6月15日(日) 【3】 三女・凛 「歴史と思い出」
はぁ、はぁっ……あんたも、息が上がってるんじゃない?
ふぅ……私もよ。
まったく、みんな手かげんしないんだから。
ま、私のテントでゆっくりしていくといいわ。
この「歴史と思い出」のパビリオンでね♪
ここでは、家族の歴史をふり返ることができるのよ。
理沙姉さんの「成長」をテーマにしたてんじとはちがって、あんたやママの子ども時代から、私たちの 地いきの「歴史」まで、はば広くあつかうわ。
それから、家族の「思い出」もね♪
ようち園の入園式や卒園式、小学校の入学式、発表会や遠足、運動会、家族旅行――
はては、みんなでちがう世界へ行ったときの思い出まで、何でもそろっているわ♪
あんたの印象に残っている思い出はある?
……それって、バレンタインのときの私の写真ね。
あれから、私が明るくなってうれしかった??
……そう。
だったら、あの日、勇気を出してよかった、ってことね!
私は、そうね――
昔の写真を見るのが、なつかしくって好きよ♪
何だか、小さいころの私って、本当に――
今とは別人みたいなの。
そうだわ、巴から教わった、さいみんじゅつを試してみようかしら。
写真を見ながら、こうして、暗じをかけると――
そのころの自分になりきれるらしいの!
……………………。
…………。
……。
あっ、パパ!
うふふ、りんたちのしゃしんをみて、どうしたの?
りんは、ここよ!
しゃしんのなかじゃなくって、パパのおとなりにいるわ♡
きょうは、とくべつなひ。
だから、パパがもーっとうれしくなるように――
りんがたくさん、あまえてあげるんだから♡
どうしたの、パパ?
さいみんが、ききすぎ??
そんなことないわ!
りんは、いっつもこうよ。
ずっと、ずーっと――
パパがだいすきなんだから♡
まいにちの、こころのなかのりんと――
すこしも、かわらないんだから♡