例えば神子が最深部にいて生活圏を広げるしかなかった…とかだったら前のように環境を戻せばこの件は収束するだろうし。


「…とりあえず、このままじゃ分からないからもうちょっと調べてみる。ギルマスも、何か新たに情報が入ったら教えて」

「あぁ」

「それと、《無限収納(ストレージ)》」


 空中に手をかざすと、ドサッと大量の魔物が机の上に降り注ぐ。


「これ、さっき受けた依頼の魔物と、増えた魔物のお裾分け。流石に食べ切るのは無理だったから、買い取って受付の人たちに分けてあげてよ」

「いつもすまないな。ほら、報酬の金貨50枚と銀貨3枚。レッドボア討伐の銀貨3枚と、高ランク魔物討伐、素材提供で金貨50枚。合っているな?」

「うん。ちょうど貰ったよ。それじゃ、私はもう行こうかな」

「お、ちょっと待ってくれ」


 袋の中を確認してから部屋を出ようとするとギルマスに呼び止められる。


「ほら、持っていけ」


 投げられたのは小さな袋だった。中を見てみると、赤い小さな果物がたくさん入っている。


「わっ、これどうしたの?」

「さっき出ていた時にメルアに貰ってな。一緒にいた子と食べなさい」

「メルア…果物屋さんのおかみさんか。…ありがとうギルマス!」


 お礼を伝えると、見透かしているようにニッコリと笑顔を向けながらギルマスが言う。


「あの子と何があったかは知らないが、それをあげて仲直りでもしなさい」

「うん…ありがとう…!」


 もう一度お礼を言って部屋を後にする。そして私は袋をギュッと握りながらその場から走り出した。ユキに会って、仲直りをするために。

読んでくださりありがとうございました!

次話はユキ君視点で…

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