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転生して、【自然神】(一応人間)になってまったり暮らしてただけなのに‥  作者: 瑞浪弥樹
第一章〜神になって出会う人〜
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少女と少年はお話をする -キリア目線-

四話目投稿です!

今回は、ルアナ様がボロクソ言われます……


それではごゆっくりどうぞ!

「ねぇ、フリスア。何話してたの?」


 私が顔を覆ったユキと一緒に話していたフリスアに問うと、すました顔でこう答える。


「ピィ」〈そんなに大した話じゃないよ?ただ、ちょっと『お話』をして来ただけだから〉

「……え?」


 何故かフリスアが、『お話』と言った瞬間に全身に悪寒が走る。『お話』……。


「……ねぇ、キリル、お話って………」

「ニャー」〈キリア。それは聞かないほうがいいよ〉

「あ…うん。そうする。」


 キリルがどこか遠い目をしながら思いを馳せるように私に忠告をする。どうやら触れてはいけなかったらしい。…一応覚えておこう。


「キリアは、常識が通用しないんだ…そう、これも常識外の行動なんだから……」

「ちょっとフリスア、本当に何を話したの…?」


 お話の内容で、私が常識外れみたいになっているじゃないか。私はまだ常識内だと思うんだけどなー。


「キリア、大丈夫。フリスアからキリアの性格を聞いただけだから。…………うん」

「何か安心できない…ま、いいや」

「………ねぇ、キリア。キリアっていつからここに住んでるの?」


 突然の質問。急にどうした。


「うーん…私は生まれた時からここに住んでいたよ。」

「…そっか。家族は?」

「家族は…ルアナと、この子達だけ。お父さんは居ない。」


 まぁ、王様なんだけど。これからも絶対に会うことはないし、会ってもどうせ気付かないだろうけど。


「ユキは?」

「俺?俺は今は母さんと2人で暮らしてる。母さんは仕事で忙しいから中々会えないけどね」

「そうなんだね。じゃあ、今日はお母さんとの2人旅かぁ…私も、また今度誘ってみようかなぁ」


 ずっとこの森にいるのもいいけど、一度はいろんなところを見てみたいし、いろんな種族にも会ってみたい。


「いいんじゃない?ルアナ様と旅かぁ…俺も行ってみたいな…」

「いや、多分来たらルアナのイメージ全崩れになるから、来ないほうがいいと思う…」

「そ、そうなの?」


 この世界、ルアナは「清く正しい神聖な女神」(笑)として崇められている。が、実際のルアナは片付けがお世辞でも上手とは言えないくらい下手だし、この前家に来たときにはこの前の女神の姿はもう無く、白いTシャツとジャージのズボンを履いてきたからね!?私の中であれはもう女神ではなく、ちょっとズボラな姉のようになってしまっている。


「うん。あれはもう威厳のかけらも無いから。ゼロ」

「ワゥウ」〈だよな。ルアナ様がキリアと一緒の時に威厳なんか求めた方が終わりだろ〉

「ニャァ」〈うんうん。ホントにね〉

「ピィ…」〈本当は同意なんてしちゃダメなんだろうけど、キリアと一緒の時に関しては僕も同意だよ…〉

「そ、そんなになの?」


 そんなになんです。


「まぁ、女神様にも高望みはするなってことだね」

「…神官が聞いたら倒れそうな話だね………」

「そういえば、この国の王様ってどんな人?」

「急だね…そうだなぁ、一言で言えば優しそうな人かな。俺も遠目でしか見たことないけど、顔は優しそうだった」


 王女様を捨てたのは優しそうな王様ねぇ…裏がある人だな。


「優しそうな人、かぁ。私からしたらそうは思えないけどね…」

「キリアは、陛下に会ったことがあるの?」

「いや、会ったことはないけどちょっとね…」


 私は王様の娘なんです。なんて口が裂けても言えないことだからなぁ。


「それもそうか、こっちの領は王都まで結構遠いからね。馬車を使っても一週間くらいかかったよ」

「へぇー、意外と遠い。どれくらい距離があるの?」

「大体350Kmくらいだったかな?うん、それくらいあったと思う」


 350Kmか…意外と………


「ワゥン」〈近いな〉

「うん。近いね」

「でしょ?意外と近………え?」

「…え?近くない?」


 350Kmくらいなら大体10秒もあれば着く距離なんだけど…馬車だと一週間もかかるのか。


「ピィ」〈ユキ、さっき言ったでしょ?キリアに常識を求めちゃダメだから〉

「そっか………うん、そうだよね」

「フリスアぁ………」


 もう、諦めよう。フリスアに聞いても絶対に喋らないし。


「ワゥウン」〈ま、キリアにも俺らにも常識なんてあって無いようなモンだからな。諦めろ〉

「ニャア」〈というか僕らがここにいる時点で常識もクソもないと思うんだけど〉

「それもそうか。でも、どうやって行くの?ここまでの道はあんまり整備されてなかったし、馬を使うにもそんなに早くいけないよ?」

「大丈夫。フリスアに乗って行くから。結構楽しいんだよ、空の旅って」

「へぇー、それは俺も行ってみたい。一回、高い所から国を見てみたかったんだ。」


 ……もうユキが何も言わなくなった。適応力凄いなあ。


「じゃ、行ってみる?」

「……え、今?」


 反応した。

読んで頂き、ありがとうございました!

女神様がTシャツにジャージのズボンはちょっとカオスw


Twitter始めました!キリアちゃんの絵や、物語の進み具合が載っているので是非見に行ってみてください!

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