2月14日(水) 【8】 次期理事長の愛 「あなたと歩み続けるために」
おーっほっほっほっほ!
あなたが情報部の部長ね?
……部長は巴さんで、自分は部員?
あれ、そうだったかしら。
ファイルには確か――
それはニセ情報?
巴さんが面倒がって、あなたを部長ということにして、資料を書き換えているですって!?
まあ、なんて部なのかしら!
とっても――
楽しそうよ♪
愛も入れてくださいな☆
前からずっと、皆さんとお話ししたかったのよ。
それに――
華弥さんもいるのでしょう?
古くから、家同士の関係が深いのに――
華弥さんと私は、ほとんど会えたこともないんですの。
同じ高校になったら、声をかけようと思っていたのに――
なかなか機会がなかったのですわ!
華弥さんも、愛とお話ししたいと言っていた、ですって!?
まあ、両想いだったのね♡
あなたは?
あなたも――
愛と両想いかしら?
……たぶんそう?
もう、歯切れが悪いわね!
そんなことでは、私とともに財閥の次代を担う者として、不足ですわよ。
もっとも、その不足分は――
愛が補って差し上げるのですけれど♡
どういうことかって?
それは、愛が――
あなたをパートナーに選んだということですわ♪
愛は、この学園の次期理事長候補。
生徒の情報は常にチェックしておりますの。
皆さん、この学園にふさわしく素晴らしい方ばかり。
なかでも、あなたは――
不思議な包容力をお持ち♪
特別に、パパとお呼びしたいくらいですわ♡
では、部室へ参りましょう。
行きますわよ~!
……そっちじゃない?
理事長候補なのに、場所を把握していないのか、ですって!?
もちろん、知っていますわよ。
ただ――
方向感覚がないだけですわ♪
-
あなたもずいぶん――
財閥の跡取りとして、自覚が出てきたようですわね。
……そんなことは全くない?
またまた。
私の目に誤りはありませんわ。
やはりあなたこそ、我が財閥に――
いいえ、私の人生に、必要な方ですわ♡
それでは、正式に契りを交わす前に――
一つ、テストをさせてくださいまし。
大切な人に対してテストだなんて、失礼ですけれど――
財閥の他の者にも認めさせるために、必要なことですの。
その内容は――
このデートで、私を喜ばせることですわ♪
物心ついた頃より、数々の英才教育を受けた私を満足させるなんて――
並大抵のことではありませんわよ☆
まあ、突然――
だっこだなんて!
こんなことで私が喜ぶとお思い!?
だとしたら――
大正解ですわ♡
テストは余裕で合格ですわよ~!
……いえ、やっぱり。
まだ合格じゃないですわ。
もう少しだけ――
いいえ、ずっとこのままでなきゃ、認めませんことよ♡
……あら、遠くに見えるのは、もしかして――
ブタさん!?
最近、学園の周囲で目撃されているようですの。
とっても可愛いと評判で――
私もなでなでしたいですわ♪
このまま、あそこまで――
つれていってくださいまし♡
-
今度のバレンタインデーは――
皆さんからお誘いを受けているのでしょう?
聞かなくてもわかりますわ。
そのうえで、私も――
あなたをお誘いいたしますわ。
必ず――
必ず、来てくださいまし。
そこで、全てをお伝えいたしますわ――。




