表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法詠唱の唱え方  作者: しょー猫
6/12

6章 新たな敵

【一ノ瀬ヒロト。測定器破壊のため計測不可】


「ふざけんなーーーーーー!!!!」


6章 新たな敵


「絶対文句言ってやる。あんなに頑張ったのに計測不可だと?なんのために頑張っていたと思ってるんだ!」

俺は急ぎ足で職員室へ向かっていた。アカネさんに文句を言うためだ。授業免除のために頑張ったというのに、計測不可でしたじゃ絶対許さん。職員室にはいってアカネさんを探そうと思ったがその必要はなかったようだ。すぐそこの教室でアカネさんの声がした。覗いてみると案の定アカネさんの姿があった。よし、いっちょやってやるか。俺はドアを思い切り開けて、怒鳴るような声を出した。

「アカネさん!どうなってるんですか?計測不可とか許しませんからね!授業免除のために頑張ったんですから!これはやっぱり授業免除ですよね?そうですよね!?」

「あの、ヒロト君。その点についてはほんとに申し訳ないと思ってるけど、今は大事な用事があってね。

「ほう。この俺の命がかかった話より大事な用事とは何ですか?聞かしてもらおうじゃないですか。」

俺は、逃がさんとばかりにアカネさんを追い詰めた。しかし、

「テロリストへの対策の話だ。文句あるのか?」

アカネさんからではなく、俺の後ろから答えは返ってきた。それにこの声聞き覚えがあるぞ。

「誰だ!」

後ろに立っていたのは…誰だ?でもかすかに見覚えがあるぞ。え~と思い出せそうで思い出せない。

「生徒会長の六条ミキだが。文句あるか。」

「えっ、あっ、ないです。」

六条ミキ。生徒会長を務めるエリートであり、魔法の成績もほかの生徒とは次元が違う。その容姿は、ぱっと見生徒とは思えないぐらい大人のような見た目だ。それでいて性格もしっかりしていて少し怖いイメージがついてくる感じだ。もちろん魔法定軍エイラザーノ詠団の一員でもある。

「それと、貴様エイラザーノ詠団のたしか名を一ノ瀬といったな。」

「はい!よろしくお願いします。」

「よろしい。そこで一つ聞きたいのだが、詠団に入っている生徒の身で授業免除を望み、先生に迷惑をかけていたように見えたのだが。気のせいだろか?気のせいじゃなかったとしたらただじゃすまないぞ。」

「えっ、あっ、すいませんでした。」

俺はさんざん怒られたのであった。くそビッチが。

「なんだと?殺されたいのか?」

「本当にすいませんでした!!」


ジリリリリリリリリリリ

カチッ


今日は木曜日。3・4限目、『体育』


「おはようございます。皆さん、今日も一日頑張りましょう。」

朝のホームルーム。地獄の始まり。俺はため息しか出なくなっていた。あのくそ生徒会長のせいで今日が最悪の日になってしまった。呪ってやる。

「大事な連絡があります。今日予定していた体育の授業ですが、」

(まさかなくなるのか!?めちゃくちゃテンションあがるぜ!)

「3・4限目ではなく1・2・3・4限目となります。」

これこそまさに天国から地獄だな。


「皆さんおはようございます。今日の体育の授業始めます。」

学園のグランドはなかなかの人であふれかえっていた。今日は1・2・3年合同なのだ。

全員合わせて2000人はいる。

(4時間体育とか、死ぬ!絶対無理!)

俺が一人肩を落としていると、そこに、

「おーい、ヒロトー。」

「おっ、レン。おはよう。」

「おう!それはそうと昨日は残念だったな。まさか測定不可とは。笑えるぜ。くーぷすぷす。」

「うっせぇ!!結構気にしてるんだぞ!?」

くっそ~、こいつめ。俺の気も知らないで。

「一ノ瀬ヒロト!あっ、リーダーおはようございます。一ノ瀬ヒロト、昨日は残念でしたね~。後輩に負けたんです。やっぱ悔しいですか?悔しいですよね?」

だりぃぃ、なんでこいつこんなに面倒くさいのだろか?

「あ~!二人してうるせぇ~!!!!」

「一ノ瀬君!静かにしなさい!」

周りは静寂につつまれていた。

「あっ、すいません。」


「それでは、説明します。今日の体育が4時間に拡大した理由は、ダンジョン遠征の実技授業をするからです。詳しい内容としましては、まず5人編成でチームを組み1チームにつき先生がつきます。今回のダンジョンは難易度が軽めなので全然心配はありません。また今回は全チームが深層までたどり着き、アイテムをゲットすることが目標となります。」

なるほど、今回は軽い遠足のようなものか。なら心配はいらないな。今回のチームも孤立して決まらないのかな。そう思っていたのだが、

『一ノ瀬ヒロト君。至急会議室に来てください。』

呼び出しだと?なんかしたかな。俺はしぶしぶ会議室に向かった。


「なっ、なっ、なんでお前たちがここにいるんだよ!?」

「ちゃーす!ヒロト!」

「ちゃーす!じゃねぇ!何してんだよ!」

「私たちも呼び出された。それだけだけど?」

「なっ!会長!こんにちは!」

「よろしい。」

くっそ。俺はいつから会長の下僕になったんだよ。情けないぜ。

ここには俺を含めて、レン、ラン、アリス、ミキ会長、先生2人を合わせた7人がいる。

「それでなぜここに集められたんですか?」

「それは....今から行くダンジョンの近くのダンジョンでテロリストの目撃があったとの情報です。」

「「「なっ!」」」

「なので隠密にここにいる7名でダンジョン調査に行きます。」

「待ってください先生。確かにここには最強メンバーがいますが、ほんとに7名で大丈夫なんですか?」

「はい。今回はあくまでも調査ですので、危険になるようなまで踏み込まないようにします。しかし何が起こるかわからないので、気を緩めないことだけは肝に銘じておいてください。」

まぁ、調査だけなら大丈夫かな。


この時俺はこれから出来ることを知らなかった。


「では、行きましょう!!」


まぁ、やるっきゃねーか。

 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ