かなしむな
いつしか日々ははやばやと過ぎて
街の景色も変わり果てた
いとしい人の後ろ姿さえ
今や遠くかすんで消えた
私は忘れ去られたのか
生まれた街に溶け込めずに
行くあてもなくよろよろと歩き
探すものも何一つなく
*かなしむな 明け方の日は
新しい風運んでくるから
笑顔でなくてかまわないよ
誇らしい顔で歩いていておくれ
(かなしむな、かなしむな)
懐かしい 古いままの場所も
すでに私の居場所ではなくて
騒がしい日々 その面影が
幻が 通り過ぎて行った
私は忘れ去られたのか
馴染んだ道になぜか迷う
帰り道もおぼつかないままで
待つ人すら今やもうなく
*かなしむな 真夜中の雨
静かな夜を 与えに降るから
幸せでも不幸せでも
飾らない道を歩いていておくれ
(かなしむな、かなしむな、かなしむな)
月明かり灯を運び
来るべき日の訪れもなく
月の光消え果てても
人の足は歩みを止めぬから
*悲しむな 明け方の日は
新しい風運んでくるから
笑顔でなくてかまわないよ
誇らしい顔で生きてくれたら
*悲しむな 真夜中の雨
静かな夜を与えに降るから
幸せでも不幸せでも
飾らない道を歩いていておくれ
かなしむな、かなしむな……