プロローグ
処女作です。お見苦しい所もありますが、暖かく見守って下さい。
「これは…」
男の驚いた声が艦内に響く。
「どうした?おぉ…これは…」
隣の男が反応する。
「直ぐに艦長に知らせてくれ」
「勿論だ!」
隣の男は立ち上がり急いで走っていった。
十分後、先程の男が艦長を連れてきた。
「見つかったというのは本当か!?」
艦長はかなり焦っているようで、息切れをしている。
「ええ。我々も目を疑いました。しかし、これが本当に我々に適した惑星なら…」
「直ぐにこの惑星の大気を調べろ、そして皆を起こせ」
「了解」
二十分後、大気を調べに行った男が戻ってきた。
「上官、ただ今戻りました」
「おぉ、で?どうだった。」
男は焦っているのか興奮しているのか、ポケットの中に入っている物を取り出そうとするが中々出てこない。
「これを見てください」
艦長は男が持ってきた温度計の様な物を見ると先程とはうって変わって冷静に言った。
「やはり…」
艦長が何かを言おうとしたとき、乗組員を起こしに行った男が戻ってきた。
「上官、皆を起こしてきました」
「よし、直ちに探査隊をこの惑星へ向かわせろ。武器も忘れるな」
「了解」
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「ふあぁ…まだ眠いな」
俺は巽仁、読みにくい名前だが平仮名で書くと〈たつみじん〉となる。この船の探査隊の隊長をしている。皆が起きていることから察するに余程の一大事なのだろう。
「宇宙人の襲来か?まさかな…」
様々な可能性を考えていると、艦内にアナウンスが響き渡った。
【探査隊の諸君、準備が整い次第直ちに艦長室に来たまえ】
「俺らだけ呼ばれると言うことは宇宙人の襲来では無いという事か」
通常、俺ら探査隊は宇宙人退治を専門とはしていない。もし宇宙人退治をするなら俺らだけを呼ぶ事はまず無い。
「まぁいい。行くか」
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「失礼します」
「入れ」
中に入ると、見慣れた顔ぶれが中にいた。どうやら探査隊の皆は俺より早く艦長室に来ていたらしい。
「よく集まってくれたな。これから皆には重大な任務を与える」
(重大な任務?一体何なんだ…)
「これから皆には、ある惑星の探査に出てもらう」
読んで頂きありがとうございます。宜しければ感想をお願いします。