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天使憑きの鎧使い  作者: アルグレイ
3/10

憤慨

狩りは貴族のたしなみである

今日は多くの獲物を見つけた

上物のエルフに大量のゴブリン

今日で16になり成人を迎える息子には幸先のいいプレゼントだろう


「おお!流石我が息子よ。王国一の弓使いも遠くないな!」

「はい!狩りとはこれほどに素晴らしいものとは知りませんでした」


ゴブリンを使い弓を学び

エルフを使い営みを学ぶ

そうして王国はここまで偉大な国へと至ったのだ


「リンデル卿」


鎧を着こんだ衛兵の隊長が声をかける


「何か?」

「いえ、そろそろ日が傾きます。拠点に戻るべきかと」

「そんな時間か・・・・エルフは確保できているか?」

「40匹ほど捕えました」


衛兵にも息抜きは必要だ

エルフをあてがうことで士気も高まる


「息子よ、そろそろ時間だがオマエに一つ面白いものを用意しよう」

「なんでしょうか?」


衛兵が1匹のエルフを連れてくる

エルフの成長速度は遅く

およそ200歳で成人と言える

そのエルフは推定で60歳くらいであろう


「今よりこのエルフを森に離す。お前はこれで女を学ぶのだ」

「女を学ぶ・・・ですか?」

「そうだ。将来王国の柱となるお前はあらゆることを学ばねばならぬ。このエルフを好きにせよ。そして最後にお前自身の手で処分するのだ」


衛兵より離されたエルフは必死になって森の奥に逃げ出す








-----------







ペコペコヘコヘコしながらあんなデブ親に媚売らなきゃならねぇとはな

だが我慢した甲斐があった

あのエルフで日ごろの鬱憤を晴らさせてもらおう


「お~い・・・出てこいよエルフちゃんよぉ」


やさしく嬲って激しく嬲って

首絞めながら嬲って

殺した後にまた嬲ってやる


しばらく探索を続けると


「みぃ~つけたぁ~」


泣きじゃくっているエルフを見つけた


「あ?誰だお前?」


エルフを抱きしめる上等な服を着た女がいた


「なぁアンタ、ソイツ俺の家畜なんだ返してくれる?」

「・・・・・断る」


女の眼は鋭くこちらに向けてきた


「お前がどこの貴族の娘だか知らねぇが、俺はリンデルの人間だぁ!逆らうってことはテメーも殺すってことになるんだぜ?」

「リンデル・・・・名門リンデル家でこれか・・・・もはや王国はどうしようもない状況なんだな」

「めんどくせぇな、そのエルフと一緒にテメーもヤッてやるよ」







-------------






本当はこのエルフを見殺しにしてでも隠れるべきだったのだろう

しかし衝動を抑えきれず飛び出してしまった

何よりこの男の品性が我慢ならない

ここでこの男は仕留めよう

腰に携えた剣を構える


「なんだぁてめぇ、女の分際で剣なんて習ってんのか?」

「お前みたいな男がいるからな。剣くらい護身で学ばねば生きていけんさ」


見下されたと思ったのだろう、男は不愉快そうにする


「なら・・・男に逆らうことを後悔させてやるよ!」


男は剣を前に構え体を横にし攻めてくる

典型的な貴族の戦い方だ

突きによるリーチが長く自身の被害面積は少ない

しかし横に斬るという動作はワンテンポ遅れる

結果として突きばかりのワンパターンな連撃になる


「どうしたどうした!避けてばっかりじゃねぇか!さっきまでの威勢はどうした!」

「好きに喚けばいい、もうわかったからな」

「あ?」


大きく伸ばした突きを横に避けそのまま腕を掴む

後は肘を勢いよく逆に曲げれば終わりだ


「いっぎゃぁぁぁぁ!」


肘が折れた激痛に耐えられず男は剣を離し地面でのた打ち回る


「ひっぎぃ、で、でめぇぇぇ!」

「終わりだ」


せめて頭を叩き割って苦しむことなく死なせてやろう


「ひ、ひ、ひ、てめぇになんて殺されるかよ!」


反対の腕で男は蹲るエルフに何かを投げた


「くっ」


エルフを覆う形で庇う

瞬間全身の力が抜け身動きが取れなくなる


「毒か・・・・!」

「よくもぉよくもやってくれやがったなぁクソ女ぁ!」


腹部を思い切り蹴られ吹き飛ばされる


「そこでよく見てやがれぇ大事な家畜ちゃんが凌辱される姿をよぉ!そのあとでてめえも全身の骨砕いてヤッてやるからよぉ!」

「外道め・・・・」


目の前でエルフの衣服が乱暴に破られる

エルフは抵抗もできずに泣くだけだ


「bkhc7\4!」


男がエルフを押し倒そうとした瞬間声ならぬ声を聞いた

そして直後にソレによって殴り飛ばされる


「げふ!な、なにが・・・」

「dyd@j5w/5nqeukf!」


黒いソレによって男の頭は簡単に弾け飛んでしまった

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